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商品説明
遠藤慶太は29歳。大航ツーリストの企画課から成田空港支所に「飛ばされて」きた。遠藤は「ぜったいあぽやんにはならないぞ、本社に返り咲くぞ」と心に誓うが—。再入国許可のない日系ブラジル人少女をめぐる駆け引き、絶対に出発しようとしない老婦人の秘密、予約が消えて旅立てない新婚夫婦をどうするか?空港で起こる旅券やチケットのトラブルを解決し、旅客を笑顔で送り出す「あぽやん」たちのカウンター越しの活躍を描く。【「BOOK」データベースの商品解説】
遠藤慶太は29歳。大航ツーリストの企画課から成田空港支所に「飛ばされて」きた。遠藤は「本社に返り咲くぞ」と心に誓うが…。空港で起こるトラブルを解決する「あぽやん」の活躍を描く。『別冊文藝春秋』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
笑って、笑って | 5−54 | |
---|---|---|
ファミリー・ビジネス | 55−104 | |
オンタイム | 105−158 |
著者紹介
新野 剛志
- 略歴
- 〈新野剛志〉1965年東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。旅行会社勤務を経て、「八月のマルクス」で第45回江戸川乱歩賞を受賞。ほかの著書に「罰」「月の見える窓」など。
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紙の本
空港のエキスパート「あぽやん」
2008/07/22 17:00
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
大手旅行代理店に勤める遠藤啓太は
29歳にして出世コースから外れ、空港勤務につくことになります。
旅行会社は大手航空会社のグループ企業で
それなりに優遇されていることもありますが
仕事はツアー客のトラブル解決。
「あぽやん」というのも業界用語で空港を指す「APO」に
親しみをこめてつけられたもの。
さまざまなトラブルを片づけて、お客様に満足して
旅立ってもらう「あぽやん」はこの仕事のエキスパート。
遠藤啓太も最初は不貞腐れてはいたものの
目の前の仕事にしっかりと取り組みたいという希望を失わず
あぽやん目指して奮闘します。
クレームの多い常連客や
ワケあっていつもキャンセルする女性客、
子どもを置いてサッサと旅立つ両親など
お客様との物語もさることながら
お仕事小説としての読みどころが満載。
本社ではなく、空港採用の女性たちの薄給とプライド、
旅行代理店内における空港と営業所とのパワーバランス、
一見、手を抜いているように見える先輩の仕事ぶり。
それが啓太自身への仕事への取り組みや考え方となります。
これで彼がグンと成長すればいいのですが
そうはならないのもいい。
仕事はそう単純なものではないのだから。
気持ちばかりが空回りしています。
しかし彼のがむしゃらさが光っています。