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「iPodの裏はなぜきれいに磨かれているのか?」
そのフレーズが目に飛び込んで来て、読みました。
なるほどね。
従来のモノ作り精神の日本じゃ未来は無いかもね。
そう思えるような本でした。
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20/7/8
モノの「コト化」であり、「モノからコトへ」ではない
創造的パラダイム=「非決定論的アプローチ」
分析的パラダイム=「決定論的アプローチ」
未来に先回りして点と点を繋げて見る事はできない。君たちにできるのは過去を振り返って繋げることだけだ。点と点が自分の歩んでいく道の途上のどこかで必ず1つに繋がっていく、そう信じることで君たちは確信を持って己の心の赴くまま生きていくことが出来る・・ジョブズ
良いデザインと言うのは、単に色が美しいのとは訳が違う。普段なら手の届かないものに、手が届くようにすることが良いデザインの条件なのだ。
配偶者と子供をのぞき、すべてを変えよ・・サムスン李会長
方向を間違えたり、やりすぎたりしないようにするには、まず「本当は重要でもなんでもない」1000のことに「ノー」と言うひつようがある・・・ジョブズ
真摯さは、個人の生き様や知的生命体としての組織の行き方に宿るのである。
経営者の役割は、もはやプロフェッショナリズムを叩き込むのではなく、彼らの才能を発掘し、そのナイーブな感性に寄り添い、真にプロフェッショナルな才能を社会的に昇華させるコーチであり、エージェントでもあるような存在になっていくだろう。
無名の質・生き生きとしていること、全1的なこと、居心地の良いこと、捕らわれのないこと、知識の正確なこと、無我であること、永遠であること
イノベーションの最大の敵は、組織の同質化である。同時に、イノベーションの源泉は社会にある。知識デザインはこれらをつなぐ役割を担う
見える化の後に、まだ見えないものについて新たなイマジネーションをすることで価値を創出する。
いやしくも物を考える人間なら誰でも、頭脳の内部で起きていることを描写するのに、私たちの言語は事実上役に立たないことに気付いている。・・ジョージ・オーウェル
宝を探しに行く旅(テーマ、技術の探索)、宝物を運ぶ旅(技術をカタチにする)を混在してはならない
IDEOのステップ、理解し、観察し、視覚化し、評価し、実行する
名詞ではなく、動詞で考える>携帯電話ではなく、携帯電話をかけるという行為に注目する
無名の質とは、人間らしく、自然に、かつ魅力的に感じられる時間や経験の質である。
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クリエイティブ業、デザイン業に関わっている人、もしくは関わりたいと思っている人には必読でしょう。
話は簡単。これまで革新的なプロダクトは、組織の無関心やプレッシャーにめげず、個人が粘り強く研究を続けた結果として生み出されてきた。エポックメイキングなプロダクトのほとんどがそうだったといっていい。
そんな、組織の圧力にめげずにクリエイティブな仕事をしてきた人ならば、当たり前に「知識デザイン」をしている。
さて、モノが売れなくなった昨今、普通に作っても普通には売れない。消費が鈍ってる現在ではありきたりな商品じゃ話にならない。革新的なプロダクトを当たり前に生み出さないと企業は潰れる。つまり今までは個人の努力に頼っていた部分を企業全体に拡張しなきゃならない。革新的を継続的に生み出さないといけない。そのためには、今まで個人レベルだった「知識デザイン」を組織レベルにまで拡張しなきゃならない。まさしく個人から法人への拡大だ。そこではマネージメントや方法論、企業意識が重要になる。そんなことが書かれているのが本書。
感想としては、結果論に過ぎないと思う。成功したアップルを挙げて「あれこそがアート・カンパニーだ」っていうのは簡単だ。そして組織の話をしているにも関わらず、挙げられている事例が個人のがんばりによって生み出されたプロダクトばかりだったのが気になる(ideoは別)。ノウハウや方法論もたくさん紹介されているけど、一番重要な点はやはり個人から法人への変化だろう。それは個人的なバクチを会社全体でやろうってことで、そんなリスクを会社が負えるのかって所が疑問だ。知識デザインとかアート・カンパニーとか聞こえは良いけど、その実際は不確実な未来へのリスキーな挑戦なのだ。まるでマネーゲームのようだ。
あとパターン・ランゲージで有名なアレグザンダーの話がでていた。本題と関連付けるのはおかしいと思うけど、面白かった。
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日本は高いデザインの技術を持ちながらも、これまで「モノづくり」を単なるハードとしてしか捉えていなかったためデザインをないがしろにしてきたため、その結果、今日本企業は失速しているのだと警鐘を鳴らしつつも、現在がモノづくりの転換期であり知識デザインに注力することで日本の繁栄の道が開ける、と日本の将来に期待を持たせてくれる本。
ipodの背面が鏡のようにピカピカに磨かれていることにそんな意図や価値観があったとは。 そしてipodの背面を磨いてきたのが日本の小さな金属加工会社というのだからこれまた驚きです。
モノづくりに携わる人、メーカー志望の人にはぜひ読んで欲しい1冊です。
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内容はやや難しめだか、言っている内容は先見性に富んでいて大変良いと思う。
具体的な製品事例などもあってよい。
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本書は、今後どのような企業が市場を生き残っていくのかを説いた内容に
なっています。著者は、多摩大学院の教授で以前「グローバル・ビジネスブック賞」を
取った事もある実力のある方です。結論から言えば、以前から言われていた
「21世紀はイノベーション、創造がキーワードであり、必須だ」という主張を
踏まえてつつ、自らのデザイン論を述べているので、既知感はありますが、
買って損はしないと個人的には思います。
内容は、もはや既存の経営方法では市場では生き残れない。アップル、ダイソン等のように
常にイノベーションを起こし、創造していかねばならない。そして、そのためには
知識デザインが非常に重要であり、「体験的認知」「内省的認知」の二つの軸が必須。
結局は、「デザイナー重要論」とも言える内容ですから、大前氏やその他有識者方々
言っている内容と同じです。ですが、単にケーススタディだけでなく、そこは教育者でも
ありますから、知識デザインの理論、それに必要なパターンランゲージへの言及など、
得られる物は結構多いと思います。
また、本書ではデザイン・リーダーシップという言葉出てきて、個人的には
重要だと思いますので、その定義を載せておきます。
1.暗黙知から形式知を生み出す知識創造の方法論
2.主観的アプローチ、全体的(包括的)アプローチ
3.図像、形態、パタンなどの視覚言語を用いる
4.協業的、学際的、多文化的なアプローチ
5.創造過程での評価(これを形成的評価という)
6.プラグマティズムに基づくプロトタイプとその実験
7.反復的、終わりのない対話
マジックナンバー的で、本当にこれにまとめられるのか?と少し不思議に感じましたが、
「なんとなく」を目に見える物にして、共有し、全体を俯瞰し、水平思考で新しいアイデアを
出す。それを分かりやすく図で表現し、みんなでブレストする。即座に仮説検証を行い、
それを満足な結果が得られるまで続けるって感じですかね。訳すると。
こうしてみると、なかなか大切ですよね。
【垂直思考・水平思考】【全体思考・部分思考】【主観的・客観的】・・・・
相反する方法で物事を考えて行くことがとても大切で、しかも考えた事は、即座に実行する。
そして、二項対立的思考から弁証的に昇華させる事が、とても大切であると感じました。
後で、時間を作ってもう一回読みます。
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今までの商品というのは機能ありきのもので、コモディティ化が避けられなかった。
これからの商品に必要なのは、消費者が求めるものを形にするデザイン、そして様々な資源の有効利用。
筆者はデザイン力こそ日本企業に欠けているという主張。
論文のために読んだけど、結局使わないことになった。ためになったからいいか…。
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09年9月に参加するワークショップの参考図書として読む。
線形の、マッキンゼー的Brilliantな問題解決でなく
非線形の、感情的Innovativeな問題解決が今後の企業を開いていくというお話。
体験的認知
と
内省的認知
の両者があってこそ、Detailへの理解とそれをくしざす全体像が作れる
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切り口は面白いのですが、やや強引。野中教授の影響を色濃く受けて、そこにあらたなエッセンスを加えたのはすばらしいのですが、一つ一つの事例への切り込みが浅く”へえー”っていう程度なのが非常に残念。
ケースを集めて答えを導き出そうとする本って、あまり考えず読めるしたまには良いんですが、同様の取り組みをした企業の失敗事例が無いっていうことを忘れずに読む必要がありますね。
テーマとしては面白いのですが、内容は浅いし強引(何様だw)
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2011.11 若干むつかしいないようだった。ただ、言わんとする方向性は感覚的によくわかった。コトラーさんの3.0との共通性を感じた。真摯さや善と言った価値観の重要性など。とてもアグリーだ。21世紀に、しかも前半に企業のありかたは、本当に大きく変わっていくだろう。マーケティングももちろん変わる。もう一度考え直さなくてはいけない。デザイン企業への道はとおいが。
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■デザイン
1.デザインの目的は、多様で含蓄のあるコンセプトや複雑な機能・要件を、最もシンプルな構造や体系で提供・表現することである
2.単なるサービスはコモディティなのだ。時間、主観、社会を満たすようなモノづくり・サービス提供が切望されている
3.大事なのは全てにおいて人と異なること。なぜなら、より良くないとダメだから。アイデアがひらめいた瞬間から事業経営に至るまで、人と異なること。そして、すべてを掌握すること
4.よいデザインというのは、単に色が美しいのとは訳が違う。普段なら手の届かないものに、手が届くようにすることがよいデザインの条件なのだ
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び、微妙。。。知識デザインという枠組みの中で著者が気になって飛びついたトピックをこねくり回しているだけなので、一貫性がなく一冊を通して最終的に何を言いたいのかわからない。
コラム集だと思ってみれば、様々なトピックがでて来るので、いろんなものを浚うという意味ではありなのか。。。も、でもこれが大学の教科書ベースというのはどうなんだろう
とりあえず創発創発いう人の本は相性が悪いなぁと思う次第、言葉が上っ面でツルツル滑るので読みづらいのも相性が悪いからなんだろうな。。。
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すこし難しい表現もあるが、 これからの企業の向かう方向を示す深い内容だと思う。 モノではなく、知識が重要となることから表現は抽象的になりがちだが、今の日本企業が置かれている問題点と、なぜアメリカの企業が復活してきたのかがよく判る。
時代が移り変わる中で、アメリカ企業はその姿に気づいた起業家が生き残れる姿を見つけ出してきた。 一方 過去に良いハードウェアを市場に大量に投入することで成功してしまった日本企業は、その方式で再度復活することを夢見て変わるチャンスを見逃してしまったところが多い。
後1/3位は理論の説明が繰り返されるところが多く、眠くなってしまった。 この部分は少しレベルがたかかったというか、著者の思い入れというか、、、
これからの企業は、何のカテゴリであれ、エンジニアリングだけではなく、文化、知識、経済を取り入れて、プロデュースをしなくてはならない というように受け取れた。 日本の企業はプロダクションがまだ主流なのか。 ちょっと難しい本。
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収益性だけの判断や量産型・技術志向などの概念から、「創造性」への取り組み、「創造経営」へ。分析的・実証的方法論ではなく、創造的方法論を組織や戦略に埋め込んだ企業へ。ナレッジ・ワーカーが指示や命令ではなく、納得・共感・価値の共有などによって働く組織へ。「個から組織へ・組織から大規模組織へ」の時代から、「主体的な個が結びついたネットワーク」の時代へ。「技術あってのデザイン」ではなく「デザインあっての技術」へ。差別化や目立つことが重視される意味のデザインではなく「無名の質」が込められているデザインへ。
かなり興味深い内容だった。これから求めていかれる方向、日本の起業が向かうべき方向のヒントが書かれている一冊。個のネットワークの価値やデザインの価値を再定義していて、とくにデザインの価値については強調されており、共感出来た。ただ全体的にマクロな視点かなと思った。
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年々、デザイン思考などの認知度と重要視する声が高まっている中で一昔前にまとめられたもの。
理論と実例。
◯新たな製品軸
時間(ライフサイクル)
感情
社会・環境
◯経営に必要なのは、真摯さ
◯閉鎖的で階級的な情報処理モデルから、開放的でネットワーク型の知識想像モデルへの変化
→ナレッジ・ワーカーが個性的に働き、 ビジネス・プロフェッショナルがこれを支える
→イノベーションは外部人材か?
◯デザインの資質:先見力(先行的構想力)、革新力(創造言語)、形成力(多要素綜合力)
◯無名の質を求める
→一見脆弱なものにこそある強さ
→柔軟に自然の秩序に従うシステム
◯体験的認知に内省的認知(コンセプトを「理論」として落とし込む)を織り込む
◯オランダ内務省内のフューチャーセンター