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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2007/10/30
  • 出版社: 文藝春秋
  • サイズ:20cm/381p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-16-326430-1

紙の本

私の男

著者 桜庭 一樹 (著)

優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂...

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私の男

税込 1,624 14pt

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商品説明

優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る—。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。【「BOOK」データベースの商品解説】

【直木賞(138(2007下半期))】優雅だが、どこかうらぶれた男。一見、おとなしそうな若い女。アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか。この世の裂け目に堕ちた父娘の過去を圧倒的な筆致で抉りだす。『別册文藝春秋』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

桜庭 一樹

略歴
〈桜庭一樹〉1999年ファミ通えんため大賞に佳作入選。「GOSICK」シリーズで多くの読者を獲得。「赤朽葉家の伝説」で日本推理作家協会賞を受賞。ほかの著書に「青年のための読書クラブ」など。

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評価内訳

紙の本

娘と父親の愛の物語

2007/12/13 00:40

8人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:soramove - この投稿者のレビュー一覧を見る

北海道の小さな島、
津波で家族を失った少女は、
親戚の叔父に引き取られ、
二人はそれから彼女の結婚が決まるまで
ずっと一緒に暮らして来た。

私はその少女で、
男は育てて暮れた叔父。
その叔父は当時25歳、少女は12歳だった。

物語は現在からだんだん過去へと
溯っていき、
二人の濃密な関係が
読み進むうちに匂い立つ感じだ。

久々に割り切れない感情や、
訳の分からない、でもきっと人間は
多かれ少なかれ同じように
持ち合っているのだろう、
その領域に踏み込むかどうかは別にして。

複雑な感情が
時を逆行することで、
読みながら整理されていく。

胸の奥底辺りがザワつく、
こんな主人公と結婚する男も
大変だろうなと思いつつも、
強烈に誰かを好きになる感情をもった人は、
他の人にどんな愛情を注ぐのかも
興味はある。

もちろん当事者にはなりたくない。

読み応えのある本が少なく、
簡単にズンズン読めてしまう軽目のものなら
いくつも平積みされていて、
新刊を読むのに躊躇していたが、
何処かで勧める書評を読んで
ネットでオーダーした。

作者に思い入れもなく、
改めて本を見て、書いたのが男性作家と
初めて認識して、それも軽い驚きだ。

どうも女性の書く
微妙なニュアンスをこの本は全体に
漂わせていると感じていたのに、
読んでいる間中のある種の感情は
結局全然的外れだったのだ。

私の男というタイトル、
これしかありえなかったか、
読んでいる間中、このタイトルが
ずっと頭から離れなかった。

読後感もスッキリなんてしない、
人に題絶賛で勧めるのもなんだか
気が引ける、
それでも次も読みたい作家を
見つけたなと確信した。

http://yaplog.jp/sora2001/

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紙の本

私の中の、血

2007/11/18 20:17

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

世の中には決して変えることの出来ないことがある。どうにもならない不変の事実、<過去>である。
そしてこの世に生を受けて最初に<過去>となるのは「誰某のモトに生まれついた」という事実だ。
また本書を読みすぐに思い出したのがアダルトチルドレンというかつて流行ったコトバ。その典型的なケースに共依存・・・親の子供への精神的な支配の継続により、子の主体性が低下し支配してもらわないと機能できなくなる・・これはまさに本書の彼女・花そのものだ。
彼女は幼くして親も家族も海という怪物に飲み込まれ、失い、血を求め、血にすがった。
彼もまた父を海に呑まれ、「母」を失い、血を求め、子供という血の詰まった人形を作り愛した。
家族という過去を失った(持てなかった)彼らはようやく見つけた血の塊=家族を狂おしいほどに求め、奪い、与え続ける。

「もしも俺の子がいたらそのからだの中に、親父もお袋も俺が失くした大事なものがぜんぶある。」

アダルトチルドレンを例に挙げたが、この物語は肉親に憎しみは一切無い。置いて逝った家族を恋しくいとおしく求め続けているだけである。
家族を知らない彼らが互いを結び続けるためにとった方法は、与え続け奪い続けるというもの・・・これほど激しく優しい狂気があるだろうか。

この作品を読んでおぞましいと感じる人もいるだろう。
しかし私は全てが詰まっているこの血に安堵を覚え、逃れられない血の束縛に小さな恐怖を感じた。 私の中にも沢山の血が、流れている。

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紙の本

成熟という名の変貌

2008/03/07 14:32

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

確かに、桜庭一樹は変わった。
変わったそのことと、大きな賞の受賞とに関係があるかもしれないが、そのことは小説に関してはあまり重要ではない。もちろん、幸福なタイミングには違いないが。
変わった桜庭一樹は、一言でいえば、「成熟」した。
そうはいっても、桜庭一樹本人のことではなく、小説が、である。
端的にいえば、対象読者層が、一挙に変わったはずである。
『私の男』には、たとえば山田詠美を彷彿とさせるような、大人の世界が、描かれている。
人物設定、それは確かに奇を衒った向きがないわけではないが、文体はその設定に頼ることなく、落ち着き、まっすぐに、しかも陰影を携えて安定している。
描こうとする世界(観)に、文体の小回りが効き切っていない恨みの残ったこれまでの桜庭一樹の小説を想起すれば、ここでの変貌は、自身の文体と、それに適したモチーフとの幸福な邂逅であるようにも思われ、それはそのまま、読者の幸福でもある。
こういう世界を、こういう文体で書ける作家が、他にいるのかいないのか、それは知らない。それでも、唯川恵とも文体のテンポが違うのは明らかだし、「性」そのものよりも「関係」を描く筆致は、島本理生に比べて明らかに大人の雰囲気醸し出している。
こうした成熟という名の変貌を遂げた桜庭一樹の小説が、直木賞という光を浴びて、多くの読者の目にふれること、これもまた作者・読者双方にとって幸福なことに違いなく、してみれば、桜庭一樹の変貌とは、幸福に包まれ、輝くのだろう。

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紙の本

これで直木賞、大本命でしたが内容もそれにふさわしい立派なもの。思わず評も長くなってしまいます。それにしても12歳、時代の一言では片付けられない魅力的な年頃?

2008/08/11 18:19

9人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

桜庭の今までの本のイメージを一新するカバーです。なにより、MARLENE DUMASの装画が大人です。正直、ゲーマーや少年少女といった今までの一樹ファンはヒクかもしれない雰囲気です。現代美術というか、シーレなどの近代美術の系譜上にあるというか、そんなカバー画のデータは

装幀 鈴木成一デザイン室
装画 MARLENE DUMAS
Couples (Detail)
1994 Oil on canvas
99.1×299.7 cm
Marlene Dumas
Private Collection,
courtesy Zwirth & Wirth,New York
協力 ギャラリー小柳

です。無論、文章も違います。『赤朽葉家の伝説』で見せたユーモラスで濃厚なものから、ユーモアと饒舌を除き、一見、軽めの普通のそれになったかのよう。ただし、本の厚さ同様、見かけに惑わされてはいけません。実は私、この本を見たとき、これなら二時間で読めるな、と甘めに予測を立てて予備本を一冊余分に抱えて通勤電車に乗ったわけです。

ところが、これが大間違い。普通なら270頁程度の厚さのなかに、なんと380頁以上が収まっています。100頁読んでも少しも捗らない。中身も同じ。何気にみれば当たり前の文章。ところが、読み始めると若者向けの今までの軽快なものとリズムが違う。粘っこくはないけれど重い。結局、予備本は運んだだけに終わり、桜庭本には三日を掛けてしまいました。

で、お話の内容は、桜庭自身が「近親相姦」もの、と言い切っているので、あえてそれ以上の説明はしません。ともかく、私が最も好きな禁忌もの。私にとっては同性愛以上に大切な(何が?)主題です。おまけに、仕掛けもあります。それらについては、直木賞受賞作でもありますし、書評も多いのでこれ以上、触れません。

ただし、もし私が花や淳悟の立場にいたら、同じことをしたと思います。ほんとうに根拠もない常識という名のお節介ほどムカツクものはありません。「なぜ人を殺してはいけないか」と同じく「なぜ近親相姦はいけないか」も、簡単に答えがでないもの。むしろ澁澤龍彦が喝破したように「それはあまりにも甘美ゆえに権力者のみに許される」という解釈こそが妥当な気がします。

とはいえ、話は単純に甘美を謳いあげるものではありません。禁忌を前面に描くものでは決してない。どちらかといえばエロチシズムは通奏低音のように、全篇を通じて背景に流れ、時に水面に顔を見せ、あるときは深く水底の潜む。その見せ方が、今までの桜庭作品にないほどに微妙で上手です。直木賞受賞も当然でしょう。

実は、私、桜庭の受賞を二日前の書評で予告しています。自慢したいので、あえてここで1/15日にbk-1に投稿した『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』書評のコメントをコピペしておきます。

「私の見るところ、今回の直木賞は佐々木穣『警官の血』と、桜庭一樹『私の男』で決まりなんですが、2004年当時の桜庭はまだまだ子どもたちの支持をうけることしか出来なかったんじゃあないか、これもその域はでていない、そう思います。無論、13歳にしたという設定は凄いんですが」

ちなみに、佐々木穣『警官の血』はハズしました。残念。ま、桜庭に関しては本命だったかもしれないので、エラソーには言えないんではあります。コメントを引用したのには、他の理由もあります。第5章ですが、一人の主人公である花はこの1996年に12歳を迎えます。12歳といえば、ナボコフ『ロリータ』の少女が12歳、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の藻屑が13歳、まさに時代です。

話は15年という長きに及ぶものです。それをどう見せるかは、実際に味わってもらうとして、全体は6章構成です。各章のタイトルの「、」で区切られる前の頭を飾る花、美郎、淳悟、小町、はすべてその章の語り手です。話全体の主人公は花と淳悟なのですが、タイトルに名を出す4人を紹介しましょう。年齢は、その章の時代で代表しておきます。

腐野花は2008年現在、24歳です。両親を15年前1993年の夏に地震で亡くしています。当時の姓は竹中でしたが、現在の養父に引き取られ腐野となりました。明日、尾崎美郎と結婚するというところから話が始まります。式場で養父の到着を待つ彼女の姿は、ちょっと違いますが「健気」という言葉があう気がします。

尾崎美郎は2005年現在、25歳です。幼稚舎からの一貫教育で大学まで出て、父親が専務を勤める会社の子会社に勤務しているということからくる育ちのよさもあって、女性からは人気があります。先輩の頼みで合コンの手配をしているとき、派遣で受付をしていた花と出会い、噂の合った彼女と付き合い始めます。

腐野淳悟は2000年現在、32歳です。京都の海上保安学校を出て、北海道の海上保安部の巡視船で賄いを受け持っていましたが、公務員を辞め、東京に来て花と二人で暮らしています。仕事はバイク便の契約ライダーです。花を養うために働いていますが、どこか余裕のある仕事振り。といっても、それは金銭的なものでは決してありません。だから前借りもします。

大塩小町は1996年当時、25歳です。地元の高校を出て札幌の短大に進学、卒業後、地元にもどって北海道拓殖銀行の紋別支店に就職。高校時代Iに出会った二学年上の淳悟と本格的に付き合い始めたのは就職後のことです。そのまま結婚すると本人も周囲も見ていたのですが、花の登場に嫌な予感を抱いています。

他に、紋別では有名な実業家・大塩のおじいさん、大塩を尊敬する地元の警察官・田岡の二名が重要ですが、その理由は本文で確認してください。出版社のWebの案内で、皆川博子がブロンテの『嵐が丘』を例にしながら、「時を越えて読み継がれていく魅力」というのに思わず肯いてしまう、そういうお話です。

最後になりますが、タイトルなどを三段に並べた目次のレイアウトがちょっと面白いので、再現してみました。本とはちょっと違うかもしれませんが、大体の雰囲気は分ると思います。

→目次へ

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紙の本

間違っていると思うのになぜ間違っているかは分からない

2008/01/22 22:12

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 人もうらやむ結婚をした花。それなのに、その目は、その心は、養父である淳悟を求めてしまう。憎しみをはらみながらも。なぜ、ここに行き着いたのか、この結末は必然だったのか。この原因を手探りするように、少しずつ二人の歴史を遡っていく。
 突然断ち切られた想いをどうすればよいのか。行き場をなくした愛はどこを目指せば良いのか。読み進めて行く内に、そんなことを考えさせられる。
 人知を超越する自然の力により崩された関係性を、人間がどう構築しなおすか。そのときに、誤ったピースを組み合わせてしまうこともあるかも知れない。枠外にいる人間は、それを間違っているというだろう。しかし、枠の中に他にピースがなければ、そうするしかないことだってあるのだ、きっと。

 サムシング・フォー。結婚式でこの4つを花嫁が身に着ければ幸せになれるという風習。この一つである古びたカメラが思い起こさせる罪と愛の物語。

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紙の本

津波の夢

2012/02/12 22:43

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:お月見 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 子供の頃から繰り返して見る夢があって、海で泳いでいて、大きな波に飲み込まれる夢。昔、小学生になったばかりの頃に本当に海で溺れたことがあるので、それがトラウマになっているのかもしれません。
 刊行当時、「私の男」を読んでいて一番強く心に残ったのが、津波のシーンでした。
そこでくり返し語られる、主人公の家族に手を離された、置いていかれた、という回想。愛情への渇望。
哀しくて、でもとても美しいシーンで、自分の夢までも不思議と甘美な気持をともなって蘇ってきました。
文章全体から、どこか死をイメージするような香りがして、そこが何ともいえない魅力を放っているのだと思います。

 どうしてもインモラルな場面ばかり注目されてしまう本書ですが、桜庭さんの小説は、どこか寓話的に、距離を置いて誰かが見ている夢の中のお話のように読むのが一番あっているような気がします。
 グロいシーンでも不思議とさらりと読めてしまうし(苦手な人は駄目かな。たまたま私は、何作かライトノベルの頃の初期の作品から読み進めていたので、段階的にヘビーなシーンが加味されてきたので大丈夫だったのかもしれませんが)
 桜庭さんの文章に通じる、ぶれない少女(どこか偽悪的)のたたずまいが、カッコ良いとすら思えてくるのでした。



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紙の本

私の父親、私の男。

2008/04/13 04:18

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:豆丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 タイトルから得た印象は、話の後半までずっと引きずる事になる。
 この小説でもそうだったし、これの場合。中々刺激的な帯がついている。
「おとうさんからは夜の匂いがした」「なにもかもを奪い合う父と娘」
「朽ちていく幸福と不幸を描く、衝撃の問題作」などなどなどなど……。
 この紹介文を読んでしまっては暫くは、普通に作品を読むことはできない。そう思った。で、先日に至る……。
 
 結局、私にはこの小説が上記の煽りに描かれていた。
 夜の匂いとか、朽ちるとか、はげしい父娘関係とかはあまり感じなかった。
 ただ少し異質で、賞を取るには少し背徳的な感じがしたけれど、あくまでも父娘と娘の一つの形を描いたように思えた。
 もちろん、小説通りの関係が現実にあったら困ったことになると思う。
 けれど、小説だから許されると思ってしまえば面白い、良い親子じゃないかと思う。(犯罪はいけないけれど)

 それよりも、この描き方が好きだ。
 「異常な」父と娘の関係が崩壊(完結?)する娘の結婚の話から始まって、親子になり始める話で終わる。
 過去に遡って描かれる小説はすくなくないけれど、それがとても効果的に思えた。

 たとえば最終章
 9歳の娘・花と25歳の父・淳悟が買い物に行く場面。
 花は津波で家と家族を亡くしたばかりで、当然代えの服も無い。だから色々買い揃える事になる。
 そこで下着を買うとき
 「手をのばしてきて、ぽんぽん、と無造作にわたしの胸を叩いた。「……いらねねぇな」から「なんだ怒ったの?でも、俺のもんなんだから、どこ触ったって良いだろう」という流れ。
 その章だけを読んだら微笑ましいような笑える場面だと思う。
 無神経な新米父がおかしくて。
 でも、序盤から二人の関係を知らされている読者は、この会話後の事を想像してしまいでびくりとする。
 そういったことが、ちょくちょくあって面白かった。
 
 不健全で罪の匂いが章を追うごとに薄らいで、でも読めば読む程、はじめの罪の匂いの元ががはっきりしてくる。
 ああ、面白かった。

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紙の本

すさまじい近親相姦

2008/04/27 09:57

12人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

私の男 桜庭一樹(さくらばかずき女性) 文藝春秋

 読んでいて、ひとことで言うと「気持ち悪い」が感想です。腐野花(くさの? ふの? みょうじの読み方がいまだにわかりません。)、そしてその養父腐野淳悟氏が主人公です。ふたりの年齢差は15歳ぐらいです。物語の最初では花さんが24歳、それから過去へさかのぼり、21歳、16歳、12歳、9歳でお話が終わります。花さんの男の名前は腐野淳悟氏で、彼女が結婚した相手は尾崎美郎さんです。ところで、作者は女性なのにどうして男性の名前なのだろう。不可解です。
 時間が後退していくストーリ展開はわたしにとっては新鮮です。同時期に読んでいた「乳と卵」川上未映子著の主人公緑ちゃん10歳とこの物語の主人公花ちゃん9歳が重なりました。緑と花ですので縁がありそうです。
 動作に関する細かい性描写は、そこまでしなくてもと身を引く思いでした。花ちゃんは震災孤児なのですが、わたしは読み始めて長いこと「阪神・淡路大震災(平成7年1月17日)」と勘違いをしていました。「北海道奥尻島(平成5年7月12日)」でした。だから文中で「キタにいた。」という記述は「ミナミ」じゃないの? と間抜けなつっこみをしていました。
 15ページまで読んで雰囲気が暗い。阪神・淡路大震災を扱った出だしとして「幻夜」東野圭吾著パターンになるのだろうか。花さんと結婚する美郎さんはあまりにも愚か者だ。ふつうは花さんの挙動がおかしいと気づくだろうに。このふたりの場合の結婚設定は現実にはありえない。花さんも花さんで淳悟氏と生活が継続できるわけがない。通常中学か高校を卒業して就職と同時に花さんは家を出るでしょう。
 21ページまできて、これはこれでいいと思えるようになりました。養父腐野淳悟24歳、養女花9歳で進む。しょせん遠縁とはいえ他人同士の男女関係です。養親子関係がなければ普通の男女の恋愛です。1ページ目から読み手の推察する筋書き通りの展開です。
 養父と養女は何の罪を犯したというのだろう。語り手を花さん、尾崎美郎君と変えながら自問自答が延々と続くことに嫌気がさしてきました。文脈で、尾崎君の上司安田玲子さんは男性になってしまっています。逆に尾崎美郎君は女性になってしまっています。76ページ、何のために尾崎美郎君とその恋人菜穂子さんとの記述がここにあるのかとても気になりました。考える、考える。そして、作者はずいぶんむずかしい記述手法に挑んでいると感心しました。ふたりの過去を知る田岡刑事。淳悟氏は、犯罪者でキタで収監されていたのだろうか。彼はどうも警官だったようだ。162ページ、性描写を読み疲れました。気持ち悪い。カメラは凶器に変わりうる力をもっている。花さんと淳悟氏、ふたりの関係は野坂昭如(あきゆき)著「火垂るの墓(ほたる)」に出てくる兄と妹のようです。215ページ、養父淳悟と養女花は、実の兄と妹だろう、そうだ、そうに違いない! この作品の秘密をつかんだ。しかし、その数ページあとに「親子」とある。そんなことはない。「兄妹」です。作者に説得されたくない。作者の言いなりになりたくない。自分の解釈で読みたい。しかしその後の経過で説得されてしまいました。
 第5章、淳悟氏の恋人だった小町さんの語り。この部分が、この本ではいちばん普通の記述で読みやすい。第6章、なぜ花さんだけが津波から助かったのか。1985年8月12日、御巣鷹山の尾根に墜落した航空機事故を思い出しました。確かあのとき小学生女児が生き残った。それから2004年12月26日のスマトラ沖地震・津波のときにも男の子がひとり生き残った。家族が死んでこどもがひとり残るという設定は「深紅(しんく)」野沢尚著が思い浮かぶ。最近のニュースでは、父親が母親を刃物で殺傷し、小学生のこどもが生き残ったと告げていました。父親は収監されるでしょう。そこでも、こどもがひとり置き去りにされる。いくつもの物語や出来事を頭の中で組み合わせて、この世には無いわたしだけの本を空想することがわたしの楽しみです。この本を発展させて、父と息子という設定ではどうだろうか。実の親子が養父と養子になる。明るくも暗くもいかようにも展開できる物語になります。この本の暗さは、作者の疑似体験からきていると推測します。花さんについていえば、津波で家族が死ななかったとしても、淳悟氏と暮らしたとしてもその人生は哀しい。
 352ページ、「写真」の伏線が張ってありました。写真が物語を引っ張っていました。「恋愛写真」市川拓司著の悲恋を思い出しました。淳悟氏は何を怖れているのか。おかあさんに甘える。車椅子の女性は淳悟氏の実母ではなかったとわたしは解釈しました。

*本を読み終えて6日後、わたしはひらめきました。車椅子の女性は淳悟氏の母親だったのです。そして、花さんは、母親と淳悟氏との間のこどもだったのです。だから、淳悟氏にとって花さんはおかあさんの化身なのです。さすれば、わたしが感じた「淳悟と花は兄妹」という関係が成り立つのです。なんとすさまじい近親相姦でしょう。おぞましくて恐ろしい本を読んでしまいました。

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紙の本

桜庭一樹の作品を読むのはこれが二作目だ。つい最近読んだ『赤朽葉家の伝説』はミステリーとしての評価が高く、本著は文芸作品としての評価が高い。逆じゃぁないのかな。「朽ちていく幸福と不幸を描く、衝撃の問題作!」この宣伝文句にとらわれないほうがいい。謎解きミステリーとして読むほうが不快にならずに楽しめる。

2008/01/14 02:18

13人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「俺の女だ!」これはよく聞くセリフだ。たいがいは第三者がいて、その第三者に向かって独占的所有を威嚇的に宣言するときに使われる。しかし「私の男」と女が口にするのはどんなときだろうか。第三者は不在でもいい、おそらく秘蔵の高級ブランド品か愛玩用の小動物をまえに頬を緩めてつぶやくのと同じように、「あなたは私の男よ」といとおしさの気持ちを伝えながら恋の勝利者として誇らしげな内心を隠そうとしない、そんな女心の機微がふさわしい。

ところが「第一章 2008年6月 花と、古いカメラ」である。「私のすべてはあなたのものよ」と陳腐であるが身も心もささげた女とそれをもてあそぶ男の関係に見えた。
9歳で孤児になった私・花を養女として引き取って育ててくれた淳吾、25歳。15年が過ぎたいま、私は別な男と結婚はしたけれど………。地獄の業火に焼かれてもいい、もうあなたしかいない。欲しい欲しいと体が求める、人倫に背く恋。

隠し切れない移り香が、いつしかあなたに染みついた。誰かに盗られるくらいなら、あなたを殺していいですか。なにがなくてももういいの。クラクラ燃える火をくぐり、あなたと越えたい………。ふたりでいたって寒いけど嘘でも抱かれりゃあたたかい。恨んでも恨んでも躯うらはら山が燃える。戻れなくてももういいの。

とカラオケ定番の古臭い男と女の情念?さらに古典な源氏物語の世界か?あるいは「純愛」少女マンガの濃厚なポルノ版?それともフロイド流の心理分析?まさかドストエフスキー『悪霊』ではあるまい?
いろいろな雑念が沸いてくるままに物語は過去へ過去へと展開していく。スケベなオジサンとしては、いくつでそんな関係になったんだろうかとか、いつ女を感じるようになったのかな、などと卑猥な興味で読み進めることになる。実際、こうしたスケベな好奇心は当然に満足させられることになります。

さらに風景、情景のディテールが素晴らしい。いつもいつも昏い心で佇む「花」ではあるが、その眼に映る空、雲、光、海、雪、流氷。風の音、氷の軋み。男の匂い、肌触り、味。読む者の五感のすべてを刺すように、美しく詩的に描写される。これらがまるで生き物のように「花」を包み、頼れるものがだれもいない孤独感を深いところまで浮き彫りにする。女性らしい感受性にあふれた描写が魅力的だ。

この風景、情景描写の幻惑効果といい、過去に遡る章立てといい、緻密な構想をもって読者に挑戦したきわめて技巧的な作品である。三流のポルノ小説まがいでしかない男と女の絡み合い。少女陵辱、幼女性愛、父と娘の交わり、罪を共有した堕落。これらインモラルはしばしば現実に事件として表面化することがあって、嫌悪されるべき事柄である。この受け入れがたい感覚は私だけのものではないはずだ。嫌悪されるべきものに「究極の純愛を描く」とか「真の家族とはなにか問う」など何らかの価値を見出した小説家が本気でそのモチーフをメッセージする場合には相当の思索的お膳立てが欠かせないが、そのあたりはまるで見えなかった。

にもかかわらず、傑作だと思う。この作品は用意周到に組み立てられたミステリーなのだと思う。冒頭にいくつもの謎が提起される。たとえば、なぜこうした異様な関係になったのか。なぜ「私の男」なのか。これからふたりはどうなるのか。実に興味深く謎は提起された。さらに言えば読む人によってなにが謎であるか、受けとめ方は違うかもしれない。懐の深い謎の提起である。スケベ心をくすぐる描写や美しい情景さえも謎解きラストを劇的に見せるための環境整備と考える。読者はこの「謎解きごっこ」にのめりこめばいい。まさに上出来のエンターテインメントである。

江戸川乱歩はミステリーの傑作はもう一度読み返してみたくなる作品であるとの主旨を述べていた。その意味では必ずだれもが「これから二人はどうなる?」と第一章へ戻ること間違いなしだ。叙述トリックの新機軸であると賛辞を送る。
水上勉が推理小説作家であることをやめたときに、ミステリーは謎解きが楽しみであり、謎の解明、動機について奇抜な工夫が要求される。奇抜が奇抜であるほど成果が高いとしたうえで、ただそれだけでは空しいと、そんなようなこと語っていた。おそらくミステリーの約束事に縛られていては文学者としての固有のモチーフを思うように読者に伝えることができないことへの苛立ちなのだろう。

水上勉氏が「空しい」とするところをこの作品に期待してはいけない。桜庭一樹の関心はインモラルの美学うんぬんなんて思索的なところにはなく、もっぱら、どうしたら読者にこの謎解きを楽しんでもらえるかと、奇抜な工夫を練ることにあって、それは大いに成功しているのだと私は思う。

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わたしにはさっぱり分からない。

2007/12/27 17:24

16人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:仙道秀雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書の主人公の男女に特徴的なことは、反省する心が欠如し、同じことだが、精神の働きが皆無で、欲望と情動(怒りや悲しみ)だけで、つまり人の顔をした動物として生きていることである。精神の働きのないひとの欲望充足行動には当然のことながら反省がない。迷いもない。情動がいくら激しくても底が浅く、本人自身ですらすぐに忘れる。

もしも身近にこうした人たちがいると、たぶん印象が薄い人だなぁ、挨拶だけの関係だなぁ、という会話の進まない関係となるだろう。そういう人が異常な性行動をとり、ごく普通になんということもなく人を殺す。

もしもこうした人物を描くとしたら、このような人物が現れざるをえない現代日本の社会の構造的な退廃が描かれなければならないはずだ。そうであれば、酷薄な人物像が社会批判に先鋭さを生むことになったかもしれない。しかし、本書にそのような視点は皆無である。

登場人物が魅力的でない、作者に批評性もない、なのに、どうして多くの人が「本書の迫力に圧倒された」、「何度も読み返した」、など、あたかも本作品が優れたものであるかのような書評を書き、日経新聞では北上次郎という文芸批評家が「禁じられた恋がかくて鮮やかに、我々の前に現出する。(作者)桜庭一樹が大きく見える一冊だ。装画も造本も帯の惹句も、すべてが素晴らしい。」とほざき最高評価五ツ星(これを読まなくて損をする)の献上する。

 わたしにはさっぱり分からない。

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文学賞をとるツボを押さえた作品だが、好き嫌いが分かれそう

2008/04/02 21:30

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る

 結論から言うと、私には、この作品のよさが分からなかった。直木賞を受賞した作品にこんな風に言うのには、かなりの勇気がいる。しかし、万人受けする作品ではなく、好き嫌いがはっきり出る作品であることはたしかだろう。私のテイストには残念ながら合わなかった、それだけである。
 では、誰に好かれるのかと言えば、それは主として文学に精通し、ありきたりな作品はとっくに読み飽きてしまったような人であろう。これまでライトノベルの分野で明るい作品を生みだしてきた作家が新境地を切り開いてみせた。そのことを文壇が祝う光景が浮かぶ。
 
 この作品は、直木賞を受賞する前から、新聞の書評欄などで、文芸評論家から高い評価を受けていた。そのために、相当な期待を持って読み始めた。事前の期待が高ければ、よほど面白くなければがっかりするものだが、その典型例にはまってしまった。
 なぜ楽しめなかったのかと言えば、ひたすら「暗い」からである。ライトノベルの分野とは好対照な「暗さ」も描けるのですよ、と差し出してみせた。そんな作品である。著者は、賞取りを視野に入れて執筆している感が伝わってくる。年に400冊もの本を読みこなす著者のことだから、どういう作品が受賞しやすいか知り抜いていても不思議ではない。

 こんなにもディテールにこだわり、人物造形も巧みであり、陰影に富んだ作品も手がけることができるのですよ、と示してみせているかのようだ。
 文学賞は、その賞にあらかじめ規定のハードルがあるというよりは、その時々の選考委員の好みに合うものが選ばれる傾向がある。本作品は、ねらいがぴたりと合ったのだ。したがって、市井の読書家が読んで楽しい思いをするようには書かれていない。たまたま、テイストが合う方は幸運である。

 この暗さは、90年代末の金融恐慌のおそれがあった時代なら、世相を映し出したものとして、多くの人に迎えられたであろう。しかし、実感がなかったとはいうものの、好景気が続いていた時代の作品としてはズレがある。
 まるで、どんよりとした風景の、行けども行けども変わらぬモノトーンの世界に投げ込まれたかのように感じる。登場する義父の姿は、読め進めてもなかなか変わらない。ここまで、執拗に繰り返さなくても、とっくに人物像は読者の頭の中に結ばれている。描写のくどさに懲りてしまった。

 ここまで書いてきて気が付いた。それは、映画の世界の評価のされ方に似てはいないか。カンヌ映画祭などでは、万人受けし、興行成績のよすぎる作品は、かえって選にもれやすい。むしろ、その良さが分かりにくい作品に賞が与えられることがある。ごく普通の映画ファンは、賞を取った作品を観ては、首をかしげた経験があるのではないだろうか。

 本作品を読んでも少しも楽しめず、「どうしてこれが・・・」となっても驚いてはいけない。文学賞とはそういうものなのである。
 人生の楽しみとして読書をする人には、文壇の評価よりも一般読者の書評の方が参考になる。それを本書は暗に教えてくれる。映画も、Yahooにおける一般の映画ファンの評価の方が参考になるのと同じ構図である。(本書がもつ本来の価値とはもちろん無関係である)

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目次

2008/08/11 21:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ビーケーワン - この投稿者のレビュー一覧を見る

第1章
  2008年6月
花と、ふるいカメラ

第2章
  2005年11月
美郎と、ふるい死体

第3章
   2000年7月
淳悟と、あたらしい死体

第4章
  2000年1月
花と、あたらしいカメラ

第5章
  1996年3月
小町と、凪

第6章
  1993年7月
  花と、嵐

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2007/11/07 23:04

投稿元:ブクログ

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2009/10/13 23:28

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2007/11/15 20:46

投稿元:ブクログ

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