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商品説明
あなたの町にも中国軍がやってくる。これは絵空事でもなんでもない、近未来の日本の現実である−。過去12回の戦争に学んできた中国と、戦争を忌避してきた日本。この「差」から、これからの日中関係を読み解く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
平松 茂雄
- 略歴
- 〈平松茂雄〉1936年静岡県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。国際政治学者。中国の政治・軍事戦略研究の第一人者。著書に「中国は日本を併合する」「中国、核ミサイルの標的」など。
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紙の本
中国軍、侵略の歴史
2008/07/24 11:27
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
2008年になって発生したチベット騒乱や五輪聖火リレーでの混乱から、チベット問題が注目されている。人権弾圧とともに、チベットは中国による侵略の象徴である。
しかし、中国軍が侵略したのはチベットだけではない。著者によれば、49年の中華人民共和国建国以来、12回戦争をしてきたとする。
本書は、そうした中国軍による侵略の歴史である。
朝鮮戦争に参戦し、50年代の二度の台湾海峡危機(大陳諸島・金門島砲撃)を経て、中印戦争、中ソ国境紛争、中越戦争などである。
それ以上に注目したいのは、南シナ海における中国海軍の島嶼強奪である。
74年に、西沙諸島でベトナムが支配する島嶼を強奪した。88年には、南沙諸島でやはりベトナムの島嶼を奪い取った。いずれも近辺で活動中のベトナムの艦艇を攻撃し撃沈しての強奪である。
さらに95年、フィリピンが領有する南沙諸島ミスチーフ礁を占拠、実効支配するに至っている。
何れのケースも、中国側の武力行使の口実が振るっている。こうした中国側の行動パターンには、今後東シナ海・西太平洋で執りうる作戦のヒントが隠されている。
さて、同じパターンで尖閣諸島を強奪しに来るだろうか。これについては、著者の見方も示されているが・・・。
中国は建国以来、極めて戦略的に軍事力を構築してきた。通常戦力の近代化を後回しにしてでも核兵器開発に力を入れ、近年になってやっと通常戦力の近代化が進み、宇宙と海洋への進出を図っている。こうした戦略は成功だったのだろう。
本書終盤には、東シナ海・西太平洋における近年の中国艦艇による不穏な行動や台湾との軍事比較にも言及される。
が、重要なのはこれまでの軍事行動・武力行使のパターンをよく認識することだろう。特に、米ソの介入がないことを見越しての武力行使は見事だ。
過去の戦略・戦術を研究することによって、今後中国の作戦が見えてくるわけである。