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- カテゴリ:一般
- 発売日:2008/03/01
- 出版社: 新潮社
- サイズ:19cm/189p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-423104-1
紙の本
ほんとうの環境問題
「地球温暖化を防止しよう」だって? そんな瑣末なことは、どうでもいい。重要な「問題」は、別にある−。倒錯的なこの国の環境政策を痛烈に批判し、環境問題の本質を突く、緊急提言...
ほんとうの環境問題
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商品説明
「地球温暖化を防止しよう」だって? そんな瑣末なことは、どうでもいい。重要な「問題」は、別にある−。倒錯的なこの国の環境政策を痛烈に批判し、環境問題の本質を突く、緊急提言!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
池田 清彦
- 略歴
- 〈池田清彦〉1947年東京都生まれ。東京都立大学大学院博士課程修了。早稲田大学教授。著書に「環境問題のウソ」等。
〈養老孟司〉1937年神奈川県生まれ。東京大学卒業。「からだの見方」でサントリー学芸賞受賞。
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紙の本
「環境問題の本質」
2008/04/07 20:41
13人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る
オビには「環境問題の本質を突く、緊急提言!」とある。 「環境問題とはつまるところ、エネルギーと食料の問題である」(はしがき;池田)という認識の下に、「未来のエネルギーを確保するためにどういう戦略が必要なのかこそが、日本の命運を左右する大問題なのだ。 地球温暖化などという瑣末な問題にかまけているヒマはない。」(はしがき;池田)という視点での主張が述べられている。
具体的に取り上げられるのは、環境と安全保障、ゴミとリサイクルをめぐる誤謬、バイオ燃料の問題性、太陽光発電の問題点と優位性、少子化対策の錯誤、人口問題、「地球温暖化」論の政治性などについてである。もう少し抽象的に言えば、「環境問題を理由にミクロ合理性を追求することによって、マクロに見るととんでもないような問題が生じている」(池田;p.164)、という我が国の環境論の現状、環境問題論の錯覚についてである。
主張はめっぽう面白く、語りを活字化したような軽いつくりの書物なので一気に読んでしまった。 環境問題を論じた書物が“おもしろい”、という表現はよろしくないかもしれないが、従来から“環境原理主義運動”的な論調には違和感を覚えている自分にとっては痛快な書物である。 京都議定書の問題点、我が国外交の戦略性の欠如からすれば、養老先生も言うように洞爺湖サミットもどうも不安である。 問題は、我が国が「環境立国」で生きていくべきなのか、環境問題が叫ばれる背景にある政治的な裏をもっと認識するべきではないのか(p.149)、ということだろうか?
ほんとうの環境問題は、エネルギーと食料の問題、であることは間違いなかろう。 そして、食糧問題もつまるところはエネルギー問題に帰着するものであり、現在のエネルギー問題、二酸化炭素発生問題の中心は石油問題である。 そして、石油があと40年ぐらいでなくなるという予測が正しいのならば、100年後の地球の温度など計算したって意味がない。そうした点を整理した論理も思考もないまま、CO2削減がただただ善であると謳ったところで無意味である(p.126)というのは全くそのとおりであると思う。
本書は、「地球温暖化問題」について論じる際の必読の文献の一つだと考える。
紙の本
環境問題の本質は人間の愚かさ
2008/11/03 22:25
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかくエコエコと囂しい。どんな分野の企業のCMもエコエコ。エコを唱えれば企業イメージが上がると思っているのだろうが、かなり無理したCMが多い。エコエコアザラクにならなければいいのだが。
環境に優しい新製品に買い換えるほうが、今の製品を使い続けるより本当に環境にいいのだろうか。確かに消費者だけのレベルではエネルギー消費量は減ったようにみえるだろうが、新製品を生産する際に必要なエネルギー、旧製品を廃棄するためのエネルギーを考えると、いま新製品に買い換えるよりも、現在使用している旧製品を壊れるまで使用して、その後、新製品に買い換えるのがよいことのほうが多くはないだろうか。
さて、二人は環境問題の本質を語りながら、結局は人間の本質を語っている。話は、人類の歴史、世界情勢、政治経済の話にも及ぶ。「儲かる」(アメリカのユニラテラリズムの核心でもある)というキーワードが社会を支配している限り、なんだか人類に未来はなさそうだ。
ほんとうに環境問題が深刻だと考えているならば、政府は科学者たちを集め、英知を結集させて、実のある環境対策に資金を投入しなければ、状況を悪化させるだけである。ゴミ・リサイクルの問題、外来種の問題、エネルギーと食料の問題など個別にも、全体としても、まずは科学者みんなの意見を集めてほしい。次に信頼できる科学者に調査研究を依頼してほしい。その上で、最も効果のあることから始めたらよいと思う。
紙の本
京都議定書を受け入れた日本政府はアホでしたという本
2008/07/18 00:06
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふるふる - この投稿者のレビュー一覧を見る
二酸化炭素削減に日本は何兆円も税金を使おうとしているが、効果は期待できず、ヨーロッパやロシアが利益を得るだけとのこと。アメリカはそのような損なことからは逃げ出した。わがままだが賢い。
日本の外交は、もっと自国の利益を考え、戦略を持って行われるべきだ。あまりにお人好しすぎる。これを外交ではアホというのだろう。
一方、マスコミにも問題がある。京都議定書が結ばれた時に否定的な意見はほとんど聞かれなかったような気がする。一部の専門家などは、いかに日本に不利なものか警告していた人もいたのかもしれない。そういった少数意見も紹介できたら、世論も違っていたかもしれない。