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商品説明
先の参議院選挙で惨敗した自民党。政治とカネ問題など構造的腐敗を内包しつつも、依然しぶとく政権の座に居続ける。自民対民主の攻防に注目が集まる今、果たして政権交代は実現するのか。政界・三浪人がその可能性を検証する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
村上 正邦
- 略歴
- 〈村上正邦〉1932年福岡県生まれ。拓殖大学卒業。元参議院議員。元労働大臣。KSD事件により議員辞職。
〈平野貞夫〉1935年高知県生まれ。参議院議員当選後、自由党等を経て民主党に合流。2004年政界引退。
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紙の本
民主党ではだめだ
2008/01/15 04:38
8人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主党そして小沢代表は何か勘違いしていないか。
昨年の参議院選挙で大勝利をおさめたことで、何か国民から無条件の信任でも受けたかのような思っていないか。
それが顕著にあらわれたのが昨年の大連立騒ぎ。小沢代表はいとも簡単に自民党に擦り寄ってしまった。苦しんでいる自民党に救いの手を差し出してしまった。
そういえば、小沢代表はかつても同じ失敗をしたことがある。
格好つけて自民党を飛び出すも、野中広務という百戦錬磨の政治家にまんまと乗せられ自自連合をつくってしまった。結局この時も苦しむ自民党を助けてしまった。
この人の体には、やはり自民党の血が濃く流れているのではないか。現在の民主党でさえ、この人にしてみれば自民党の一派閥くらいにしか思えていないのではないか。
参議院選挙で有権者が選択したのは、「民主支持」ではなく「自民不支持」であった。現状の政治に飽き飽きした有権者がそっぽを向いた、その自民党に簡単に擦り寄っていたのでは、有権者からは総スカンをくって当たり前。
国会運営においても迷走気味。自民党の提出した新テロ特措法への対処方針もふらふら。首相の問責決議という宝刀も抜くことさえできず臨時国会は終わってしまった。
自民党が潰れない理由は、自民党の強さではなく、野党の弱さにあった。この民主党では決して自民党を倒すことなんてできっこない。
しかし、今度の総選挙では多くの有権者が自民・民主からの二者択一を迫られる。良識的な有権者は、まずは“偽”二大政党にまことに都合の良い選挙制度を変えていくことから求めなければならない。不合理な時代となったものである。
本書で民主党OBの平野氏が提唱する「すっきりした政党対立軸」には賛同する。
平野氏はそれを「弱肉強食派」と「共生社会派」と表現する。小泉・竹中が推し進めた弱肉強食型の政治が席巻する現在において、はっきりと共生社会を求める方向での対立軸が必要である。そのためには、民主党内で“偽”革新の仮面をつけたタカ達は、さっさと自民党に戻ればよい。自民党内の保守リベラルの人と革新政党の連携も必要である。
今の選挙制度のもとで、少しでも“まともな”政治家を求めるには、この政界大再編が必要となっている。