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魔法の夜に囚われて (ヴィレッジブックス)
ロンドンの貴族の令嬢マデリンは、ある日街の書店で、不思議な老人と知り合った。「自分はコーンウォール地方のある一族のため、代々ふさわしい花嫁を世話している」老人はそう言って...
魔法の夜に囚われて (ヴィレッジブックス)
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商品説明
ロンドンの貴族の令嬢マデリンは、ある日街の書店で、不思議な老人と知り合った。「自分はコーンウォール地方のある一族のため、代々ふさわしい花嫁を世話している」老人はそう言ってマデリンに小さな細密画を手渡す。そこに描かれていたのは、憂いを帯びた瞳のハンサムな青年。彼女は一目で心奪われ、まだ見ぬ相手との縁談を承諾する。未来の夫が待つのは、荒涼たる海に囲まれた霧深い崖の上の孤城。だが期待に胸躍る花嫁を出迎えたのは、細密画とは似ても似つかぬ荒々しい男アナトール—ケルト戦士のような傷を持つ彼には、マデリンがまだ知らぬ一族の悲しい秘密が隠されていた…。RITA(全米ロマンス作家協会)賞最優秀パラノーマル部門受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【RITA賞最優秀パラノーマル・ロマンス賞(1999年度)】【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
繊細な心を持つヒーロー
2008/08/06 16:59
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:めるる - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある日、街の書店で不思議な老人と知り合ったロンドンの貴族令嬢・マデリン。老人は「コーンウォール地方のある一族のため、代々ふさわしい花嫁を世話している」と言って、マデリンに小さな細密画を手渡します。そこに描かれた、憂いを帯びた瞳のハンサムな青年に彼女は心奪われ、まだ見もしない相手との結婚を承諾します。
期待と不安を抱きながら夫の元へ向かうマデリン。しかし、荒涼たる海に囲まれた崖の上の城で出会ったのは、細密画とは似ても似つかぬ荒々しい風貌の男・アナトール。ケルト戦士のような傷を持つ彼は、マデリンがまだ知らぬ一族の秘密を抱えていました・・・。
二人が初めて顔を合わせるシーンは、アナトールの勘違いで最悪の出会いになってしまい、二人とも気まずい思いをしてしまいます。しかも、マデリンの髪の毛が赤毛ということがアナトールには不安を抱かせます。それは、未来を見せる水晶が警告した『炎の女』と思ったからです。
最悪の初対面になったものの、二人はきちんと結婚します。
しかし、甘い結婚生活が始まる訳もなく・・・。
アナトールは両親に顧みられずに育ちました。そのため、自分を愛するものなどいないと思っています。自分の持つ能力のために母親に拒絶されたアナトールは、なかなか真実をマデリンに言う事ができません。 愛してもらえるにはどうしたらいいのかと悩むアナトールにはいじらしさを感じました。
マデリンは、現実主義者でときにアナトールを傷つけてしまう発言も。アナトールが心を開いてくれないという事情はあるものの、ちょっと彼が可哀想になりました。頑ななマデリンにはもうちょっと柔軟性が欲しかった・・・。
互いに心を開けない二人にもどかしく、「早く言っちゃえー」と思わずにはいられない場面も・・・。
全体としてはなかなか面白く、最後数十ページはハラハラ・ドキドキ。苦しんだ分だけ、エピローグのお話はほっとできるものになっています。