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商品説明
高校ボクシング部を舞台に、天才的ボクシングセンスの鏑矢、進学コースの秀才・木樽という二人の少年を軸に交錯する友情、闘い、挫折、そして栄光。二人を見守る英語教師・耀子、立ちはだかるライバルたち…様々な経験を経て二人が掴み取ったものは!?『永遠の0』で全国の読者を感涙の渦に巻き込んだ百田尚樹が移ろいやすい少年たちの心の成長を感動的に描き出す傑作青春小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
高校ボクシング部を舞台に、天才的ボクシングセンスの鏑矢、進学コースの秀才・木樽の2人の少年を軸に交錯する友情、闘い、挫折、そして栄光。さまざまな経験を経て2人が摑み取ったものは…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
百田 尚樹
- 略歴
- 〈百田尚樹〉昭和31年大阪生まれ。同志社大学中退。放送作家。「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送:平成3年度日本民間放送連盟賞最優秀賞受賞)をはじめ多数の番組を構成。著書に「永遠の0」など。
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紙の本
ドロドロを超えた爽やかボクシング物語の魅力
2011/03/26 11:43
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
このところスポーツ小説ブームだと勝手に思っている。同時に時代小説ブームだとも思っていて、共通しているのは、どちらもわりに爽やか系だということ。世間のドロドロに対して、どこかで救いを求めようとしたものだろうか。
boxには、あまり知られていないが、殴る、という意味もあって、そこからボクシングという言葉も生まれた。この小説は、ぱっとしない高校のボクシング部を舞台に展開する、友情と成長と、それにもちろんボクシングの勝負の話である。
魅力的なスポーツ小説がいろいろある中でも、単純に面白さでいうなら、なかなかこれ以上のものはないと思う。それはなぜかとつらつら思うに、もちろん作家の技量などもあるわけだが、一つには物語の中で、競技そのものの魅力の占める割合がより高いせいではないか。
何しろボクシングは、実写映画の形でまたまた復活した『あしたのジョー』の例を引くまでもなく、昔から物語になりやすいのだ。映画にも今や古典の「ロッキー」シリーズがある。基本は殴り合いという、見ようによっては野蛮なものであって、しかしそれに人生を賭けるという「背負ったもの」の伝統がある。実際ボクサーの人生は苦労しつつ這い上がって、というハングリーなものが多いようだ。
当然、描き方ではかなりドロドロするわけだし、ここでもその片鱗はあるのだが、ドロドロを暗示しながらも、最終的にはこの作品らしい奔放な明るさで締める。やはり最後は爽やか系のスポーツ小説である。どちらかというと生々しいボクシングのドラマを、高校スポーツという土台をうまく作って、爽やかに仕上げた。そこだと思う。
マンガのような小説が増え、小説のようなマンガが増えているが、これもいかにもマンガ的な小説で、たとえばいろんな意味でボクシングマンガの『はじめの一歩』に似ている。だが、ここにはちゃんと小説としてのしたたかな計算があるのだ。
爽やかさを支えるのに、中心人物の一人である耀子が若い女性教師、という設定が大きい。ボクシングに素人にして若い柔軟性、感受性を備えており、若いボクサーたちに共感できる年齢でもあり、そして教師として彼らを支え、かつ倫理的な部分で、ドロドロに流れない歯止めでもある。物語の大半は彼女の視点から描かれるので、ボクシングとはまず謎であり、恐ろしいものとして始まるわけだが、それがだんだん熱気と夢と可能性をはらんだものに姿を変えていく。彼女がその魅力に惹かれ取りつかれていくように、読者ものめりこんでいくのである。
紙の本
ボクシングの世界ひ引き込まれる本
2008/11/23 22:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いけちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちいさいころから親友である木樽と鏑矢を中心に繰り広げられる、ボクシングストーリー。この本のすごいところは、特に木樽の練習シーン。ボクシングを知らない私が、まるでボクシングをしているような幹事で、木樽の成長を感じる。読んでいくうちに、その世界にひきこまれ、天才鏑矢、努力の木樽に加えて、ボクシングを知り尽くした稲村が戦いを繰り広げる。ボクシング自体の知識がだんだんそなわってきたところに、最後の3人の戦いがすごく精神世界である部分が、非常に人間くさく感じた。亀田兄弟によって、ボクシングが劇場型になっているが、格闘技の本当の部分を感じることが出る本だと思う。非常に貴重な読書の時間をすごした。
紙の本
ボクシング版『ピンポン』
2008/11/08 21:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんけん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私立高校の教師・高津耀子が電車内でマナーの悪い若者に注意し、逆ギレで暴力振るわれそうになったのを風のように現れ助けたの少年――鏑木義平。彼は耀子が勤務する学校の体育科に通う生徒でボクシング部でした。
その場に居合わせた鏑木の友人・木樽優紀を通じて耀子は鏑木、そしてボクシング部と関わるようになっていきます。
物語は耀子と優紀が交互に視点を持つ形で進みます。
ボクシングにかけては誰もが認める天才でありながら生活態度は不真面目の一言。才能を伸ばすための“努力”はしようとしない鏑木。
そんな鏑木を憎々しく思い、ことあるごとに彼を叱咤する耀子。だが同時に溌剌したエネルギーに輝かしいものも感じている。
とある事件から屈辱を味わい鏑木のように強くなりたいとボクシングを始めた特進クラスのエリート木樽。不器用なボクサーの典型と言われながら、教えられたことを身体が動かなくなるまで反復する愚直さでメキメキと頭角を現す。
才能だけで地方予選を勝ち上がった鏑木だが全国は甘くなかった。インターハイ、国体と敗戦を重ねる。それでも自分は負けてない。アマチュアのルールがおかしいんだと言って耀子の忠告を聞き入れようとしない。
やがて彼は階級をフェザーからライトに上げた。大阪府のライト級には高校8冠も視野に入れるモンスター、稲村がいた。その実力は今すぐプロに転向しても日本ランク上位の実力と評される。この強敵に鏑木は完膚なきまでに叩きのめされボクシング部を辞めてしまう。
一方の木樽は猛練習に猛練習を重ね大阪府の新人戦で優勝し、稲村が自分の敵として意識するまでに成長した。その姿に顧問も従来の放任主義をやめ鬼監督へと変身。部全体としても徐々に成績を上げ始める。
順調な仲間たちと対照的に鏑木は単車を乗り回し謹慎処分を受けるなど生活が荒れていた。このまま彼はボクシングをやめてしまうのか!?
鏑木は天才だったからボクシングを簡単に捨てられた。簡単に得たものは捨てるのも容易いと分析する耀子。彼女を密かに想う木樽は耀子の中に鏑木がいるのではないかと嫉妬にも似た感情を抱く。
二人の高校生と一人の教師。三人の物語はクライマックスへ突っ走る!
出だしは映像的というか漫画的な感じがしたけど話が進むうち気にならなくなりました。細かい点で「おやっ?」と思ったのは、三人がプロのジムへ出稽古に行く場面。鏑木が会長に挨拶しに行った後、耀子と優紀が残されたシーンで“残された耀子と鏑木は”と書いてたのがミスタイプじゃないかと思うんですが。他には木樽が視点を担当するシーンは基本的に彼を“優紀”と表記して統一するんですが、最後のほう――具体的には稲村との試合中、試合後――木樽になったり優紀に戻ったりする部分がありました。特に変える必要も認められなかったので、なんでかな~と疑問。視点者を下の名前で呼ぶことによって今は誰が視点を担当してるか一目で分かるよう話を進めてただけにブラさないほうがよかったんじゃないかと。
二つとも内容に関係ない部分なので、これで面白さが減じるということはありませんけどね。
紙の本
男たるもの。
2009/11/29 16:25
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ばー - この投稿者のレビュー一覧を見る
興奮冷めやまぬまま、ページを閉じた。
久しぶりに「ものすごく」引き込まれる作品に出会った。一気に読み終えたことも幸いしてか、久しぶりに「ものすごく」読書はしんどい、と感じた。もちろんだが、良い意味でだ。
なんというか、「俺も男やったら体鍛えなあかん!」って思った。
上手く言葉に出来ないけれど、「ものすごく」ごつごつした、男性的な文章だと思った。
テーマはボクシング。
大阪の高校生が主役の、青春スポーツ小説。
主人公は真面目で努力家だが、いじめられっ子の木樽。
もう一人の主人公は、ちゃらんぽらんだが天才的なボクシングセンスを持つ鏑矢。
物語はこの二人の主人公を幹にして、圧倒的なスピード感で進む。
一方は、努力の結果めきめきとその才能を開花させ、もう一方は、自分の才能に溺れた結果、大きな挫折を味わう。
一人の少女の死をきっかけに、天才肌の少年が、本当の意味で男になる瞬間は、思わず目頭が熱くなった。
努力、友情、勝利全てがこの小説に含まれているが、読後の感想はそういった物語がもたらす爽やかさとはかけ離れたものだ。
そういった爽やかさではなく、もっと、なんというか、原始的なもの。
思わず目をそむけたくなるような、酷く無残なもの。
「真に強い軍鶏は嘴が折れても闘う。腹を切り裂かれてはらわたが飛び出しても闘う。頭を割られて脳みそが飛び散っても闘うんや」
作中、あるボクシングジムのトレーナーの老人が言う言葉だが、本来人間も、ましてや男、オスもこのようなものでは無かったか。
元来弱肉強食のこの世に生れ落ちた男ならば、胸の奥には、煮えたぎる闘争本能があるはずだ。
まるで、その真理を我が物とせんとでも言うかのように、一人の天才がなにもかもかなぐり捨てて、勝利に飢える獣に変貌するシーンは、思わず息を飲む。
闘技場で血まみれになって剣を振るう、かつての猛者たちのように。
物語後半で「惨劇」と銘打って描かれる闘いは、なんとも言えぬ余韻をもたらす。勝利をもたらした死闘はまぎれもなく、現代から見ると、「惨劇」だ。
かつてとは比べるもなく、狭く、不自由になった四角い闘技場の中で行われる決闘は、ボクシングというスポーツが、スポーツ小説という枠をこじ開け、これこそが闘いだ、と盛んに主張しているようだ。
これでいいのか。
男が思わず自問自答してしまうような小説。
男性だったら読んでおいて損はない。
紙の本
ボクシング青春小説!
2009/07/12 01:19
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SPRINGーRING - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校のボクシング部が舞台になった青春小説。
天才的なボクシングセンスを持った鏑矢と彼の親友の努力家の木樽。
ボクシングを通して、ふたりの少年の成長と葛藤や
ボクシングに魅せられてしまった人々を丁寧に描かれています。
少年たちに関わっていく・耀子がボクシング初心者なので、
彼女を通してボクシングのルールや世界観を知ること出来ると思います。
きっとこの本を読んだら、ボクシングの印象が変わると思います。
(私は耀子の登場シーンが多いのがちょっと気になりました。それよりも、鏑矢や木樽はもちろん、彼らの最大のライバル・稲村についてももっと沢山描いて欲しかったです。そのくらい魅力的なライバルでした。)
試合シーンは会場で見ているような錯覚を感じるほどにとてもリアル。緊迫感と興奮で鳥肌がたちます。
普段の日常はとてもにゆったりと描かれていて、少し単調に思う時もありますが、だからこそ、試合の臨場感が良い。
忘れていた、何かに夢中になる事を思い出させてくれた本です。
本の題名でもある「BOX!」とは、戦えという合図。
英語の“BOX”の意味は、「ボクシングをする」という動詞の意味もあり、命令形なので、「ボクシングをしろ!」という意味です。
この言葉はボクシング部の顧問・沢木が語っています。
彼も、ボクシングに魅せられ、その怖さ知ったひとりです。
青春の熱さとひたむきさを深く感じる小説です。
紙の本
娯楽小説
2014/02/08 22:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねじまき鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
単純に楽しく読めました。
耀子・・・松嶋菜々子、小泉今日子
鏑矢・・・辰吉
木樽・・・香取慎吾 とか、どうでしょうか。
なんか、甘酸っぱい感じ と どつきあい がいい感じでした。
読み応えはあったけど、深みみたいなモノは無かったかな。
紙の本
自分で本屋大賞を決めよう 第1弾
2009/02/08 18:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:redhelink - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞ノミネート作品。オビには女優の優香さんのコメントがありました。何でも一気に読めてしまうとか。・・・これ600ページありますよ?まぁ読みますか。
え~確かに1日で読破してしまう作品でした。勉強しかできなかった主人公が友人のやっていたボクシングと出会い、そしてその成長を描いたものです。高校を舞台にしているので、恋愛や友情にもページが割かれていたりします。
では私見を。この文章の構成をどこかで味わったことがあると思ったら、『一瞬の風になれ』だったのです。はっきり言ってスポーツが違うだけ。心情の変化の描写や登場人物がある日突然死んだりというシーンでの迫力(文章力)が劣っているだけ、個人的には評価が下がるところです。キャラ殺してお涙ちょうだいとか・・・失笑。最近の漫画界と同じとか、世間を意識しすぎているんじゃない?と思いたくなるのは深読みしすぎでしょうか?
ノミネート作品1つ目で他のノミネート作品との比較ができませんが、少なくともこの作品には大賞がないと感じました。世の中が同じ作風を好んだままであるなら別ですが。
ベタな展開と言葉足らずの表現が好みの人にのみオススメの1冊。
紙の本
ありがち
2019/02/27 01:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
このページ数なので仕方がないのかも知れませんが、表面的というか、いいところだけ取り上げたようなスポーツ小説ですよね……