紙の本
タメになって、かつ楽しい
2014/03/02 18:01
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投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
文学(というか事実上小説が対象)好きの読者には、
すごく役に立つ、とてもタメになる、楽しい本。
文学賞といっても、毎年ニュースで伝えられるノーベル文学賞とか、
芥川賞、直木賞ぐらいしか聞いたことがない人も多いと思う。
まずどんな文学賞があるのか、海外も含めて丁寧に紹介されて勉強になる。
賞はだいたいジャンル別に分かれているので、受賞作や落選作にいついて語ってもらうことで、
それぞれのジャンルでどんどん出てくる作家たちの様子から、文学の時期別の潮流やら、
あるいは受賞の歴史というのはそういう作家たちの受容の歴史でもあるから、
文学の読者の動向であるとかもよくわかる。
もちろん、この作品がよかった、これはひどいなどの、文学談義がベースなので、
それに参加できるかのような楽しさ、ワイワイ語り合う楽しさがあるし、
また当然ブックレビューを軽口で読むような魅力もある。
読んでいたら、知らなかった作家でも、聞いたことがあるけれどもよく知らない作家でも、
興味を覚える作品がどんどん出てくるし、
知っている作家ですらも、違った目で見られたり、新たな情報を得られたり。
エキサイティングだ。
もはや古典といっても本だから(2004年刊行、文庫版が2008年)、
今からみると時間のギャップはあるが、
それはそれでまた、
今すっかり有名になった作家のことが当時どう語られたいたかがわかる、などの興味もある。
何かと得な本だと思う。
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超〜〜おもろかったんですけど!!!これは貴重な本。いや〜重宝です。そっかやっぱB春の賞はKYなんだ〜wI原さんの選評を嫌いでいいってのは安心した。エイミーのこともハルキのこともほめてくれて嬉しかったv
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日本の様々な文学賞についての二人の討論。ライトノベルらへんは飛ばし読み…。ごめんなさい。
なかなか売れてるらしい。やっぱり文学賞の存在って気になってしまうものね。
確かに、芥川賞も直木賞も選考委員の任期がないってどうなんだろう。風通し悪そう。
「選考委員と選評を斬る!」が一番ツボ。こんな楽しみ方があったのかぁ。
とりあえず、舞城王太郎・島田雅彦・綿谷りさの作品を読んでみたくなりました。
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今リターンズ(続編)読みかけなんですが、やっぱすんげーおもろい。そして、為になる気にさせてくれるいい本だ。
日本の主な文学賞についてと、文学賞受賞作について、著者二人がバッサバッサと歯に衣着せず斬りまくっていくブックレビュー?プライズレビュー本?
恐ろしい読書量で(章の下読みとか・・・)的確に評価を下していくので、非常に信頼がおける。これ読んで、手を出してみた本がいっぱい。またリターンズで薦められてるのも、いろいろ読もー。
そしてキモは有名文学賞選考委員の皆様、特にジュンちゃん(渡辺淳一)、テルちゃん(宮本輝)をいじる辺りが最高っす!!
このノリが好きな人は絶対クラシック評論の評論家鈴木淳史さんも好きだろう。と勝手に薦めておく。
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08/2/29購入。文庫化されたのを機に(今さらながらだが)読んだ。文学賞を通した日本文壇案内になっており、とにかく内容が痛快。笑わずには読めない。 芥川賞選考での石原慎太郎の恣意性の強さは知っていたけれど、なんのことはない、他の委員たちも似たりよったりだったのねw 現代日本の文学者ってこんなのしかおらんの?
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「文学賞とは何か」がわかる訳ではない。
腰帯の「どの文学賞がエラいのか?」を見ればわかるように、てなこともない。
簡単に言うと悪口。特に審査員の悪口。おもろいよ。著者二人が楽しんでいるのが伝わってくるので悪口がしっかり楽しめます。
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売れている理由がよく分かりました。面白い。
文学賞そのものの紹介とか斬ってるとかよりも、文学界の批評や、本の感想(解説というよりも)が面白いかな。
結構私と同意見の感想などもあり、かなり共感できました。
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豊崎由美ということで読んでみましたが、思った以上に良い。本探しの指針になります。
でも、いつか読みたい本が増えすぎて…
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書評家二人による文学賞に関する毒舌エッセイ集。
様々な文学賞について独自の視点に立って解説を加えており、その解説一文一文が真面目なものあり、厳しいものあり、ユーモアたっぷりのものありで面白い。
今後の読書の参考にもなる。
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会社の先輩から借りた本
直木賞、芥川賞とかとかの舞台裏と、各文学賞の位置づけが分かります。
後大物作家をメッタ斬りにしてる辺りが面白かったです。
テルちゃんとか、じゅんちゃんとかとか。。。
もっと色んな本を読まねば!って思わせてくれる作品。
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巷で評判の<メッタ斬り>やっと文庫オチです。
各文学賞について、あーだこーだと言ってるのだけど、地方文学賞までしっかり網羅し、ある意味今日の日本文学を語るものになっているのではないかと。
「坊ちゃん文学賞」が優等生って扱われてて、ちょっと嬉しいww
打率いいもんな、坊ちゃん文学賞。
あと、審査員の先生方に対して云々。
しかし、審査員の先生はたいてい作家だ。ってことは、産みの苦しみを知っているはずだし、意図されない読み方をされることに憤慨する気持ちだってすごくあるはずだ。なのに、審査の評って、同業者なんですか?って問いたくなるようなものが多いのはなぜ??
きっと、この辺に日本文学と、出版社との間の利権への歪みみたいなのがあるんだろうなぁ。
こわっ。
ショパンコンクールの審査員をしている中村紘子氏が「コンクールは次のスターを生み出すもの」と言っていた。つまり、その場の演奏がとてもよくても、スターになる要素というかオーラというか、そういうものがない人は少なくともショパンコンクールでは優勝できないってことらしい。
色々言われている芥川賞だけど、いっそこれぐらいの開き直りで選べばいいのにね。「これは、これから売れる作家になるだろうという人にあげる賞です」って。出版会の疲弊は半端ないんだから、その方向にいくべきじゃないかねぇ。
アイドル作家でもいいじゃない。芥川賞なんだから。その分きっと野間文学賞とかがしぶくがんばってくれるよww
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<業界騒然!読書家待望! 小説が100倍楽しくなる痛快文学賞ガイド
文学賞ってなによ? 芥川賞・直木賞から、話題のホラー小説大賞、メフィスト賞、ファンタジーノベル大賞まで、50を越える国内小説賞について、稀代の読書家大森望・豊崎由美の二人がアンタッチャブル徹底討論!WEBマガジン「エキサイトブックス」で一大センセーションを巻き起こした掟破りの言いたい放題がさらにパワーアップ。最新受賞作全採点「文学賞の値うち」付き。読む前に、読むべし!>大変興味深く、勉強になった。読みたい本もいくつかできて楽しめた。文学賞のありがたみはちょっと減っちゃったかもだけど(笑)
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面白そうな本は下記の通り。
[純文学]
・クチュクチュバーン
・ハリガネムシ
・シンセミア(大書)
・くっすん大黒
・阿修羅ガール
[ミステリ]
・脳男
・鉄塔 武蔵野線
・コズミック
[エンタメ」
・ハワイッサー
・ビッグボーナス
・後宮小説
・瞳の中の大河(反教養小説)
☆きっかけは、文学賞の知識を身につけたくて。
読了日:2010/11/22
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よく知らなかった色々な賞の事が書かれていて、勉強になった。そして読みたい本がとても増えた・・・
めちゃくちゃに褒められてる本はもちろん、めちゃめちゃ貶されている本も読んでみたい(笑)
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数多ある文学賞を徹底解剖!
各賞の性格と位置づけを完全網羅!
さいきん縁あって某お花見でご一緒した豊崎社長が熱弁をふるわれていたので勝手ながら親近感をもっての読了。
文学賞、のイメージは
読者の読書のものさし、世間一般的に評価を受ける、購買率が上がる、など読者目線で考えていたけれど
実際のところ、作家のためのものである、という見解。
やはり書評が出るというのは問答無用で嬉しいものなんですね。
また、文学賞といえば…の二大賞をメッタメタに斬っているのがおもしろい。
【芥川賞】は目利きじゃないとか、
【直木賞】は受賞するタイミングをまちがえてるなどなど。
また、文學界の書評がおもしろい、という話の中で山田詠美の評価が高く、うなずけた。
豊崎社長が「クラス委員をいじる利発なモテる女子ノリ」と評しているところ、大変共感いたしました。
さらには噂話や裏話も満載で
大御所おじさん作家の選考委員はノミネート作品を読む体力(+読解力?)がないため、編集者にあらすじを聞いているとか。。
あんなに偉そうに評している人たちがそんなのはひどすぎる!
なかにはちゃんと読んでる方ももちろんいるようですが…。
また、作家の生きる道談義では、純文学は売れないので副業で選考委員をいくつか務めて小銭を稼げるようになったら立派!というような結論が出て、とても充実した一冊でした。
ほかにも、金原ひとみ(蛇にピアス)の父は有名な翻訳家で
「自分は160冊も翻訳しているのに、娘はたった160枚で芥川賞を受賞した、くやしい」なんて名言もあったりなかったり。
これを読んで、自分を読書家だなんて思ったら大間違いだと痛感しました。
まだまだ知らない作家や世界が多すぎる。
精進します。