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紙の本
誰か (文春文庫 杉村三郎シリーズ)
著者 宮部 みゆき (著)
今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。亡き父について本を書きたいという彼女らの思いにほだされ、一見普通な梶田の人生を...
誰か (文春文庫 杉村三郎シリーズ)
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商品説明
今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。亡き父について本を書きたいという彼女らの思いにほだされ、一見普通な梶田の人生をたどり始めた三郎の前に、意外な情景が広がり始める—。稀代のストーリーテラーが丁寧に紡ぎだした、心揺るがすミステリー。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
大企業の会長の運転手として忠実に尽くしてきた男の過去には!?
2016/06/27 08:54
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、筆者である宮部みゆき氏も書いておられるように、作中にハラハラドキドキするような大きな事件や出来事が起こることはなく、どこにでもいそうな一人の人間が歩んできた人生を、彼の娘と編集者である主人公が掘り起こしていくという物語です。この一人の人間は、大企業の会長の個人運転手として、忠実に尽くしてきましたが、ある時、自転車に轢かれ、その拍子に頭を打って死亡してしまいます。彼の娘二人は、犯人を捜す目的で父の本を出版することを思いつきます。そこに編集者としての主人公がお手伝いするということになったのです。事故で死亡した男の半生を調べているうちに、意外な事実が浮かび上がってきます。その事実とは?この続きは、ぜひ本書をお読みください。
紙の本
これも嫌ミス。でも大好き。
2018/12/01 20:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こば - この投稿者のレビュー一覧を見る
杉村三郎シリーズの1作目。
主人公、杉村三郎に感情移入し、一緒に謎解きをしているように読み進めていくことができます。大企業の社長令嬢とは知らずに結婚し、義父の会社の広報部で肩身狭く働くことになった主人公は、人間味があり、読み手をもどかしくさせるほどお人好しでとても魅力的です。
ですが流石宮部作品、ラストはやはり嫌ミスです。
それでも好きなシリーズです。
紙の本
一人の人間の生きてきた裏には
2009/02/15 22:57
12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベストセラー作家の宮部みゆきさんでして、もう私が紹介するまでもないのですが、
やはり時々、気になります。
本作は、主人公は、財閥の令嬢の元に婿養子で入り義父の会社の社史を編纂する仕事をしている
主人公の三郎。
家庭内にも不和はなく、娘にも恵まれ、大変恵まれた生活をしています。
義父の運転手が、とあるアパートの前でひき逃げをされ事故死。
その運転手の娘たちが父親の思い出本を出版したいのでと、
頼まれ、その手伝いをする三郎ですが、、、。
SFから、超能力物、そして時代小説と幅広く書いている宮部みゆきさんにしては、
一番地味目にもっていった作品で、殆ど中間小説といってもいいぐらいです。
自費出版が名目としながら一人の人間の人生を探っていくわけで、
ミステリー的要素はこれ一本と言ってもいいぐらいです。
しかし、どんな中間小説にもミステリーの要素は、あると北方さんが言っていたぐらいで
どんな平凡な人でも、人生ほどミステリアスなものはなく、本作でも地味目に振っているなぁと
思いきや、ラストは、宮部さんらしくサプライズが待っています。
そして、このあまりにも恵まれた主人公三郎に運転手さんの娘さんの一人が放つ一言。
いつもシビアなことを書いてもどこか優しさが感じられる宮部ワールドにしては、心にどかーんときて、しみじみ考えさせられました。
宮部さんの現代ものとしてベストとは、言い難いですが、
しみじみ色々感じさせる本だと思います。
紙の本
杉村シリーズの初回作品
2019/04/11 00:11
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は宮部みゆきの作品で、杉村三郎シリーズの初回である。構成は連続しており、テーマは一つである。『希望荘』を先に読んでしまったが、希望荘はシリーズ3作目である。しかし、どこから読んでもよいように、宮部は必ずそれまでの経緯を振り返る場面を作っている。読者サービスも行き届いている。
初回作品の本書では、杉村はすでに菜穂子と結婚して桃子がいるところから始まっている。今多コンツェルン会長の運転手・梶田が自転車に跳ねられて死亡してしまう。警察の捜査が進むに従って単なる交通事故ではないことが分かってくる。
この梶田には2人の歳の離れた娘がいた。この次女が父親に関する本を出したいという。そこで会長経由でグループ広報室の杉村に仕事が回ってきた。杉村はこの2人の娘から話を聞いて色々なアドバイスをする。
そこからが面白いところである。それにしても宮部の作品は細部まで丁寧に描かれている。しかし、無駄はない。書かれていることは、テーマと関係がないことはないのだ。つまりすべてが伏線なので、読者は油断できない。しかし、心配はいらない。宮部がきちんと説明を付けてくれている。従って、ボリュームが増えていくのである。
グループ広報室の面々一人一人の描写があったり、手間のかかることを思い切ってやったり、なるべくシンプルにストーリーを運ぶことが好きな人は疲労してしまうかもしれない。基本的に杉村は出版社に勤めているところに、偶然出会った会長の外腹の娘である菜穂子と結婚し、コンツェルンのグループ広報室で社内報の編集を行うことになったわけである。
したがって、このシリーズの杉村はまるで刑事のように捜査活動ならぬ、取材活動をおこなうのである。そして、菜穂子が追及するように杉村は事件、事故によく遭遇する。そうしないと話にならないからである。そこだけがやや気になるところである。さて、初回作品が2003年に出版されてから随分時間がたつ。しかし、2018年に杉村シリーズは新刊を生み出した。読者はまだまだこのシリーズを楽しむことができそうである。
紙の本
杉村三郎1
2023/06/16 10:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
今多グループ総帥の愛人の娘と結婚した杉村三郎。超逆タマ婚であったが、グループの一社員として広報室に勤務する。ある日、総帥からお抱え運転手が交通事故で亡くなったので、代わりに葬儀に参列して娘たちの力になってやってくれと依頼される。娘たちは父の一生を本にまとめたいと話すのだが・・・・・。
最近になって宮部さんの作品を読み始めましたが、面白い作品が多いですね。いろんな設定が目新しい感覚にさせてくれるのでしょうか?この作品もシリーズかされているので、読んでみたいと思います。
紙の本
誰か幸せになったかな
2020/07/07 14:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
主要な登場人物の誰一人として幸せになってないんじゃないかというストーリー。
別に構わないんですけど。
ただ、ちょっと受け入れづらい展開だったかな。
紙の本
後味は悪いです
2014/01/19 14:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきにもある通り、「知っていることだけを書く。知らないことは書かない(462ページ)。」という手法により、主人公の杉村三郎と同じ目線で、物語にはまり込んでいきます。大きな仕掛けがあるわけでもないのですが、次のページが気になり、2日間で一気読みしました。
自転車によるひき逃げ死亡事故を発端に、徐々に現れてくる過去および現在の秘密。そこには、何とも言えない人間の闇が見えてくるのでした。
ハッピーエンドとはほど遠く、後味は決してよいものではありませんが、このことが却って、人間が持っている「闇(=毒)」を浮彫りにさせています。それにしても、この運転手の災厄(交通事故)がなければ、この家族は秘密を持ちながらも幸せに生きていけたのでしょうか?
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だれかが
2017/07/10 14:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
後味は悪いほうです。このシリーズは普通の人の醜い面が露になる事が多いのが辛い。あの姉妹は今後どうなるのか。
紙の本
ミステリー
2017/06/21 16:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリー。家族が買った本。
読みやすい話でよかった。
シリーズなのでほかも読んでみようかな。
主人公いい人だな。
紙の本
お父さん可哀想。
2009/08/01 10:39
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
一人の男が、自転車にひき逃げされて死んでしまう。これは一体事件なのか事故なのか。男には二人の娘がいた。その妹が、犯人を見つけ出す為に故人の人生を書いた本を出版すると言い出す。その本がマスコミ等に取り上げられ、犯人が目にする事があったら、名乗り出るかもしれないというのだ。ところが姉はかたくなにそれを辞めさせようとする。父にはあまり公言出来ない過去もあり、それを書物してしまうのは忍びないというのだ。自身の結婚も延期すると言い出した姉の、真意とは。
男が巨大グループ企業今多コンツェルン会長の運転手をしていた事から、その企業の広報室勤務で元出版業界にいた杉村三郎に白羽の矢が立った。娘の出版を手伝ってやれというのだ。会長の娘を妻として逆玉状態の三郎に、嫌と言える訳もなかった。娘の執筆にあたり、色々とアドバイスをしつつ、一緒に父親の過去を調べ始めたのだが。職を転々とした男の過去や幼少期の姉の誘拐事件など、思いもよらぬ事実が浮き上がってきて…。
うーん、どうも盛り上りに欠ける。これは事故なのか事件なのか!というミステリ的な方向で進むのかと思いきや、「人を殺すのに自転車で轢くなんていう不確定な方法は使わないだろう」と書かれる事でそのセンは早々に消える。つまり事故なのだ。盛り上らない。
姉妹にひき逃げ犯に対する渦巻くような怒りの感情があって、犯人を憎しみ抜いて探し出す!という感じでもない。確かに残された娘達は犯人を憎んではいるが、物語を盛り上げる程の物でもなく、作られたような憎悪とでも言うべきか。いや結末から考えれば、ウマく表現されていた、とも言えるけど。
いつかどこかでメリハリが効いて来るのかな…と読んでるうちに後半に入り、終盤になってしまい・・・。本の取材をしたりビラ配りをしたりの犯人探しが、ダラダラと続けられていくだけ。ようやく最後に、物語が集約していくのだけどどうにも、物語に入り込んで行けない。どこに心を置いて読み進めれば良いのか分からない。
結末はある意味驚き。でも、そうだったんだ!っていうより、なんだよそれ・・・って感じ。ダラダラな展開がグダグダな結末に。なんというか、お父さん可哀想・・・と、なんだかちょっと嫌な気持ちで読了。