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商品説明
高校2年の夏休み、わたしこと村尾信乃は、家庭教師のアルバイトのため、優雅な避暑地にやってきた。手ごわいと聞いていた生徒は、芽理沙という名の超美少女。小生意気だけど、どこか寂しさを漂わせた芽理沙に、わたしは興味をひかれる。だが、すてきな夏になるかも、という期待は、あっさり打ちくだかれた。芽理沙に引き合わされた「人くい鬼」を見た瞬間に。この世のものとも思えない異様な姿をした、この世に存在するなんて信じたくもない、生き物だった。彼女いわく、大人には見えないし、生きている人間に害はあたえないそうだが、はたして、その言葉をうのみにしていいものだろうか?やがて、静かな別荘地を震撼させる、恐ろしい事件がたてつづけに起きる—。人くい鬼の存在を知らない大人たちの推理と、その存在を前提に繰り広げる少女たちの推理。少女たちと人くい鬼の不思議な絆を描く、さわやかでマジカルなミステリー。【「BOOK」データベースの商品解説】
ふたりの少女にしか見えない人くい鬼の存在。外界と遮断された別荘地で起きる連続死体消失事件。人くい鬼の仕業じゃないとしたら、犯人はいったい誰? 少女と人くい鬼の不思議な絆を描く、さわやかでマジカルなミステリー。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
松尾 由美
- 略歴
- 〈松尾由美〉1960年石川県生まれ。91年「バルーン・タウンの殺人」でハヤカワSFコンテストに入選、作家活動を開始する。ほかに「ハートブレイク・レストラン」「雨恋」「フリッツと満月の夜」など。
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紙の本
児童書ですが
2019/02/17 19:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人が読んでも面白い!
モーリスという、妖精(?)が出てきます!しっかりミステリーもあり、モーリスがいなくなるシーンや大人になるもの悲しさに胸がしめつけられました( ω-、)
紙の本
記憶に残るかどうかを基準にすれば★三つ。設定は面白いですけど、日本にトロルがいるんでしょうか?ただし、大勢の人物をそれなりに書き分けているのは立派です。ま、プロとしては当然なんですけど
2008/10/22 20:38
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま河出書房新社の奇想コレクションシリーズと並んでいたせいで「松尾たいこ、頑張ってるなあ」って勝手に思っていたら、装画・挿絵 加藤木麻莉とあります。そう言われれば、人物の描き方が違う。でも、雰囲気の出し方といい色の使い方といい、似ています。しかも造本まで似ている(ブックデザイン 守先正+高橋奈津美+輪湖文恵)。
いはやは仕事の質がいいから文句はないけど、あえて言っておきたい、似てるぞ!それとカバーの英語表記が、Maurice the man-eating Troll です。ふむ、『人くい鬼モーリス』ね、トロルが鬼か。あれ?ヨーロッパに鬼っていた?ま、舞台が日本だからこれでもいいか。でもトロルってなると虎のパンツ穿いた角つけたあれではないわな・・・
閑話休題。お話はユニークです。いかにも松尾らしいというか、若い人にピッタリのもので、文章も癖がないので読みやすい。舞台は有名な避暑地。ただし、そこから山のほうに車で40分近くかかり、携帯電話の圏外。もうこれだけで、いわゆる孤島の殺人、ていう雰囲気。で、その別荘に隣接する家にはお金持ちと有名人がいます。10代の人が抵抗感無く受入てしまう環境です。
登場人物を、グルーピングして紹介しましょう。
(村尾家)
村尾信乃:主人公。17歳の高校2年生。以前は坂上信乃で、次が篠田信乃(シノダシノ)で、その語感から学校でからかわれる。ほぼ二年前から村尾姓に。桜庭一樹の小説に出てくる少女たちに比べると、フツーの子。
津也子:母。旧姓、篠田。男前の元夫・坂上より、太って頭が薄くなった現在の夫・村尾のほうが好きらしく、かいがいしく動く。それ以外はほとんど印象に残らない。
村尾さん:新しい父親で、津也子より五つ年上。信乃に気を使うが、それが決して嫌味にはならないタイプ。ある意味、いてもいなくても変わらないというか、嫌われはしないオジサン。
(阿久根家)
阿久根芽理沙:10歳の圧倒的な美少女。桜庭本に対抗できる唯一の存在かもしれない。
阿久根百合子:世界的なファッションデザイナーで芽理沙の母。勿論、美女。仕事で海外にいるため、話の中には名前だけの登場といっていい。
阿久根貞一:芽理沙の祖父。英文学博士でモーリスについてのノートを残す。故人。
菊池さん:家政婦。
高岡:年齢不詳の執事だが、これも嫌味な存在ではない。いかにもプロで、しっかりもの。
柴崎先生:引退した医者。
モーリス:人くい鬼?
(一柳家)
一柳:村尾を通じて今回のアルバイトを紹介してくれた会社社長。資産家。
一柳夫人:50代くらいの上品な女性。世が世ならお姫さま、と呼ばれるべき人。
佐倉:20代後半の秘書。
波野さん:料理上手な家政婦。
楢原巳世子:歯に衣を着せない発言で有名な占い師。
(曽我家)
曽我尚久:映画監督。50代。
曽我久美子:尚久の娘。
岡部うらら:新人女優。20代はじめ。
本多優一:二枚目の人気俳優。現在は若干、人気が落ちているが有名。
依田智:アニメーション作家
依田治:智の弟でプロデューサー
(その他)
小栗さん:別荘の管理人。個性的。
千鳥玲子:雑誌のライターで、無神経な女性。
大門進吾:中学、高校と信乃と同じ学校のため、主人公をシノダシノとからかう高校の同級生。駅で依田兄弟を見かけ、曽我家に押しかけるオタク。
鳥海:ひとのよい警部補。
と必死になってまとめたところで、巻頭をみたら、書く前に確認したはずのところに見やすい一覧が・・・。ついていないと思って必死にまとめたのに・・・見落としていました。うーむ、何のための努力だったのか。こうなったら徹底的に本を利用してやる、と思いましたが、結構引用が多くなるので、先に印象を書いておきます。
まず、ミステリーYA! シリーズ中でも登場人物の多さではトップではないでしょうか。それなりに書き分けているところも立派。ま、別荘、お金持ち、俳優、なんていうところは俗な設定ですが、これは松尾も分かってやっていることですから文句のつけようもありません。そういう意味では大門進吾の存在も定型といっていい。
そういう意味では、やはり「モーリス」です。彼?の存在こそが全てといっていい。彼を巡る謎は、決まりごとの世界を見事にぶち壊している、それがいいです。松尾の作品の中で、或はミステリーYA!の中で上にランクされるものとは思えませんが、悪くはない。
カバー折り返しの案内は
高校2年の夏休み、わたしこと村尾信乃は、
家庭教師のアルバイトのため、優雅な避暑地にやってきた。
手ごわいと聞いていた生徒は、芽理沙という名の超美少女。
小生意気だけど、どこか寂しさを漂わせた芽理沙に、
わたしは興味をひかれる。
だが、すてきな夏になるかも、という期待は、
あっさり打ちくだかれた。
芽理沙に引き合わされた「人くい鬼」を見た瞬間に。
この世のものとも思えない異様な姿をした、
この世に存在するなんて信じたくもない、生き物だった。
彼女いわく、大人には見えないし、
生きている人間に害はあたえないそうだが、
はたして、その言葉をうのみにしていいものだろうか?
やがて、静かな別荘地を震撼させる、
恐ろしい事件がたてつづけに起きる――。
人くい鬼の存在を知らない大人たちの推理と、
その存在を前提に繰り広げる少女たちの推理。
少女たちと人くい鬼の不思議な絆を描く、
さわやかでマジカルなミステリー。
構成は
プロローグ
1 水曜日
2 木曜日
3 金曜日
4 土曜日
5 日曜日
6 月曜日
エピローグ(その1)
エピローグ(その2)
あとがき
となっています。