「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2007/10/25
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/652p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-505651-3
- 国内送料無料
紙の本
ロックフェラー回顧録
著者 デイヴィッド・ロックフェラー (著),楡井 浩一 (訳)
石油で巨万の富を築いた祖父、ロックフェラー・センターを建てた父、副大統領で夢絶たれた兄、資本主義に反発する子供たち—。莫大な資産をもとに、米国社会に影響を及ぼしてきた一族...
ロックフェラー回顧録
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
石油で巨万の富を築いた祖父、ロックフェラー・センターを建てた父、副大統領で夢絶たれた兄、資本主義に反発する子供たち—。莫大な資産をもとに、米国社会に影響を及ぼしてきた一族の内部を包み隠さず明かした書。チェース銀行の頭取として世界各国の元首と出会い、歴史的場面に立ち会ってきた著者が、九十余年の人生を振り返った。【「BOOK」データベースの商品解説】
石油で巨万の富を築いた祖父、ロックフェラー・センターを建てた父、副大統領で夢絶たれた兄、資本主義に反発する子供たち…。莫大な資産をもとに、米国社会に影響を及ぼしてきた一族の内部を包み隠さず明かした書。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
デイヴィッド・ロックフェラー
- 略歴
- 〈デイヴィッド・ロックフェラー〉1915年ニューヨーク生まれ。ハーヴァード大学大学院などで学ぶ。チェース・マンハッタン銀行の頭取兼最高経営責任者を務めた。国家元首や指導者と交流し、様々な事業や慈善活動に携わる。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
日本の友、ロックフェラー
2007/11/05 20:34
20人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本では「格差論」が全盛である。格差は悪いことで、金持ちは悪で、全員平等な貧乏人ばかりの世の中にすることが最善であるという説が、佐高信、斎藤貴男、橘木俊詔、山田昌弘、森田実。。。らによって、今日も垂れ流されている。日本では「アメリカ陰謀論」「ユダヤ陰謀論」が大流行である。アメリカは日本の敵で、日本の富を奪い尽くそうと虎視眈々と常にその機会をうかがっていて、日本を欺き、脅し、奪いつくそうとしているという論が原田武夫、天木直人、副島隆彦、関岡英之。。。らによって垂れ流されている。悪いことに、この書評欄でもこうした連中が書き散らす「とんでも本」を絶賛する書評子が結構いるので、私は、しばし、暗澹たる気持になる。やっぱり日本の民度はこの程度かという思いに駆られそうになる。そんな私に一筋の光明をもたらしたのが本書だ。本日、ホテルオークラのオーチャードルームでデービッド・ロックフェラー3世自らが出席した翻訳記念パーティーに私は出席してきた。そこには日米関係を取り持ってきた歴代の外務省事務次官もしくは審議官(大河原良雄、栗山尚一、渡邉修、田中均含む)、経済人(堤清二、小林陽太郎など)、ジャーナリスト(船橋洋一、高成田亨、阿倍重夫ら)が出席していた。日米関係はこういう人たちの地道な努力によって支えらてきたし、今後も支えられていくのだろう、私の末席ながらその一翼を担っていくのだろうという思いを強くした。日本では金持ちは助平で、自堕落で、親の財産を蕩尽するしか能のない馬鹿の集まりという観念が強い、強すぎる。人間は富の誘惑に弱く、人間が正しくあるためには「清く貧しい」ことが最低条件であるかのごとき口吻を弄するものであふれている。しかし、こういう諸君に問いたい。本当にそうなのか。私は本書を読み、ロックフェラー三世の謦咳に触れて、人間、金持ちの息子でも立派な人間は大勢いるし、むしろ生まれたときからあるあまる財産に囲まれて育った人間の方が、人間について、富について、文明について、冷静で客観的な態度を取れるのではないかという思いを強くした。人間は何の為に勉強するのか。何の為に働くのか。貧乏な人間は、良い大学に入って、良い官庁良い会社に入って出世して、高いポストにつき高い給料をもらうためと答えるだろう。後進国の人間、特に中国人なんかは間違いなくこのように答えるだろう。しかし、こういう「出世欲」という強力なモチベーションをもた連中が、確かに良く働き真面目ではあるものの、しばしばその品性は下劣であり、卑怯で、いざとなると地位に恋々とし、平気で罪を他人になすりつけ、責任逃れに汲々とする連中でもあることは、我々はバブル崩壊の過程を通じて十分すぎるくらい目撃してきたと思う。その昔、大英帝国では東インド会社の取締役に抜擢する条件として「会社からもらう給料で生活する必要のない大地主であること」を定めたという。東インド会社の中での出世だけを目標にいきていかねばならないような連中は品性下劣であり無責任で卑怯であることを英国の貴族社会は見抜いており、「帝国と運命を共にせざるをえない大地主こそ、千年先を見据えた意志決定をしうる」と判断していたのだありあまる財産を持っている人間にとって、財産は無意味である。だから本当の金持ちに「接待」は無意味だし、まして「ノーパンシャブシャブ」など無意味どころか不愉快な場所である。平等平等と連呼する前に、本当の金持ちがどういう考え方をするのか、平等真理教信者の諸君も是非本書を読んで学んで欲しい。ロックフェラーは日本の友である。友人である。しかし友は友なれど、その友の意味は意味が違う。「友の憂いに我は泣き、わが喜びに友は舞う」などという情緒的絵空事的友ではない。ロックフェラーが日本を友とするのは、あくまで一億二千万人の人口を持つ世界第二の経済大国としての日本が世界に占める位置を正確に見定めたからこその「友」なのである。その視線は、ファンドマネージャーの視線に似ている。彼らが日本を「支援」し「融資」し「投資」するのは日本が力強く経済成長し、それが「儲かるから」なのである。世の中の「友情」なんて、ある意味、この程度のものだという「醒めた視線」も真理教信者諸君には持ってもらいたいものだ。それにしても、さして美人でもない早世した妻ベティーを「今も愛している」と言って憚らないロックフェラー三世。なかなかの好人物でしたぞ。
紙の本
アメリカの貴族
2007/11/27 23:44
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dimple - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、スタンダードオイル社を設立して巨万の富を得たジョン・D・ロックフェラーから数えて三代目の当主による回顧録である。
著者のデイビッド氏は、二代目の末っ子として生まれたために、比較的自由な雰囲気の中で育ったようだ。
だから、兄たちのように、はじめからファミリーオフィス(慈善事業や一族の財産管理)に専念することなく、大学卒業後も勉学を続けて経済学博士号を取得した後陸軍に入隊し、得意なフランス語を駆使して北アフリカで諜報活動に従事した。
第二次世界大戦後は、一族とゆかりの深いチェース銀行《現・モルガン・チェース銀行》に就職し、経営の中枢を歩んで最高経営責任者(CEO)を務めるに至った。
著者は若い頃から「外交」に関心を抱き続けてきた。とりわけ、中東と中南米に対する思い入れが強いようだ。
それゆえ、著者の活動は、時として単なるビジネス上のトップセールスの枠を超えて、あたかも政治外交の趣を持っていたかのように見える。それは、まさにアメリカにおける「貴族」ともいうべき著者の出自によるところが大きい。
アメリカの政治的・軍事的・経済的なパワーは「帝国」的であるとすらいえるが、もし、アメリカが英国のような立憲君主政体であるならば、ロックフェラー家は間違いなく「公爵家」であり、デイビッド氏は中南米や中東の「総督」に任命されていたはずに違いない。