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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 158件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2008.3
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:19cm/313p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-771216-2

紙の本

九つの、物語

著者 橋本 紡 (著)

もう1度取り戻せるだろうか。失ってしまった、大切な人を。見えなくなった、自分の心を。繊細で壊れやすい心に響く、9つの物語。【「BOOK」データベースの商品解説】ある日突然...

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九つの、物語

税込 1,430 13pt

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商品説明

もう1度取り戻せるだろうか。失ってしまった、大切な人を。見えなくなった、自分の心を。繊細で壊れやすい心に響く、9つの物語。【「BOOK」データベースの商品解説】

ある日突然、「いないはずの」お兄ちゃんが帰ってきた。温かな時間は、ゆきなが失っていた「ある記憶」によって崩壊していく…。繊細で壊れやすい心に響く、生きることの愛しさに溢れた9つの物語。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

縷紅新草 7−30
待つ 31−62
蒲団 63−94

著者紹介

橋本 紡

略歴
〈橋本紡〉三重県生まれ。「猫目狩り」で第4回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞し作家デビュー。他の著書に「流れ星が消えないうちに」「月光スイッチ」など。

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みんなのレビュー158件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

幽霊になったお兄ちゃんとの、ゆるやかで、儚い日々

2009/07/28 19:21

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:k** - この投稿者のレビュー一覧を見る

死んだはずのお兄ちゃんが一人で暮らすゆきなのもとにある日、当たり前のように帰宅する。
それから始まる奇妙な共同生活とゆきなの恋に関するお話。

「九つの、」とあるのは各章が有名な文学作品とリンクしていることに由来します。ゆきなは今読んでいる本と現実の出来事を結びつけて、本を味わい、日常を彩ります。

人の死をどう乗り越えるかを描く話や幽霊と暮らす話というのは、さほど、目新しいものではないかと思います。
けれど、それがたとえありがちな道筋を辿ったとしても、それでいいのだ、と深く頷きたくなるような、とても味わい深い、素敵な物語でした。

基本的にはゆるやかな日々が続くばかりで大きな事件は何もおこりません。それがいいんです。

平和だからこそ、いつ終わるのかわからないことが、
お兄ちゃんがいつか消えてしまう日がくるのが、
恐くて。

お兄ちゃんの優しさとゆきなのまじめさがどうにも切なくて、遂に訪れた別れのシーンでは涙が止まりませんでした。

内容は漫画やライトノベルのように軽いので、300ページはきっと一瞬です。でもライトノベルみたいな表紙だったら手に取らなかったと思います。この物語の世界観をよく表現している素敵な表紙がいいのです。

それから、お兄ちゃんが最高にかっこいいんです。(もちろん彼氏の香月くんも素敵なんですが)
女の子にモテモテで、ゆきなのために毎日おいしいごはんを作り、帰りが遅いと夜も眠れないくらいに心配してくれます。
こんなお兄ちゃんなら、ブラコンになるのも仕方ない笑。

かるーく、余韻の残る切ない小説を読みたい気分のときにぜひにとおすすめしたい作品でした。

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紙の本

お兄ちゃん

2022/01/22 10:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る

「狂ってしまった方が楽なんだ」
大事な妹の、そんな悲痛な心の叫びを、
自分とともに昇華させるために
お兄ちゃんはとどまっていたんだろうな。
世界に溶け込んでいったあとも、
きっと見守り続けているんだろう。

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紙の本

幽霊の存在を信じているわけでは無いのだけど

2020/07/21 03:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る

このお話は幽霊さんたちの残した気持ちをじんわり思うことができた。イケメンで料理上手で自分の主張を持っているゆきなの憧れのお兄ちゃんは、残した思いから、ゆきなを救った。作者が本に残した思いと重ねながら物語が進むところも、ふんわり楽しめた。

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