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紙の本
ケータイ世界の子どもたち (講談社現代新書)
著者 藤川 大祐 (著)
子どもの生活が激変している。メール依存、ネットいじめ、学校裏サイト…。子どもと携帯電話に関する問題について、大人からは見えづらい現状をできるだけ具体的に紹介し、大人がどの...
ケータイ世界の子どもたち (講談社現代新書)
ケータイ世界の子どもたち
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商品説明
子どもの生活が激変している。メール依存、ネットいじめ、学校裏サイト…。子どもと携帯電話に関する問題について、大人からは見えづらい現状をできるだけ具体的に紹介し、大人がどのように取り組むべきかを考える。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
藤川 大祐
- 略歴
- 〈藤川大祐〉1965年東京生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得満期退学。千葉大学教育学部准教授。文部科学省ネット安全安心全国推進会議委員などをつとめる。著書に「数学する教室」など。
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紙の本
サプライズのない正論を受けいれられる人はどうぞ
2008/09/12 22:50
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりに正論を正面切って言われると、聞く気が失せてしまうことがある。「ケータイは中学生には危ないから持たせないでください」などと言われると、「はいそうですね」と思いつつ、従う気持ちになれないものだ。
本書は、その正論をどうどうと正面切って言っている。ところが、最後まで読む気にさせられてしまった。それは、著者が中高校生の成長段階をきちんと把握しながら、ケータイの便利さと危うさにも通じており、説得力のある議論を展開しているからだ。
ケータイやネットの何たるかを理解しないまま、危うさばかりを強調して、中高校生をこの世界から遠ざけようというような底の浅い教育論に終わっていない。
先頃、ケータイサイトへのフィルタリングが話題になった。著者は、健全なサイト運営をしているにも関わらず、一律にフィルタリングにひかかってしまう業者の気の毒な心情にも理解を寄せている。
子どもを擁護するばかりではなく、ケータイやネットが文化として適正に育っていくことも同時に願っている。その意味で、著者は多面的なものの見方ができる人である。
本書の趣旨を簡単に言ってしまえば、ケータイの普及のスピードに対して、ケータイの利用に関するルールが追いついていないことを説いている。早くルール整備をして、中高校生が安心して手に取ることができるようにしてほしいということになる。
著者の論法では、ケータイ各社は過当競争の中で、ひとつ間違えばソフトな凶器にもなりかねない道具の普及にばかり気を取られ、やるべきことを怠っているということになる。
ケータイを持たせたばかりに子どもがトラブルに巻き込まれてしまったとか、そうならないかと心配をしている親や教育関係者は一読しておいて損はないと思われる。
ただし、今の中高校生心理を理解するためのキーワードである「同調圧力」や「承認欲求」といった言葉を、無理にケータイに当てはめる必要はないと感じた。ここのところだけ、なんだかとってつけたような議論になってしまっている。違和感がある。
それをのぞけば、ケータイの何が問題で、どういう風に子どもにケータイを持たせればいいのかを、さらりとおさえることができる分かりやすい本の構成になっている。
紙の本
子供をとおくから見ている,ほかにもいくらもある本とおなじ (?)
2008/08/12 18:36
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本がとりあげている問題は重大である.子供がケータイを何にどのようにつかっているかを分析し,ネットいじめ,ケータイがもたらす心理的な罠,フィルタリングの問題などについて論じている.しかし,子供をすごく,とおくから見ている印象だ.直接,子供にきいたナマの情報というのはないようにみえる.そういう情報はもう聞きあきたし,そういう本ならほかにも,いくらもあるようにおもう.