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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2008.1
- 出版社: 長崎出版
- サイズ:20cm/327p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86095-238-9
紙の本
猿の肖像 (海外ミステリGem Collection)
著者 R.オースティン・フリーマン (著),青山 万里子 (訳)
原因不明の患者に頭を悩ますオールドフィールド医師は、恩師であるソーンダイク博士に助言を乞う。博士の的確な判断で大事に至らずに済んだかにみえたが…物的証拠こそ真実を照らす、...
猿の肖像 (海外ミステリGem Collection)
紙の本 |
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- 税込価格:37,620円(342pt)
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商品説明
原因不明の患者に頭を悩ますオールドフィールド医師は、恩師であるソーンダイク博士に助言を乞う。博士の的確な判断で大事に至らずに済んだかにみえたが…物的証拠こそ真実を照らす、ソーンダイク博士の信条が発揮される本格ミステリ。【「BOOK」データベースの商品解説】
原因不明の患者に頭を悩ますオールドフィールド医師は、恩師であるソーンダイク博士に助言を乞う。博士の的確な判断で大事に至らずに済んだかにみえたが…。物的証拠こそ真実を照らす。博士の信条が発揮される本格ミステリ。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
R.オースティン・フリーマン
- 略歴
- 〈R.オースティン・フリーマン〉1862〜1943年。英国生まれ。ミステリの世界に初めて本格的な科学捜査や法医学を取り入れ、読者に対するフェアプレイの精神で謎解きを吟味させる「本格推理小説」の作品群を世に出す。
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紙の本
完訳すればいい、っていうもんじゃないんですねえ。この物語、半分までとは言いませんが、1/4くらい削ったほうが締まった気がします。冗長すぎて、名探偵ソーンダイクが愚かに見える始末です。
2008/09/03 20:56
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
どうも、ブックデザインが他社のものと似通っていて、全体の感じはいいけれど「これって国書刊行会のシリーズだよね」って勘違いさせるところが嫌いです。ちなみにデザインは原条令子デザイン室。初めて見る名前です。ちなみに、他のものと似ている、という点を除けば色といい紙質といい、好きな装幀ではあります、念のため・・・
全体は二部構成で、20章からなる。章のタイトルを写すのは面倒臭いので、省略して目次を書けば
第1部 ジェームズ・オールドフィールド医師、語る
第1章 大騒動 ~ 第13章 検視審問
第2部 クリストファー・ジャーヴィス医師語る
第14章 ジャーヴィス医師、困惑する ~ 第20章 ソーンダイクの解説
訳者あとがき
となります。断っておけば、お話も大味ですが、青山 万里子のあとがきも、書誌的な記述は殆ど無しの感想文みたいなもので、ソーンダイクの解説もくだくだしいだけ、というお粗末。個人的には、ホームズより上と位置づけてきたソーンダイクものの評価が一気に下がってしまいました。これなら抄訳のほうが良かったんでは?などとボヤキの一つも言いたくなります。
bk-1では
原因不明の患者に頭を悩ますオールドフィールド医師は、恩師であるソーンダイク博士に助言を乞う。博士の的確な判断で大事に至らずに済んだかにみえたが…物的証拠こそ真実を照らす、ソーンダイク博士の信条が発揮される本格ミステリ。
と紹介していますが、内容についてはこれで充分でしょう。ま、冒頭の宝石強奪事件のことが書いていないので、補足しておけば、それに巻き込まれて警察官が死んだ、それが一つの話。そしてメインが、毒殺を中心にした話となります。そこで人物中心に紹介しておきます。断っておきますが、全ての人について年齢や容姿についての言及がありません。
・ジェームズ・オールドフィールド:事件を発見することになる医師。ソーンダイクの教え子、とあるが、事件を警察に知らせるよりも急患でもない患者を診ることを優先したり、証拠の品を勝手にいじったり、不肖の弟子。
・アーサー・ケンブスター:1万ポンドのダイヤモンドを奪われた宝石商。
・ピーター・ガネット:ろくろの使用を認めず、自分の指で前衛的な作品を作る陶工。
・レティシア・ガネット:ピーターの妻だが、その挙動は軽率としかいいようがない。美人かどうかも不明。
・フレデリック・ボールズ:ピーターのアトリエで制作をする宝石職人。なぜ二人が同じアトリエで制作をするのかのよくわからない。
・ブランディ警部:スコットランドヤードの刑事。後半に登場した割には影が薄い。
・クリストファー・ジャーヴィス:医師、自分こそソーンダイクの友人という意識が、オールドフィールド軽視となって現れる。
・ジョン・ソーンダイク博士:法医学の権威・法廷弁護士。正直、今回は精彩がない。最初の砒素事件を放置したり、後半、被疑者を説明抜きで無罪扱いしたり。
同じような話でもクリスティは上手だったなあ、とあらためて思います。多分、トリックの問題ではなくて構成と文章力が長編では際立つからかもしれません。悪くはない組み立てを、冗長な展開がぶち壊してしまったという好例。繰り返しますが、半分くらいの長さで十分だった気がします。