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私の男

私の男(文藝春秋) 桜庭 一樹著
税込価格: ¥1,550 (本体 : ¥1,476)
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出版 : 文藝春秋
サイズ : 20cm / 381p
ISBN : 978-4-16-326430-1
発行年月 : 2007.10
利用対象 : 一般

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コメント・書評

目次
ビーケーワン
2008/08/11 21:20:36
第1章  2008年6月花と、ふるいカメラ第2章  2005年11月美郎と、ふるい死体第3章   2000年7月淳悟と、あたらしい死体第4章  2000年1月花と、あたらしいカメラ第5章  1996年3月小町と、凪第6章  1993年7月  花と、嵐  全文読む

これで直木賞、大本命でしたが内容もそれにふさわしい立派なもの。思わず評も長くなってしまいます。それにしても12歳、時代の一言では片付けられない魅力的な年頃?
みーちゃん
2008/08/11 18:19:59
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★★★★★

桜庭の今までの本のイメージを一新するカバーです。なにより、MARLENE DUMASの装画が大人です。正直、ゲーマーや少年少女といった今までの一樹ファンはヒクかもしれない雰囲気です。現代美術というか、シーレなどの近代美術の系譜上にあるというか、そんなカバー画のデータは装幀 鈴木成一デザイン室装画 MARLENE DUMASCouples (Detail)1994 Oil on canvas99.1×299.7 cmMarlene DumasPrivate Collection,courtesy Zwirth & Wirth,New York協力 ギャラリー小柳です。無論、文章も違います…  全文読む 評価する

すさまじい近親相姦
kumataro
2008/04/27 09:57:21
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★★★★

私の男 桜庭一樹(さくらばかずき女性) 文藝春秋 読んでいて、ひとことで言うと「気持ち悪い」が感想です。腐野花(くさの? ふの? みょうじの読み方がいまだにわかりません。)、そしてその養父腐野淳悟氏が主人公です。ふたりの年齢差は15歳ぐらいです。物語の最初では花さんが24歳、それから過去へさかのぼり、21歳、16歳、12歳、9歳でお話が終わります。花さんの男の名前は腐野淳悟氏で、彼女が結婚した相手は尾崎美郎さんです。ところで、作者は女性なのにどうして男性の名前なのだろう。不可解です。 時間が後退していくストーリ展開はわたしにとっては新鮮です。同時期に読んでいた「乳と卵」川上未映子著の主人公緑ち…  全文読む 評価する

私の父親、私の男。
豆丸
2008/04/13 04:18:03
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★★★★

  タイトルから得た印象は、話の後半までずっと引きずる事になる。 この小説でもそうだったし、これの場合。中々刺激的な帯がついている。「おとうさんからは夜の匂いがした」「なにもかもを奪い合う父と娘」「朽ちていく幸福と不幸を描く、衝撃の問題作」などなどなどなど……。 この紹介文を読んでしまっては暫くは、普通に作品を読むことはできない。そう思った。で、先日に至る……。  結局、私にはこの小説が上記の煽りに描かれていた。 夜の匂いとか、朽ちるとか、はげしい父娘関係とかはあまり感じなかった。 ただ少し異質で、賞を取るには少し背徳的な感じがしたけれど、あくまでも父娘と娘の一つの形を描いたように思…  全文読む 評価する

文学賞をとるツボを押さえた作品だが、好き嫌いが分かれそう
JOEL
2008/04/02 21:30:49
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評価保留

  結論から言うと、私には、この作品のよさが分からなかった。直木賞を受賞した作品にこんな風に言うのには、かなりの勇気がいる。しかし、万人受けする作品ではなく、好き嫌いがはっきり出る作品であることはたしかだろう。私のテイストには残念ながら合わなかった、それだけである。 では、誰に好かれるのかと言えば、それは主として文学に精通し、ありきたりな作品はとっくに読み飽きてしまったような人であろう。これまでライトノベルの分野で明るい作品を生みだしてきた作家が新境地を切り開いてみせた。そのことを文壇が祝う光景が浮かぶ。  この作品は、直木賞を受賞する前から、新聞の書評欄などで、文芸評論家から高い評…  全文読む 評価する

成熟という名の変貌
けんいち
2008/03/07 14:32:15
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★★★★★

確かに、桜庭一樹は変わった。変わったそのことと、大きな賞の受賞とに関係があるかもしれないが、そのことは小説に関してはあまり重要ではない。もちろん、幸福なタイミングには違いないが。変わった桜庭一樹は、一言でいえば、「成熟」した。そうはいっても、桜庭一樹本人のことではなく、小説が、である。端的にいえば、対象読者層が、一挙に変わったはずである。『私の男』には、たとえば山田詠美を彷彿とさせるような、大人の世界が、描かれている。人物設定、それは確かに奇を衒った向きがないわけではないが、文体はその設定に頼ることなく、落ち着き、まっすぐに、しかも陰影を携えて安定している。描こうとする世界(観)に、文体の小回…  全文読む 評価する

間違っていると思うのになぜ間違っているかは分からない
くまくま
2008/01/22 22:12:47
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★★★★★

  人もうらやむ結婚をした花。それなのに、その目は、その心は、養父である淳悟を求めてしまう。憎しみをはらみながらも。なぜ、ここに行き着いたのか、この結末は必然だったのか。この原因を手探りするように、少しずつ二人の歴史を遡っていく。 突然断ち切られた想いをどうすればよいのか。行き場をなくした愛はどこを目指せば良いのか。読み進めて行く内に、そんなことを考えさせられる。 人知を超越する自然の力により崩された関係性を、人間がどう構築しなおすか。そのときに、誤ったピースを組み合わせてしまうこともあるかも知れない。枠外にいる人間は、それを間違っているというだろう。しかし、枠の中に他にピースがなけ…  全文読む 評価する

桜庭一樹の作品を読むのはこれが二作目だ。つい最近読んだ『赤朽葉家の伝説』はミステリーとしての評価が高く、本著は文芸作品としての評価が高い。逆じゃぁないのかな。「朽ちていく幸福と不幸を描く、衝撃の問題作!」この宣伝文句にとらわれないほうがいい。謎解きミステリーとして読むほうが不快にならずに楽しめる。
よっちゃん
2008/01/14 02:18:07
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評価保留

「俺の女だ!」これはよく聞くセリフだ。たいがいは第三者がいて、その第三者に向かって独占的所有を威嚇的に宣言するときに使われる。しかし「私の男」と女が口にするのはどんなときだろうか。第三者は不在でもいい、おそらく秘蔵の高級ブランド品か愛玩用の小動物をまえに頬を緩めてつぶやくのと同じように、「あなたは私の男よ」といとおしさの気持ちを伝えながら恋の勝利者として誇らしげな内心を隠そうとしない、そんな女心の機微がふさわしい。ところが「第一章 2008年6月 花と、古いカメラ」である。「私のすべてはあなたのものよ」と陳腐であるが身も心もささげた女とそれをもてあそぶ男の関係に見えた。9歳で孤児になった私・花…  全文読む 評価する

わたしにはさっぱり分からない。
仙道秀雄
2007/12/27 17:24:37
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本書の主人公の男女に特徴的なことは、反省する心が欠如し、同じことだが、精神の働きが皆無で、欲望と情動(怒りや悲しみ)だけで、つまり人の顔をした動物として生きていることである。精神の働きのないひとの欲望充足行動には当然のことながら反省がない。迷いもない。情動がいくら激しくても底が浅く、本人自身ですらすぐに忘れる。 もしも身近にこうした人たちがいると、たぶん印象が薄い人だなぁ、挨拶だけの関係だなぁ、という会話の進まない関係となるだろう。そういう人が異常な性行動をとり、ごく普通になんということもなく人を殺す。 もしもこうした人物を描くとしたら、このような人物が現れざるをえない現代日本の社会の構造的な…  全文読む 評価する

娘と父親の愛の物語
soramove
2007/12/13 00:40:55
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★★★★★

北海道の小さな島、津波で家族を失った少女は、親戚の叔父に引き取られ、二人はそれから彼女の結婚が決まるまでずっと一緒に暮らして来た。私はその少女で、男は育てて暮れた叔父。その叔父は当時25歳、少女は12歳だった。物語は現在からだんだん過去へと溯っていき、二人の濃密な関係が読み進むうちに匂い立つ感じだ。久々に割り切れない感情や、訳の分からない、でもきっと人間は多かれ少なかれ同じように持ち合っているのだろう、その領域に踏み込むかどうかは別にして。複雑な感情が時を逆行することで、読みながら整理されていく。胸の奥底辺りがザワつく、こんな主人公と結婚する男も大変だろうなと思いつつも、強烈に誰かを好きになる…  全文読む 評価する

私の中の、血
空蝉
2007/11/18 20:17:05
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★★★★★

世の中には決して変えることの出来ないことがある。どうにもならない不変の事実、<過去>である。そしてこの世に生を受けて最初に<過去>となるのは「誰某のモトに生まれついた」という事実だ。また本書を読みすぐに思い出したのがアダルトチルドレンというかつて流行ったコトバ。その典型的なケースに共依存・・・親の子供への精神的な支配の継続により、子の主体性が低下し支配してもらわないと機能できなくなる・・これはまさに本書の彼女・花そのものだ。彼女は幼くして親も家族も海という怪物に飲み込まれ、失い、血を求め、血にすがった。彼もまた父を海に呑まれ、「母」を失い、血を求め、子供という血の詰まった人形を作り愛した。家族…  全文読む 評価する

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