紙の本
ある意味、極北のエコ本。
2009/09/07 23:51
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
もし、この地球で、ある日ぱたーっと人類がいなくなってしまったら、
(突然、いなくなるという可能性は、かなり低いと本書で著者人も書いていますが)
一体どうなるのか??。
関係しそうな各分野をクロスオーバーし、
フィールド・ワークで参考になりそうなものを取材し
それに推察を加え、思考実験し、書いたのが、本書です。
どうなっちゃうのかは、最初のカラー口絵4、5枚で
一目瞭然なのですが、文章も読んでください。
ちょっと手入れしなければ、雑草だらけになる庭や、公園、
自然にのみこまれようとしている寂れた国道なんかを見れば、
なんとなく、判りますが、
本書は、ある意味、究極のエコ本です。
自然とは、人が手を加えた人工物以外は、すべて自然であることを
切々と訴えかけているようです。
又、思考する側の主体である、人を完全に排除してみるという考えのもとに書かれた
最高にシニカルな(しかも、行き過ぎた)一冊かもしれません。
そして、その真逆とも取れます。
人間は、こんなに手を加え、色んなことをしてきたんだと、、。
よく自然のバランスなんていいますが、
単純に今の状態を取り出して、バランスと言っているだけで、
自然ってそのものとして変化しつつもずーっと存在しているだけだということが、よく判りました。
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サイエンスノンフィクションというかんじです。
現代の自然科学に関するあらゆる知識を駆使して、これから地球がどうなっていくかを書いています。
話自体はけっこうおもしろかった。
たくさん植物とか動物、場所の名前がでてきたけど、イメージしずらかった。
世界地図とか、簡単な図鑑みたいなものもセットにしてくれたら良かったのに。
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日経サイエンス誌に記事がのった時から翻訳を楽しみにしていた1冊。
今の地球の環境問題を『現在の地球−人類』という観点から分析する視点がとても面白い。
人類がいなくなったと考える事で環境問題の深刻さを語る一方で、
恐るべき自然の回復力についても言及する。
全体的にとても刺激的な内容。これは本当に面白い。
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もしも人類だけが忽然とこの世から消え去ったら、現在の都市、自然はこれからどうなっていくかを科学的に検証した本。
自発的人類絶滅運動という妖しい運動などにも触れ、そもそもこの仮定が本当に成り立つ可能性があるのかということにも言及していて、非常に興味深いです。
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ある日突然、この地球上から人類「だけ」が消えてしまったら。残された自然は、人工物は、生態系は、どういう運命をたどるのか。この本は、意外や意外、これまでにはなかったようなテーマを扱うドキュメントであり、宇宙人の襲来でも未知のウイルス蔓延でもどんな理由であれ、人類が消えた後の世界をシミュレートするという、壮大な思考実験です。
本書を開くとまず、最初にあるカラーイラストにひきつけられます。水で満たされた地下、火に包まれた街、草木の生い茂るビル、氷に閉ざされた大都市・・・。視覚的に提示されたこの星の未来は、いっそ魅惑的とすら思わせるほどに衝撃的で、ページを繰る手を止めさせる力をもっています。最初に本書を開いたときは、もうこれでこの本の半分の価値を見てしまった、とさえ思ったほどです。
しかしそれは大きな間違いで、やはり本書の核心は、文章につづられた厖大な取材データでしょう。内容の8割以上は、世界各地で取材した当事者たちの生の声や取材先の様子であり、その記述は「石橋を叩いてなお渡るに躊躇する」ほどの周到さで、容易に結論を与えてはくれません。しかし、こういう突拍子もないテーマを扱うからこそ、そういった姿勢は内容の説得性を万倍にも高めています。本書は人類が消えた世界「のシミュレート結果」ではなく「をシミュレートするためのデータとその思考過程」であり、その構成にこそ、ジャーナリストであるという著者の真髄が遺憾なく発揮されているようです。
それにしても読んでいて思うのは、自然の回復力の高さ、そしてこの問題に対する人類の問題設定の誤り、でしょうか。環境を語るとき良く聞く「地球が危ない」という命題は実は誤りで、100万年、1000万年単位という長いスパンで地球をみたときには、私たちが心配するのがおこがましいほどの回復力を、自然と生態系は持っているということです。そして、いま人類が考えるべきは、100年後に「人類が」生きていられるように環境を整えることであり、目の前にあるのは「地球の危機」などという大それたことではなく「人類生存の危機」という究極に利己的な問題でしかないということです。
国連やIPCCなどで頭をつき合わせて会議している環境担当のお偉いさん方、あなたたちの議論はあまりに風呂敷を広げすぎだよ。そういうメッセージを本書から読み取るのは、たぶん大外れなことではないと思うのです。
(2008年9月 読了)
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最初はとても面白いです、でも途中から繰り返し調になって来るので
通勤中の電車の中では進みませんでした。そしてリタイヤです。
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あ〜〜〜怖いよ〜〜〜アメリカの話だけど、日本で書かれてたらもっと怖いと思う。
日本から雑草が入ったと何回も書いてあるけど、日本だって、外来種に困っているのだ!
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2009年1月10日開始
2009年1月24日読了
人類が今突然消えたら世界はどうなるのか?という観点から推論を重ねたノンフィクション。読むのにちょっと時間がかかったけど、楽しく読めた。今、エコだなんだって騒いでいるけど、結局は人類がいなくなることが地球環境にとっては一番いいんだよね、と思ってしまう。
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プラスチックは、なかなか自然界から無くならないらしい。
http://ameblo.jp/eisin/entry-10123825831.html
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人類が突然この地球からいなくったら、人類が作り上げた文明はいったいどうなるのか。このテーマを克明にできる限り正確に予想している。多岐にわたる切り口と多数の引用や具体的な事例を挙げている。それから言えることは、私たちの文明は、ひじょうに危ういバランスの中に存続していること。人類がいなくなると、極めてもろく文明は崩壊するこということだ。
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あとで。
崩壊する都市を見てやろう、くらいの気持ちで買ったけど、
読み終わったあとは環境問題について考えているという。
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もし、突然、東京から人間だけがいなくなって、
そのまま何十年も放置されたら、、、
近代的な高層ビル群が、森に覆われる、
小さい頃、そんな空想にゾクゾクしたことが、ありました。
それを、先端の科学者の目で、実際に考察してしまったのが本書。
人口の構造物が、数百年の時の経過で朽ち果てて、自然の中に埋没していく、
そんな描写は幻想的なSF小説の趣さえ漂います。
しかし、一方で、読み進めていくと、
地球と人間の関係性というものが、
逆にはっきりと見えて、実は、本書で描きたかったのは、
人間が存在する、現実の地球の姿の方だったのだと気づかされます。
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未来を見る基本となる部品は過去にあり。
なぜなら今は過去の上に作られ、未来は今の上に作られているから。
あまりに当たり前のことですがそんな事を思い出させてくれた一冊。
ただし、その万人受けしそうなタイトルとは裏腹に内容は建造物や生態系の細部に関する記述が大部分を締めるため、世界の推移をビジュアライズにワイドショー気分で読みたかった読者には酷。
あくまで学術論文的な一冊と考えた方が良いでしょう。
ちなみに僕も挫折したひとりです。
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読み終わりました。
ここ最近の環境問題を全て取り入れながら、
難解に仕上げてないところが素晴らしいです。
月並みな言い方ですけど、その場に行って見てきたような、
という感じ。
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ちょっと文字が小さいので、通勤電車の中で読むには少々無理がありますが、内容的には現代人が如何に他の生物や植物に危害を加えているかがよく判ります。でも、それぞれの事象を個別に捕らえて考察しているので、これらの事象が重なって同時に進行すると、案外この本通りには事態は変わらないのかも知れません。でも、へ~!こんな観点があったのか!って頭がスッキリしますよ!