日本版シャーロック・ホームズの災難

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『日本海軍の秘密』　中田耕治
第一次世界大戦中の日本からの要請で巡洋艦・高千穂の沈没の謎を調べに来たシャーロック・ホームズ。「ジャパン・ヘラルド」と言うドイツ系の新聞社で起きた殺人。現場でとらえられた桜井中尉。シャーロック・ホームズの周囲にあらわれるモリアーティ教授の影。

『盗まれたカキエモンの謎』　荒俣宏
ロンドン留学中の南方熊楠。ロンドンの富豪の屋敷から盗まれたカキエモン。シャーロック・ホームズと熊楠の推理対決。犯人を捕えたホームズ。事件の動機を明かす熊楠。カメラとカキエモンの間に隠された関係。

『「名馬」シルヴァーブレイズ後日』
「シルヴァーブレイズ号事件」を担当したグレゴリー警部の息子グレゴリー少尉がワトスンの元を訪ね語る事件の真相。容疑者であったシンプスンと犯人ストレイカーの妻の関係。

『銭形平次ロンドン捕物帳』　北杜夫
東洋の神秘の力を期待してシャーロック・ホームズにロンドンへ招待された銭形平次。ホームズの友人であるスチュアート公爵の館から盗まれた「隠れマント」。「隠れマント」を使って起きたミイラ盗難事件などの事件。スチュアート公爵の結婚式の夜、「隠れマント」を着た犯人により首を絞められたスチュアート公爵の婚約者。ホームズに推理対決を挑んだことのある公爵の性格。

『ルーマニアの醜聞』　中川祐朗
『椿姫』の主人公アルマン・デュバルからの依頼。ルーマニアで吸血鬼ドラキュラに囚われた恋人の救出。ドラキュラ伯爵の正体とモリアーティー教授の影。

『殺人ガリデブ』　北原尚彦
『３人のガリデブ』事件の顛末。シャーロック・ホームズの元に相談に訪れた２人のガリデブ。３人目のガリデブ探し。名乗り出た新たな２人のガリデブ。４人のガリデブの中で起きた殺人事件。ジョン・ガリデブを名乗る男の正体。

『その後のワトソン博士』　東建
老後のワトスン博士を訪ねた男。ワトスン博士が語るライヘンバッハの滝壺で起きた事件の真相。

『黒い箱』　稲垣足穂
黒い箱をシャーロック・ホームズの元に持ち込んだ男。

『エルロック・ショルムス氏の新冒険』
アルセーヌ・ルパンを追ってル・パン国にやってきたエルロック・ショルムス氏。国王から許されたのは容疑者３人に対しての１つの質問のみ。

『ホームズの正直』　乾信一郎
第二次世界大戦直後に日本にやってきたシャーロク・ホームズ。誰も自分のことを知らないと油断していたが・・・。

『全裸楽園事件』　砂川千冬
マダム・トキタと名乗るいかがわしい女の経営する全裸の秘密クラブ。クラブの奥で行われる犯罪行為。全裸でクラブに潜入したシャーロック・ホームズとワトスン。

『赤毛連盟』　砂川しげひさ
赤毛の女性の陰毛を集める広告を出した連盟の目的。

『ごろつき』　都築道夫
ホテルの部屋で気を失っていた女優。偶然居合わせた名探偵ガーリック・ドームズの推理。

『にっぽんまにあ』　都築道夫
財閥の影の支配者と言われた某氏が何者かに殺害された。彼の愛人が聞いた「ゼイ���イ」という息。

『「捕星船業者の消失」事件』　加納一朗
取引のために宇宙に旅立った捕星船業者のカーファックス氏。機械に残されたタンパク質の謎。

『ゲイシャガール失踪事件』　夢枕漠
ある重要人物の愛人であるゲイシャガールが誘拐された。ホームズが発見した彼女の居場所。赤い旗の秘密。

『赤い怪盗』　柴田錬三郎
「赤い悪魔」と呼ばれる怪盗を追うシャーロック・ホームズ。「しらゆり店」という花屋の前で消えた怪盗。店主の少年ジェームズ、妹のモリスン嬢、店員のマーフィー。見知らぬ人物からジェームズが受け取った遺言状。何者かに誘拐されたモリスン嬢。

『カバは忘れない　ロンドン動物園殺人事件』　山口雅也
ペットであるカバと共に殺害されたリヴィングストン。発見者は秘書であるモシェシュ。スコットランド・ヤードからやってきたピンク刑事、キッド刑事。ピンク刑事に襲いかかったンガガ。生贄のブタがほしいンガガ。被害者が残した「Ｈ」というダイイングメッセージ。シャーロック・ホームズ・ジュニアとの推理合戦。

『怪犯人の行方』　山中峯太郎
小切手詐欺を働いたゼベス・ブースという男を探すシャーロック・ホームズ。レストレード警部との勝負。依頼人から首にされたシャーロック・ホームズ。アメリカ行きの船に乗ったブースの行方。

『真鱈の肝』　横田順彌
保科大探偵と助手の渡辺の会話。

『赤毛サークル』　喜国雅彦
シャーロック・ホームズの元を訪れた依頼人。自分の作るサークルの名前の相談。何者かに小説の書きうつしの仕事を依頼された女性からの相談。


２０１０年1月1日購入

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作家の単行本ですでに持ってる話がチラホラあり、買うか悩み中。→図書館にて読了。

持っている話は４つほどでした。むしろ商業誌に発表していない入手困難なものなどあり、購入したいと思いました。

ミステリー小説ではなく、ホームズをネタにしたパロディ小説集なので元ネタがわかってないと面白さ半減かも。
わぁ懐かしい山中作品！と思ったら、「ホームズの翻訳をした山中作品のパロディ」という凝ったモノでした。面白い。

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ミステリとして楽しむというよりは、お祭り騒ぎを楽しむ、という方がふさわしいかな、といった印象。
まあ、ホームズ物がミステリかと言われたらなんとも返事しにくいけど。

これまでのホームズパスティーシュ集と異なっているのは、ミステリが収録されているとは限らないところ。
ショートショート、おふざけ、パロディなどなど、どちらかというと物語的に遊んでる作品が多い。
だからこそ、貴重なんだろうけど。
ホームズが好きで、これまでもパスティーシュを読んで、「もっと他にないのか！」という人が読むべき本かな。

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真面目に正面からシリアスに書かれたのがパスティーシュで、面白おかしく書かれたのがパロディなんですね。
違いがわからなかったんですが、やっとわかった。

ホームズの贋作集です。タイトルのように日本の。
全体的に短い話なので、読みやすく、それぞれ作家も違うのでね面白い。気楽に読めますね。

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パスティーシュとパロディの違いがわかった…かな？ホームズはポーカーするのかなあ？古今の名探偵の中でやっぱりホームズがいじられ度No. 1だな。