電子書籍
面白い歴史暗号ミステリ!
2020/11/04 13:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイムスリップというSF出来る設定で暗号を解くミステリであるとともに、トリックを用いた犯行も解明する本格ミステリでもありました。恋愛要素もあり、楽しく読めました。驚くような要素は少ないですが、設定の妙と歌に隠された暗号を解く過程は読み応えがありました。とてもよく出来た歴史SF暗号ミステリだったと思います。
電子書籍
現代部分は不要
2021/12/14 20:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎解きミステリー+SFという凝った構成であるが、はっきり言ってSF現代部分は不要と思う。ストーリーの本筋と直接関わりがなく、かえって胡散臭さを漂わせてしまっている。
本編の折口信夫のところは大変に面白い。暗号のところも終盤の謎解きのところも、爽快感さえ感じる。
電子書籍
面白いけど
2015/10/12 17:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゅうたる - この投稿者のレビュー一覧を見る
荒唐無稽ですが、面白く読みました。小説としてというより、柿本人麻呂の背景をわかりやすく小説で読んだ感じ。漫画で読む日本史的な。
紙の本
折口信夫
2019/09/20 20:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代部分はなくても良かったような・・・折口信夫が暗号を解く過程はとてもスリリングで楽しめました。いろはうたとか百人一首とか、色々調べたくなります。
投稿元:
レビューを見る
SFチックな設定で主人公は折口信夫と同化する。
いろは歌 をもとに「猿丸=柿本人麻呂」節を折口の視点で解明していく展開が面白い。
投稿元:
レビューを見る
伊呂波耳本反止
千利奴流呼和加
余多連曾津禰那
良牟有為乃於久
耶万計不己衣天
阿佐伎喩女彌之
恵比毛勢須
これ読めた人いますか?
万葉仮名です。
現在にの仮名をふると・・・。
いろはにほへと
ちりぬるをわか
よたれそつねな
らむうゐのおく
やまけふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす
そう、ご存知いろは歌です。
これを踏まえてあらすじを・・・。
大学院に通ってる香坂明は、自分の書いた猿丸大夫伝説の論文を斜め読みしていた。
突然、製薬会社の研究員が現れ新薬の助言が欲しいと車で訪ねて来た。
いぶかりながらも研究所に行きそこで新薬は過去幻視効果がある薬品だと聞く。
そして薬を飲むと彼は民俗学の巨人・折口信夫の若き日の中に入ったのだった。
猿丸一族に伝わる猿丸額・人丸額を見せられた、折口信夫。
「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」百人一首のも登場する伝説の歌人・猿丸大夫が読んだ歌に秘められた謎。
それは、柿本人麻呂=猿丸大夫説の証明になるのだろうか?
折口信夫が、いろは歌・猿丸額・藤枯歌の隠された謎を追のだが・・・。
第26回江戸川乱歩賞受賞作の歴史ミステリーです。(ちびっとSF)
非常に難解です。
猿丸大夫って誰?
俺の場合そこからですから、難しかったです。
百人一首・万葉集・日本書紀・続日本記などなど千年も昔の本から導き出される解答は非常に面白かったです。(知識が無くてもなんとかですが・・・)
難しいけど面白かった本です。
投稿元:
レビューを見る
民俗学の研究をしている主人公がタイムスリップ(!)して、
なおかつ、折口信夫に憑依する(!)というすごい設定!
まずはその設定のB級感が味わい深い。
ただ、それだけではなく、
エンターテイメント、ミステリーとしての質も高く、楽しめる。
読み始めると、早く先が読みたくて仕方ない。
最終ページまでノンストップで読んでしまった。
投稿元:
レビューを見る
難しかった…和歌や民俗学?が大量に出てきます。
恐らく、興味がある人、知識がある人にはとてつもなく面白いものなのではないかと感じましたが、どちらにも該当しなかったためか何度も挫折しかけました。
暗号解読の部分はワクワクしながら読めました。
あくまで、自分には評価☆☆ということで
投稿元:
レビューを見る
暗号解読をとおして柿本人麻呂と猿丸大夫の同一説、さらには歴史に埋もれた闇を解明していく重厚かつ壮大な歴史ミステリです。この時代を知りたいという意欲が、多少なりともうまれました。本書を読了した最大の収穫です。
投稿元:
レビューを見る
納得できる所と??な所が半々くらい?
高校の古典で最初からつまづいた私には、
説明が小難しくて理解しづらいところもあったけど、
百人一首やいろは歌の謎はやはり心踊ります。
後半くらいで事件が起こりますが、最初に事件ありきで
話が展開して行く方が、入りやすい気がしました。
投稿元:
レビューを見る
まんが「ちはやふる」にタイトルだ出てきて、図書館でたまたま見つけてかりてみた。
この本をかくには、相当な知識が必要だと思う。ので、話の展開とかよりも、作者の知識をたたえたい。
古典や歴史好きだとかなり楽しめると思う。
投稿元:
レビューを見る
ううん、冗長すぎる。というか梅原信者か?頭をよく使って、楽しい読書とはいえるのだが、謎解きと物語があんまり寄り添ってないので、別々の、歴史ミステリー本と、小説を読まされている感じ。
投稿元:
レビューを見る
歴史に関する自説を絡めようと頑張り過ぎで、ミステリーが弱くなった感が否めない。別冊「逆説の日本史」的に読むと楽しい。柿本人麻呂論や殺人事件、物語設定は面白い。そこに暗号解読までぶっ込んで、ごった煮にしすぎだと思った。
投稿元:
レビューを見る
おそらく初めて読むジャンルであろう歴史ミステリー?作品。
折口信夫という名前は初めて聞いたが、柿本人麻呂はもちろん、宇合など少しマニアックな知識も日本史で学んだことを思い出して、物語とは別のところで楽しめた。また肝心の謎解き部分でも、歌の意味やそれにまつわるしがらみなどを紐解いていく過程おいて、歌人の技術がどれほど優れているかを味わうことができた。
ただ、薬を飲んでタイムスリップをするという要素が必要だったのかは少し疑問に思った。単に初めから折口信夫が主人公の物語にしてもよかったのではないだろうか。
投稿元:
レビューを見る
柿本人麿と猿丸太夫を同一人物とする、梅原猛の説を題材にした歴史ミステリ小説です。
主人公の香坂明は、民俗学を専攻している大学院生です。彼の書いた「碩学折口信夫の足跡」という論文に関心を持った製薬会社の研究員がやってくるところから、物語は始まります。
好きな夢を見られる薬を開発していた製薬会社の研究員・泉田卓司は、過去の人間の意識に同化するR試薬を開発します。薬のモニターを探していた彼は、明ならば高い確率で民俗学者・折口信夫の意識に同化することができると考え、彼にモニターになってくれないかと依頼します。じつは明は、猿丸太夫の子孫であり、猿丸一族に伝わる暗号「猿丸額」を説くことを夢見ていました。彼はかねてから、優れた直観力を持つ折口信夫ならば、この謎を解くことができるのではないかと考えており、R試薬のモニターとなって折口信夫の意識に入り込むことになります。
こうして、物語の舞台は折口信夫の謎解きへと移ります。友人で猿丸宗家の息子である柿本英作から「猿丸額」の謎を教えられた信夫は、優れた頭脳で謎を解き明かしていきます。しかし、あと一歩のところで解決が得られず、やがて彼を残して柿本は地元の猿丸の里へと帰っていきます。その後しばらくして、柿本の妹の悦子とともに、猿丸太夫を祀る祭を見ることになった信夫は、柿本が首を吊って死んでしまうという事件に遭遇します。その死に方は、2年前に柿本の父が死んだのと同じ手口でした。
薬によって過去の「幻視」体験が得られるというSF的な設定が、優れた直観力で古代を「幻視」する折口信夫の眼差しに重ね合わされていて、おもしろく読みました。また「解説」にもあるように、折口自身が猿丸の里によそからやってきた「まれびと」となり、「異人殺し」の事件に巻き込まれるという仕掛けも見事です。