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商品説明
言葉にできない不安感。おさまりのつかない気持ち悪さ。誰をも奇妙な世界に誘い込む、今邑彩のベスト短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
「みっちゃんに会った」と言い残して死んだ友人達。そんなはずない。だって、みっちゃんは…。言葉にできない不安感。おさまりのつかない気持ち悪さ。表題作を含む、誰をも奇妙な世界に誘い込む8編を収録した短編集。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
カラス、なぜ鳴く | 7−27 | |
---|---|---|
たつまさんがころした | 29−54 | |
シクラメンの家 | 55−75 |
著者紹介
今邑 彩
- 略歴
- 〈今邑彩〉1955年長野県生まれ。都留文科大学英文学科卒業。「卍の殺人」で「鮎川哲也と13の謎」シリーズの13番目の椅子を受賞し、デビュー。他の著書に「いつもの朝に」など。
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紙の本
心に棲む鬼に気づくとき
2012/08/19 20:23
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桔梗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人の心の隙間に棲みついてる“鬼”
平穏な生活をしてるぶんには気がつかないだけで
もしかしたら誰にでも棲んでるのかもしれない
そんな人の心のすきまにいる“鬼”を描いた8つの短編集
子どもを思う母親の心に棲む鬼
よくできた姉を慕う妹の心に現れた鬼
美しい先生が大好きな子ども達の心にいた鬼…
誰かを想い過ぎるあまりに壊れていくことがある
愛しいと想う気持ちと狂気とは表裏一体なんだろう
ひょんなことでバランスが崩れたときに鬼は姿をあらわす
ひとの鬼にふと気づいてしまったとき
哀しい気分になってしまったり 怒りでムカムカしたり
心が塞ぐ
でもそういう危うさはきっと自分にもある
自分の中にもふとそんな心の闇を見つけてしまった瞬間
背筋がすっと寒くなる
暑い夏 涼を求めてお化け屋敷へ行ったり 怪談話をするのもいいが
幽霊よりも怪談よりも怖いのは
そんな“鬼”の棲む心を持つ 人間かもなのしれない