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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.8 53件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2007.11
  • 出版社: 幻冬舎
  • サイズ:20cm/332p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-344-01415-2

紙の本

みなさん、さようなら

著者 久保寺 健彦 (著)

芙六小学校を卒業したのは全部で107人。みんな、団地に住んでいた。小学校の卒業式で起きたある事件をきっかけに、団地から出られなくなってしまった渡会悟。それを受け入れた悟は...

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みなさん、さようなら

税込 1,650 15pt

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商品説明

芙六小学校を卒業したのは全部で107人。みんな、団地に住んでいた。小学校の卒業式で起きたある事件をきっかけに、団地から出られなくなってしまった渡会悟。それを受け入れた悟は団地で友だちを作り、恋をし、働き、団地の中だけで生きていこうとする。「団地に閉じこもってたら、悟君の友だちは減る一方でしょ。さみしくない、そういうのって?」月日が経つにつれ一人また一人と同級生は減っていき、最愛の恋人も彼の前を去ろうとしていた。悟が団地を出られる日はやってくるのだろうか—。限られた狭い範囲で生きようとした少年が、孤独と葛藤に苛まれながらも伸びやかに成長する姿を描く、極上のエンターテインメントであり感動の物語。第一回パピルス新人賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【パピルス新人賞(第1回)】「一生、団地で暮らしたい」 団地の中でしか生きられずに、そこで友だちを作り、仕事を始め、恋をした少年。だが、やがて誰もが彼の前から去ってゆく…。孤独と葛藤に苛まれながらも、伸びやかに成長する少年の姿を描く物語。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

久保寺 健彦

略歴
〈久保寺健彦〉1969年東京都生まれ。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程中退。進学塾に勤務する傍ら小説を執筆。「みなさん、さようなら」で第1回パピルス新人賞を受賞しデビュー。

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みんなのレビュー53件

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評価内訳

紙の本

閉鎖された心を描く青春小説

2008/06/02 13:49

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

第1回(2007年)パピルス新人賞受賞作

小学校卒業と同時に、度会悟は団地から出ないことを決めます。
団地の子どもたちは生まれた時から一緒で
小学校もその子たちがそのまま通っています。
だから友だちはたくさんいます。

悟は大山倍達に憧れ、空手のようなトレーニングをはじめ
団地内のコミュニティセンターの図書館で
勉強をし、本を読む生活。
そして同級生たちがきちんと帰宅しているかどうか
団地内のパトロールを欠かしません。

彼は15歳になると、団地内のケーキ屋に修行に入ります。
さすがに、一人でケーキ屋を数十年切り盛りしてきたオヤジには
悟もかなわず、その腕と頭の使い方には学ぶことが多い。

一見、朝早くから規則正しい生活が送れる悟に
なんの問題もないかに思えるのに
中盤、突然、彼のPTSDが明らかになり
物語に隠されていた歪みが見え始めます。
それまでの規則正しさと裏腹の危うさに、ゾッとさせられます。
悟はいつか団地から出られるようになるのでしょうか。

団地は2DKか3DKなので、
同級生たちは卒業すれば、どんどん自立していきます。
それに伴い、悟の役割がなくなり、
同時に団地の老朽化と高齢化には歯止めがかかりません。
きな臭い事件がたびたび起こります。

この先細りの危うさにも悟は目をつぶります。
団地内にできた婚約者の早紀ともうまくいきません。
それでも悟は団地を出ることができません。

団地という象徴的な閉鎖社会と
PTSDでそこから出られない症状をうまく使い
明るさと軽妙さを失わず、しかし暗部を描き出していきます。
このバランス感覚に支えられ、物語は疾走していきます。
閉ざされた人生もまた人生。
しかし未来に向かって開かれているのがいい。



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紙の本

工夫にみちた盛りだくさんの成長小説

2012/03/15 13:11

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 見事なものだ。この作家はパピルス新人賞を受賞した本書が小説デビューとか。ストーリーテラーとしての資質がある。筆力もあるし、プロットの構成力もある。
 モチーフ的に言えば、少年期のトラウマを乗り越える成長物語。それ自体はどこにでもあるものだろうが、ユニークなのは、そのために団地から18年に渡って一歩も外に出ないという設定である。なぜ外に出ないのか、というのが当面の興味となって先へと読ませる。
 題も風変わりだ。展開は、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』を意識したようでもあり、また小学校の挨拶のパロディでもあるだろう。そこにはどことなくユーモラスな物語のトーンも反映されているわけだが、秘められた意味というのは、ちょうど半ばぐらいまでわからないので、けっこうドキドキする。
 しかしその題には、一方で不吉な感じもこめられていて、なるほど、というのはやがてわかる。
 一種の成長小説として、主人公の成長ぶりや諸々の出来事は面白く、それだけでも十分に読めるものだが、これが後半、事情が明らかになった後では、また雰囲気が変わる。いわばありきたりではない真の成長、あるいは挫折の克服という大テーマのもとにクライマックスに向けて盛り上がっていくのである。
 というわけでいろんな魅力がたっぷりである。痛切でもあり、爽やかでもあり、滑稽でもあり、感動的でもあるという、なかなかの手だれの作品で楽しめる。
 ただ、一つ言うなら、扱われる出来事にはけっこう生々しいもの、重いものがあるので、その辺に抵抗を覚える読者もあるかもしれない。

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紙の本

青春小説の新しいカタチ

2008/01/20 15:31

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:大島なえ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 東京近郊の大きな団地に生れた時から住む「おれ」は、小学校卒業間近の或る事件をきっかけに一生団地で暮らしたい。と思った。団地の中には生活できるなんでも揃っているから出て行く必要はない。と中学にも通わず母と二人で暮らす団地内の部屋で付き合うのは、かっての小学校卒業生ばかりだった。
 しかし次第に卒業生達はひとり減りふたり減りし団地内も住民が減り続け中学無通学のまま卒業した「おれ」は、団地内にあるケーキ屋で時給50円で見習いから働き、やがて一人前のケーキ職人になって師匠の跡を継ぐまでになるが、団地から出ていけない「おれ」は営業許可を貰いに役所にすら行けず、ずっと一緒にパトロールし続けている同級生に頼んで都内へ自分の代わりに用事を頼んでいたが、いじめられて神経を病んでいた同級生が入院し、ケーキ屋もできなくなった。やはり同級生で好意を抱いていた女の子と団地内でデートを重ね婚約までするが、結婚するという直前に「一生団地で暮らすつもり?子どもができてもずっと団地に閉じ込めるの」と問い詰められ、恋人も団地を去っていった。それでも団地の出口からどうしても出られない。小学校の同級生は全ていなくなり、「おれ」は団地内の家を訪問しケーキ作りを教えて収入を得ていたが、母のヒーさんが働く隣町の病院から脳梗塞で仕事中に倒れたと電話があり、「おれ」はまっしぐらに駅前の道を走り電車に乗り病院へ駆けつけていた。あっけないほどに団地のシバリから解放された時、ヒーさんは・・・。
 この小説は、決して「ひきこもり」の小説などではない。団地の中でしか暮らせない少年の毎日は団地の中で青春を生きている。読む者に、ぐいぐいと読みすすめていくパワーがみなぎっている。作者は、おそらく同じような団地に住んだのかと思われるほど、その描写はリアルでまた若さを感じる。さわやかささへ残る佳作だ。

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紙の本

団地小説

2009/03/04 23:31

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第1回パピルス新人賞受賞作です。

 高度経済成長時代には、なくてはならないというか、
日本住宅事情の象徴みたいな存在だった団地。いや、ニュータウンと呼ぶべきか?。
団地の立て替えなんかが社会問題になっているようですが、
 その団地を舞台にした小説です。
団地を舞台にしたたくさんの家族の群像劇化と思いきや、ちょっとちがいました。

 主人公の悟は、小学校時代のある事件をきっかけに団地の敷地から出られなくなりました。
ある意味、引きこもりです。しかし、悟は、引きこもりでは、決してありません、筋トレで身体を鍛え、夜団地内を見回り(ちょっと覗きっぽいの傾向はありますが)
ケーキ屋に就職し(なかば強引に)手に職をつけたります。
引きこもりが描く理想の引きこもりでしょうか?
そんな悟ですが、、、。
 
 団地内には、コミュニーセンター(通称コミセン)や、小さなお店もありなんでも揃っています。 
一応、お金さえあれば、一歩も出ずになんとか生活していけそうです。
悟は、引きこもりでは決してないと書きましたが、やっぱりひきこもりです。
外の社会との接触を断っているという意味に置いては。
 引きこもりという意味を家や部屋から、もしかするとユートピアたりえた団地に置き換えたわけです。
そして、本当の意味では、多少違うでしょうが、う少し、むかしの言葉に置き換えると、モラトリアムです。
そして、その団地から、クラスメイトがどんどん出ていくのも、モラトリアムや引きこもりと同じです。
ひょっとすると、確実にでていかなければ、いけない場所。
 著者は、日本ファンタジーノベル大賞出身とも聞いていたので、
全部ファンタジーに仕上げるのかとも思っていましたが、そうでもないのが、
本書の大きな特徴の一つかもしれません。

 このタイプの作品でラストはちょっと難しいかもしれませんし
出て行けない人物がいる以上その反対を容易に予想する読者もいるかもしれません。
 そして、やっぱり団地をニュータウンをノスタルジーだけで捉えていないのも
本書の理解を難しく、いや、複雑なものにしていると思いました。

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紙の本

さようなら、そしてこんにちは

2008/06/18 14:28

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る


「ひきこもり」と「少数民族(いわゆる未開文明の民族)」に対する我々多数派の眼は似ている。何か珍しい生き物を見るようなその目は、あざけりと哀れみを湛え、容易に非難へと流れ込む一方的な視点である。
しかし一度逆に見てはどうだろう?
所謂未開民族は特定のスポットに定住し同一民族と言う安全圏の中で生を完結させるが、彼らは決して不幸ではない。最低限の物資で充足させ、時に外部を交易によって取り入れ、簡潔な世界にで懸命に生き抜いている。そんな逞しさを、本書にも感じた。
ただしこちらの舞台は普通の団地。主人公も目の前で起きた殺傷事件のトラウマで団地から一歩踏み出すことが出来なくなってしまった少年の青春18年間を描き、彼が母の死をもって再び外の・・・こちらの世界に復帰するまでの物語である。

団地という閉塞した中で彼は必死にその世界を守ろうとした。いや、団地をというよりは自分を、なのだろう。
日々肉体の鍛錬を欠かさず、ケーキ屋として成長し、恋も婚約も別れも経験したが・・・彼に決定的に足りないものがひとつある。「出会い」だ。 
本書の目次を見ればその意味がすぐにわかるだろう。カウントダウンするように、団地の中からはこちらの世界での友達(つまり小学生の同級生たち)がひとり、また一人と去っていく。親しい友人も、愛しい恋人も、恩義を感じる師匠も、尊敬していたヒーローの偶像さえも・・・そうして遂に「独り」となった彼のもとから、母親が逝去する。
すべて自分ひとりで何とかしてきた彼が、結局最後まで克服できなかったのが、別れの寂寥とそれを生めることが出来ない空白のスペースだ。散骨を望んだ母の願いのこもる遺骨を手に、とうとう外の世界へと踏み出した彼がどのような人生を歩むか?読者の想像にゆだねられて本書は終わるが、苦労することは想像に難くない。世の中そんなに甘くないのだ。
だが、そんなことはどうでもいい。本書の面白みは団地という素朴な環境の中で、一人の少年がひたすら単純に、積極的に生き抜いているということに純粋に感動するのだから。
閉塞社会の中で生きることが良いか悪いかは結論づけていない。彼が最後にとった行動の原動力、寂しさという純粋かつ素朴な感情に善悪など無いからだ。
人は一人では生きてはいけない。限界があればそれを乗り越えることが必要となる、その限界がいつどこで目の前に突きつけられるかはわからないが、いつか必ず訪れる限界がある。
その時、外の世界に出て行くかどうかはその人次第・・・けれど、きっといつかはそうした契機が訪れるのだろう。
みな、この世界にすんでいるのだから。
こんなにもたやすく、自分の外に繋がっているのだから。

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紙の本

外へ一歩を踏み出す

2020/06/25 16:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

団地の中だけで生きることを誓った、ひとりの少年が抱える過去が衝撃的ですね。次々と旅立っていく同級生たちと、置いてきぼりの渡会悟とのコントラストが切ないです。

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紙の本

人と人の違い

2008/01/04 18:54

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ハニー - この投稿者のレビュー一覧を見る

自分と人との違いを強く感じるのは、例えばこんなとき。
ある映画を観て、それをおもしろいと思うか、つまらないと思うか。同じ状況や事柄に対する反応を比べる時、そんな風に思うんだ、と小さな驚きとともに自分と人の違いを強く感じる。


団地というのは、造りの似た住居が集まったコミュニティだ。
同じ住居であっても、そこに住む人々は、まったく違う。同じ状況があるから、その違いがより鮮明となる。この小説は、その人と人の違いを強く印象づける作品だ。


>玄関に入った瞬間、においが違った。
>(中略)
>おれの部屋は畳だが、松島の部屋は絨毯だった。
>おれは布団で寝ていたが、松島はベッドだった。
>おれの部屋には机がないが、松島の部屋にはあった。


これは主人公の悟が、同じ棟の隣に住む同級生の女の子・松島の部屋を訪ねた時の様子。
また、恋人・早紀との会話でのこんなやりとり。


>「同じ団地なのに、悟ちゃんとわたしの環境は違うんだなぁって。
> 悟ちゃんはずっとこの音を聞いて育ったんでしょ?
> そんなのわたし、考えたことなかった」
> おれは早紀が、いつも感じていることを言い当ててくれたと思った。
> 興奮して、うまく言葉がまとまらなかった。
>「そう。そうなんだよ。同じ団地の、すぐそばに住んでいても、
> 自分のこと以外、全然知らないんだ。
> 早紀が毎日なにを聞いて、なにを見て、なにを考えて、
> なにを感じているのか、こんな近くに住んでるのに、おれは知らない」


物語は、ある事件がきっかけで団地から出ることができなくなってしまった悟が、小学校を卒業した年からの17年間を描写する。悟はなぜ団地から出られなくなってしまったのか、出ることができるようになるのか。世界は自分とは違う大勢の人々によって成り立っているという、おそろしいその事実を受け入れていく、少年の成長物語だ。

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