紙の本
笑ってすごくパワーが出る本
2008/06/13 19:58
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みいちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「素人の乱」の松本哉といったら、「3人デモ」とか「俺のチャリを返せ」とか愉快なデモで新聞とかにものってる人だけど、文章も相当パワフル!1章の衣食住はまさに抱腹絶倒だし、3章は意表をつく選挙の方法や路上ナベとかやってて、なんかこういう人たちがいるなんて、捨てたもんじゃないなと思った。雨宮処凛や宮沢章夫の本にも出てくるけど、確かに楽しい驚きいっぱいの人。
紙の本
楽しく生きるモデルには大賛成
2008/06/17 17:11
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:狸汁 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょうど秋葉原の事件の直後に読んだので、まずはこう考えた。加藤容疑者も高円寺に住んでいれば、孤独じゃなくて、人を殺さずにすんだかも、と。
でも、しばらくして、またちょっと考えた。「高円寺にいても加藤容疑者はああなったかな~」というのが正直な感想だ。
その理由はちょっと後で。
内容はというと、高円寺のリサイクルショップ「素人の乱」を運営し、「貧乏人」のアジテーターとして知られるようになった筆者の、ざっくりといえば「貧乏でも勝手に生きられるぞ!」という“啓蒙書”だ。
本書中で対談をしている雨宮処凜さんの言うとおり「スカッとした本」であることは、私も賛成だ。格差社会は、「政治が悪い」「いや非正規労働が悪い」「いや若者も怠惰だ」など、今風にいえば「上から目線」で語られてしまうテーマなのだが、筆者はわきめもふらず、実践、実践であって、人生そのものがユーモアにあふれている。お上や社会の矛盾はまず笑い飛ばすことが武器だと思う。
安く住む方法、メシ代をただにする方法…ここらへんは貧乏指南としてよくあるとして、おもしろいのは、「町内会とつながろう」と「選挙に出てみる」だった。
自分の住んでいるところで楽しく生きようと思っても、じつは厄介なのが地元の中高年対策だ。「地域を活性化したい」と思う半面、「面白がり」の幅はかなり狭い。「向島学会」なんていうのが典型的だったけれど、かっこつけてよそ者が地域活性なんて乗り込んでくると地元住民と(若い人も含め)主導権争いなんかも起きてしまう。
その点、高円寺の筆者は成功したようだ。実はだれでもうまくやれるはずだとは思う。中高年にも礼儀正しく、オープンに接すればいいのだから。
それから選挙で遊んでしまうこと。これはいままでのきまじめなサヨクの人たちにはできなかったことですね。隣の区で筆者に投票してしまう知り合いとか、最高です。なんだ、投票率を上げるのは簡単じゃないかと、感心してしまった。
いい本だし、悩んでいる人を明るくしてくれる本だと、おすすめします。これはホント。
でも、筆者とその周辺の人たちの方法に少しだけ疑問的も示しておきます。「貧乏人の反乱」にたいしては、大賛成です。家賃がこんなに高いのもおかしいし、雇用構造の変化もひどいことだし、みんなが鬱になっているのもいったいなんなんだ!と思う。
でも、筆者とその仲間をみると、やはりある種の「線引き」をもっているように感じてしまう。その線引きとは、貧乏人の仲間に入るのにも、一定のコミュニケーション能力が必要なのでは?ということだ。また、ある種の「政治性」も気になる。やはり都内の大学の左翼系サークル、中央線沿線のサブカルチャーという揺りかごがあるからできたことなのではないかと思う。
あえて加藤容疑者をひっぱりだすことはいけないかもしれないが、ああいう人は、筆者の仲間に入れただろうか? 楽しそうなつながりだけど、自分に「ネタ」がないと尻込みする人は多いような気もする。これは難しい問題。
でも、格差社会を食い物に貧乏人の味方のようにアジる大学の先生とかに比べれば、とっても健全な人だと思う。
って、私も「上から目線」か…。
読む価値はとてもある本だと思います。だって、いまの世の中で楽しく生きるモデルを示しているのですから。それは大変すばらしいことです。
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そーいえば、法政大学の学生会館って、ビンボくさかったなあ。なくなったらしいけれど。
なんか、ビンボーってそんなに特別なことでなくて、ぐるっとまわって元に戻っただけじゃないかとも思う。
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「下流社会」の著者で高円寺のリサイクルショップ「素人の反乱」店主・松本哉の痛快本。
法政大学では「法政の貧乏臭さを守る会」や「野宿同好会」に所属。
現代の消費原理主義社会に、それだけの選択肢ではないんだと個人であるいは仲間を作りテーゼしつづける好男子だ。父親は会社を突然やめて作家宣言、母親は自分はアナキストだと彼が高校生の時に離婚して今も長野で自給自足生活をする強持ての夫婦の間で育ったからかな。この自由さは・・。
単にせこくタダで生きる方法ではなく、お金をかけずともコミュニティとネットワークがあればもっと楽しく生きていけるよという呼びかけ。
区議選に出たり、不思議に思うことがあればデモをしてみんなを喚起する。そんなこともお金をかけずに楽しくできるよ・・ってことをやっている人だ。元気に生きていくこと、社会を少しだけ変えていける考え方や方法ってあるんじゃない!ということがすんなりわかる。
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久々に「ぶっ飛んでる!!」と感じた熱い本。次々に興味深いエピソードや斬新な発想に出逢い、一気に読んでしまいました。タイトルからも想像できるように、この本は「貧乏人階級のサバイバル術実用書」なのです。物件の探し方、地域の人たちとの連携、リサイクルの発想、デモンストレーションなど、著者である松本哉のユニークな体験には目を見張るばかりでなく、思わず「楽しそう」という気持ちが沸いてきます。愉快な文体の中に、「自由」の本質について真剣に考えさせられる熱いメッセージが込められていると思います。…とりあえず、私は野宿をしてみたくなりました(笑)
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大爆笑な一冊。
タダで生きる、というよりは、勝手に生きる、てかんじですが。
この表紙のはなくまゆうさくのイラストのゆるさ具合がもうバッチシ☆
半分くらいは実践したくなります。
最後の松本さんの年表に、ほんと爆笑。久々に本読みながら声たてて笑いました。
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時間を取り戻せ―『贅沢の条件』『貧乏人の逆襲』『モモ』
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100803/1280783480
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これは大学生の時に出会ってよかった。
とりあえずデモしよう。あとすっぽかしデモも。
DIYですよ。やっぱ。あと多様な友達・知り合い。
公共施設勝手に作って、あと鍋して、メディアになって。忙しーな。
webよりやっぱ紙媒体のほうがインパクトあるんだろうね。そこも考えないとな。onlineとして。
こーいう感じに生きるってことの正反対は医局に入るってことだな 笑
でもいまは入らないからって幸せにはなんないんだよな。
じゃあ幸せになるコミュニティを僕が作ればいいのさ!
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少ないお金で暮らす系の本を読みあさっていますが、こちらはちょっと違った。デモとか集会とか、やる気まんまんの貧乏人だ!
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これまでの活字人生で3本指に入る、大好きな本。
金がなくても、人生はめちゃくちゃ楽しめるってのを再確認させてくれた。
貧乏=負け組なんて、ばか言うな、って思う。
貧乏で苦しんでる人たちよ!
『カニコー』よりも『ビンギャク』を読め!
いまは、派遣切りとか就職氷河期とかを政府や「勝ち組」のせいにして、金とか権利を要求する風潮が出てる。
そういう風潮をつくることが大事だと思って、活動している人たちもいる。
もちろん権利要求は大事だけど、敵を攻撃するだけじゃ、自分も傷つくし、良い思いはしない。
そもそも、権利をかちとることは、誰かから何を奪うことでもある。権利要求は絶対善ではない。
著者は、敵を攻撃しながらも、やりたいことやって貧乏人生を楽しむ、っていう、「権利要求」論者とは一線を画したスタイルを提示している。
著者の一番の特徴は、平等よりも自由を重視していること。
これが声高に権利要求をとなえる、平等主義論者といちばん違う所である。
貧乏でもそこそこでも金持ちでも、絶対に楽しめる一冊。
おすすめです。
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とてつもないエネルギーのある本。
本としては読み辛いけど内容は面白い。
地域に入り、コミュニティーを作り、その中でどう生きて行くか、生きて行けるよと示している。
会社に入るだけでは得られない密接さがそこにある。
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作者のパワフルぶりが目に浮かぶような1冊。
既存の権力構造なんかに囚われずに自由に生きようぜ!って感じの無茶を逮捕されるレベルまでやっちゃう感じは読んでいてすかっとします。
なんというか筋のとおった無茶というか。
この無気力の時代に学生運動の再来みたいなことをやっちゃうのって、とてもエネルギッシュだと思うのです。
考え方や行動って、時代に既定される部分が非常に大きいからね。
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091201 byNGO大学
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格差、貧困問題が深刻化する今こそ読んでほしい希望の本です!著者は、労働と消費のサイクルとは別の生き方を探り、仲間と店をやりながら地域と繋がり、格差社会に対して笑えるデモをしてマスコミ注目の人物です。
第1章
いざという時の貧乏人生活術 (安く住む方法、メシ代節約術、必殺!移動手段、服を手に入れよう、メディアを勝手に作ろう)
第2章
無敵の街ぐるみ大作戦 (素人の乱紹介、リサイクル革命、地域で繋がって生きる、公共施設を勝手に作ろう)
第3章
反乱のススメ (法政の貧乏くささを守る会―大学時代、貧乏人大反乱集団、デモ作戦、選挙作戦)
第4章
勝手に生きてる奴ら (気流舎、イレギュラー・リズム・アサイラム、救援連絡センター、ポエトリー・イン・ザ・キッチン、模索舎&タコシェ、あかね、フリーター全般労組 lSHAREVARI )
第5章
対談 貧乏人のための作戦会議 (雨宮処凛、松本哉) (ミニスカ右翼と貧乏人左翼としての出会い、松本哉の子供時代~大学時代、ドイツのデモとコミュニティに驚いた、この時代に勝手に生きるために、この10年で一番スカッとした本、反乱のバイブル)
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やっていることの善し悪しはともかく、端々から「楽しんで生きてやる!」というメッセージが聞こえてきて読んでいてとても痛快でした。そしてこの一説「…金の使い道まで全部決められちゃってる世の中に、まんまとはめられて、それで喜んでるなんてほんとうに模範囚と言うか、ただのアホ」…
さ、これからどうしましょ?
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これは本質的な処世術かもしれない。
会社にいても給料は上がらない、出世はしない。
給料が上がったり、出世しても、よりプレッシャーがきつくなって同じ事や悩みを繰り返すだけ。
そんな時代に生きている事を正面から見据えて、じゃあ言いたい事ややりたい事を言えるような世の中にしようよ、というのがこの本から受け取ったメッセージ。
そして、既にそういった事を具体的にはじめた人たちを紹介してくれていて、よりリアリティがあってよかった。
しかし、なかなか人は生活レベルを落とせないから、3畳間に今から移るのは無理かな。でも精神が独立できるように、何か具体的にはじめてみたいと思った。
http://booklook.jp