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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2008.1
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス
- サイズ:19cm/235p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-001808-5
紙の本
ロジャー・マーガトロイドのしわざ (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS)
1935年、英国ダートムア。吹雪のため、人々はロジャー・フォークス大佐の邸に閉じ込められた。大佐、その妻と娘、ゴシップ記者、アメリカ人の青年、女流作家、牧師とその妻、女優...
ロジャー・マーガトロイドのしわざ (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS)
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商品説明
1935年、英国ダートムア。吹雪のため、人々はロジャー・フォークス大佐の邸に閉じ込められた。大佐、その妻と娘、ゴシップ記者、アメリカ人の青年、女流作家、牧師とその妻、女優、医師とその妻。やがてゴシップ記者が全員の秘密を握っていることを示唆し、彼への憎しみが募るなか、悲劇が起こる。密室状況で記者が殺害されたのだ。被害者のポケットには不可解なアルファベットが記された紙片が。やがてセイウチ髭のトラブショウ元警部が駆けつけ、大佐が重大な告白を始める。「私の本当の名はロジャー」…ミステリの枠を打ち破る超ミステリ、黄金期の本格ミステリへのオマージュ。【「BOOK」データベースの商品解説】
1935年、英国ダートムア。吹雪のため、人々はロジャー・フォークス大佐の邸に閉じ込められた。やがてゴシップ記者がその場にいた全員の秘密を握っていることを示唆し、彼への憎しみが募るなか、悲劇が起こる…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ギルバート・アデア
- 略歴
- 〈ギルバート・アデア〉1944年生まれ。イギリスの作家・批評家。著書に「作者の死」「閉じた本」など。
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紙の本
A・クリスティへのオマージュ。
2009/02/11 23:45
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「閉じた本」のギルバート・アデアが、
早川のポケミスから出るときいてずーっと楽しみにしていました。
舞台は、吹雪により外部との連絡手段が途絶えたロジャー・フォークス邸。
登場人物を一同に会し行われたパーティ。深夜を経て朝になってみると
密室の状態で、ゴシップ記者の死体が発見されます。
なんとか、同じ街に住む元警部を邸に呼び、捜査が開始されるのですが、、、。
この、下界と完全に隔てられた閉鎖状況での、密室殺人、そして、
殺された人物は、嫌われ者で、動機は殆ど全員が持っているという設定。
ミステリ好きには、ピーンと来ると思います。
そう、アガサ・クリスティが好んでよく使ったシュチュエーションなのです。
これ、ミステリの女王、クリスティへのオマージュを込めたミステリなのです。
巧妙な登場人物たちの描きわけ、一同集合もの、そして舞台は限定されている、、と。
しかも、クリスティ同様めちゃめちゃリーダブルで読みやすい!。
全く、完コピーと言っても過言ではありません。
元警部が捜査を進めると思いきや、(実際は、そうなのですが)
なんとラストで探偵役をつとめ鮮やかな推理を披露するのは、、、、
ネタバレで書けませんが、ここにも、クリスティへの愛と言うか、オマージュが感じられます。
トリックも書き尽くされたといわれる、密室ネタとしては、充分。
又、本書、表題のマーガトロイドのネーミングから、その他にも、
普通に読んでいて気付くのは、数個ですが、
読者向けのサービスといいますか、隠されたネタが満載だとか。
ここまで、完コピーされると比較に意味でも、クリスティの作品をなにか読みたくなります。
ギルバート・アデアは、ですね、前にも、「閉じた本」を書き、これも
地の文が一切ない、ホラーチックなミステリで、凝りに凝った作風でした。
なんか、ワン・メイク・ワン・アイデアみたいな感じの作家で日本で言うと、
ワン・メイク・ワン・アイデアの清水義範!?の短編を長編にした感じでしょうか?
(ちょっと違うか?)
紙の本
殺されてもしかたのない男
2008/03/25 17:04
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
時は1935年。ミステリの黄金時代。
イギリスの田舎町ダートムアのはずれの屋敷。
吹雪に閉じ込められた人々。
時はクリスマス。
密室殺人。
思いっきり、本格ミステリコードに満ちた設定で
本格ミステリへのオマージュとなっています。
集まった人々は家主の大佐夫妻、
地元の医師夫妻、牧師夫妻、
ロンドンから女優と女流推理小説家。
そして大佐の一人娘と、そのボーイフレンドふたり。
閉ざされた屋根裏部屋で殺されたのは
悪態と侮辱を屋敷に集まった人々に
まき散らしたゴシップ誌の記者レイモンド。
誰もが「殺してやりたい」と心の中でつぶやくような嫌な奴です。
アガサ・クリスティの
「アクロイド殺し」(最近は「アクロイド殺人事件」)と似ている
というウワサを先に耳にしてしまい、やや考えすぎてしまいました。
「アクロイド殺し」を知らなくても全然大丈夫。
もちろん、「アクロイド殺し」へのリスペクト(?)であり
批判作品でもあります。
また、女流推理小説家に
「あたしが密室ものを手がけたことがないのを知っているはずよ。
あれはジョン・ディクスン・カーに任せているの」
「どうだ参ったか、アガサ・クリスティ!」
と言わせていて、ミステリファンを爆笑へと誘います。
海外古典ミステリを読んでいれば読んでいるほど、楽しめます。