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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 28件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2007/09/28
  • 出版社: 文藝春秋
  • サイズ:20cm/389p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-16-324960-5

紙の本

名残り火 (てのひらの闇)

著者 藤原 伊織 (著)

堀江の無二の友人・柿島が殺された。その謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。そこには流通業界に横たわる新たな闇があった! 著者の遺作となった長篇ミステリー。『別...

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名残り火 (てのひらの闇)

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商品説明

堀江の無二の友人・柿島が殺された。その謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。そこには流通業界に横たわる新たな闇があった! 著者の遺作となった長篇ミステリー。『別冊文藝春秋』連載に加筆修正し単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

藤原 伊織

略歴
〈藤原伊織〉1948〜2007年。大阪府生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。「ダックスフントのワープ」ですばる文学賞、「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞、直木賞を受賞。著書に「遊戯」など。

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みんなのレビュー28件

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評価内訳

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  • 星 3 (5件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

死してなお

2008/03/02 21:43

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

書評、といっても本作ストーリー自体に対する面白さは言わずともがなである。完全に推敲されていないことを指摘する人も多いだろうが、私のような若輩者にはこれで十分である。足りて余りある作品。

無二の親友・柿島が暴漢に襲われ謎に満ちた死を遂げる。不審に思う堀江が調査を進めるとともに、流通業界における矛盾と軋轢に苦しむかつての柿島と、彼を取り巻く敵対者、妻、そして彼らを結びつける過去が次第に明らかになっていく。

旧友が貶められた理不尽な死に、常軌を逸するほどの怒りを堀江があらわにしたのはなぜか?
己の意志を貫き守り続けんとする純潔の友、それはまさに堀江自身の理想、あるべきかつてのよき時代を反映した姿。それを踏みにじられたという怒りがそこにはある。
純粋潔癖な柿島。柿島を慕い共に歩み続けてきた部下すら「サラリーマン」という悲しくも逆らいがたい、時代の宿命に流されていく。

全体に突き通る一筋の意思。 それは堀江という人物を通して訴えられる、藤原氏の現代社会の希薄さや物理主義・合理主義・・・非人間的な世間への警鐘なのかもしれない。
美しい会話文、よどみない流れ、過不足無いストーリー・・・藤原氏の描く作品は至極理想的である。
ミステリー要素は薄いが、ストーリーとしてあるべき処に良き形で迎える結末は分野など超えて理想的ラスト・クライマックスといえよう。

「理想」というコトバは、正直照れくさい。理想と現実を切りはなして現実社会に即しておとなしく生きるのが大人なのだと、誰もが知っている。
しかし、こうして一筋の意思を守り通すことのなんともいえない感動を私は知ってしまった。死して尚、こうして私たち若輩者を律してやまない藤原氏の冥福を改めて祈りたい。

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紙の本

氏と同世代の私はメランコリックに自分の軌跡を重ね合わせつつこの遺作を読んだ。

2007/10/26 12:35

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

2007年5月に逝去された藤原伊織氏の遺作である。2002年から2005年まで「別冊文芸春秋」に連載されたもので連載終了後、全38章中第8章までは著者が加筆、改稿作業を完了していた経緯のある遺稿だそうだ。氏の食道ガン発症を知ったのは2005年5月だった。5年生存率20%と告知された「ファンキーなじじい」は復活を切望した私達の期待むなしく2年の闘病生活を送って逝ってしまった。

私より4歳若いとはいえまずは同世代といえる。世代を共有してきたものとして1996年、江戸川乱歩賞、直木賞を受賞した『テロリストのパラソル』を読んで、著者と一体になったかのような郷愁がかきたてられた。その濃厚な味わいが長く心にとどまる作品だった。
そして1999年11月に読んだのが、急速なバランスシートの悪化、株価の急落、空前のリストラ、吸収合併の混乱にある企業を背景にした『てのひらの闇』である。氏は2002年まで電通に勤務するサラリーマンである。わたしも同様にサラリーマンだった。そして当時、私の勤務する会社がまさにこの作品と相似形の危機的状況にあったから仕事の合間に読んだものの氏の企業社会をとらえる視点の確かさに目を見張った。当時、企業を単純に悪とすれば売れる類型的な暴露ものの企業小説が溢れていたが『てのひらの闇』はそうではなかった。そんなこともあってこの作品に体全体が引き寄せられる思いだった。1999年、私は当時率直なところで次のような所感を綴った。
「今、民間企業はそのものが、これまでの延長線上に明日はないという窮状に置かれている。加えて、私達の年代は長いサラリーマン人生の終着点に立たされている。二重の意味で先が見えない。あるいは先がない。年老いた親がいる、独立できない子供がいる、ローンも残っているな、いつ転職か、解雇か、出向かと思い巡らし、寿命だけは無限にあるような気がしている。過去を振り返りその軌跡を自らの責任で評価するそうした崖っぷちに立っているのである。崖っぷちでこそ自信を持って自らの軌跡を評価できる美学を持ちたい。と、こういう人は多いんじゃないかしら。そういう人にぜひ勧めたい作品です。」

『名残り火 てのひらの闇2』はこの激変による新陳代謝があった後の経済社会を舞台にしている。その後、私自身がこうなった………吸収合併、リストラ、会社の名前も変わり、子会社への転出、退職。当時の仲間たち、いや全国の同年代のサラリーマンの多くは遅かれ早かれそうなる運命にあったと思う。思いもかけず、逆境に陥った職場・生活の環境の変化を経験して「名残り火」の今がある。熱かった時代を懐かしいと振り返るほどお人よしではないが、さりとてそれを忘れ去ったならばおそらく自分はなくなってしまうのだろう。だから燃え残りに生きることなのだ。『名残り火 てのひらの闇2』をこんな心境で読めることは望外の喜びだった。

いまはないタイケイ食料宣伝部の元課長、主人公・堀江雅之は企業相手のよろず企画屋に転じた。かつての無二の親友、タイケイ食料の元取締役柿島隆志は流通業界で有数の企業集団・メイマートグループの常務として華麗な転進を遂げた。その柿島が殺害される。流通業界にメスを入れる著者の筆力は相変わらずの冴えを見せる。そしてあの個性的脇役、大原真里、スナック・ブルーノのナミちゃんとその弟のマイク、ナミちゃんの愛車ドゥカティまでが登場し前編と同じく堀江を裏表で支える。坂崎大吾は登場するのだろうかとわくわくするのもいい。ただ、『てのひらの闇』で描かれた堀江を含めたこれらの強烈な個性のいきさつはかなり省略されている。この作品をその気で楽しむのなら、まず『てのひらの闇』を読んでおくべきでしょう。

競争社会の冷徹な論理、そこで真剣に生きるがために葛藤をかかえる経営者や仕事師のサラリーマン、そして男と女の愛憎が描かれる。さらに強い絆で結ばれた人たちがいて、利害や善悪をこえてその厚誼に殉じようとする人情模様がある。流れるような美しい文体によっていやおうなく哀しさ切なさをかきたてられる。
こうした感傷を含めて『てのひらの闇』と『名残り火 てのひらの闇2』。この二つの作品は基本的なところが共通していて、時間軸だけを移動させた同心円のようだ。ただし代わり映えがしないとされてもそれで作品の価値が変わることはない。

時間軸は3年の違いを設定してあるが、私には10年の距離に思える。堀江雅之の内面にそれだけの加齢がうかがえるからだ。そして『てのひらの闇』の冒頭は六本木の夜明けだった。堀江には前にすすむエネルギーがあった。この作品がシリーズ化することを予感させるように生命力が輝いたエンディングだった。だが『名残り火 てのひらの闇2』はそうではない。冒頭は落ちていく夕陽とつめたい風に日暮れる新宿である。そして燃え尽きようとする炎がそのあたたかさを惜しむかのようなラストがあった。
私だけがそうおもうのだろうか。名残り火の世代だから………なのだろうか。堀江雅之がわれわれの前に姿を現すことはもうないのだと気づけば、だれもが読み終えた時に深い憂愁を胸に抱くに違いない。

あらためて藤原伊織氏のご冥福をお祈りいたします。

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紙の本

『てのひらの闇』とは差があります。だからあえて★一つ減じました。それに、読後の痛快感がありません。ただし、好きな部分は沢山あります。たとえば三上照和のエピソードなんか・・・。最後の作品としては、『遊戯』に軍配

2008/01/24 20:17

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ありふれた書き出しというのがある、という文章をどこで読んだのかしらん。ともかく最もフツーで面白くないのが、タイトルやキーワードの意味を広辞苑などから説いていく始め方だそうです。でも、自分なり他人の過去の文章から始めるのも、ダサくて新鮮味の無いものかもしれません。

ちなみに、今回、私は後者の方法をつかわせてもらい、いいわけじみた前振りで始めます。もう10年近くも前に書いた『てのひらの闇』知人あてメールは                         
                        *

読了後「くっそ!」と叫び、夫に即日読書開始を命令しました。いやはや、面白い本があるものです。

ベランダから転落する幼児を、ある男が救うというビデオは突然、堀江の前から消え、石崎は自殺します。その背景にあるものは何か。何故、堀江が会長から指名されたのか。事件も興味深いですが、この小説は登場人物を楽しむものでしょう。主人公の堀江は出来過ぎの感があり、ピカイチは彼の部下で「女社長を目指す」大原真理でしょう。男性作家が書いた女性として、近来稀に見る造型で、もしかして藤原伊織は女ではないかと勘繰ってしまうほど。ま、男性側からみた理想の女性ではありますが。

この大原とナミ、そしてマイクに出会えただけでも私は満足です。マイク、この若きPhdの保有者の清々しい天才性だけでも一本の小説になります。佐伯姉妹にも唸らされますが(あの叶姉妹とは違う)、坂崎と勝沼がこれまたいいです。私は北上次郎と同様「小説はビルドゥングス・ロマンでなければならない」と考えていますが、これを読んでいるとそんなことはどうでもいいことに思えてきます。坂崎と堀江の姿、それだけで絵になります。まさに黒沢明の世界、一級の娯楽小説。

それにしても、いい人間ばかりでてくる小説です。堀江と石崎のやり取りは、正直、劇画風で余りに甘いかもしれません。ラストの一行は、一歩間違えば漫画になってしまう、それはこの小説の全篇にわたるものです。でも、際どいところで全てがプラスに作用し、驚くほどに痛快なドラマが生まれました、「くっそ!」です。危機の前で男はこうありたいという、まさに夢、夢、夢。

                        *

今、思い出すだけでも体が熱くなってきますが、今回も当然、同じ人物が登場します。まず主人公、堀江雅之、49歳です。タイケイ飲料宣伝部の元課長で、流通関係などの店頭調査などをする企画会社の経営者です。かつて『食品ジャーナル』に寄せた記事は、今でも業界で高く評価されています。

勿論、元堀江の部下、大原真里も登場します。34歳で尾島飲料宣伝部係長でもある彼女は、結婚しているものの、現在別居中。堀江に寄せる思いは少しも変わっていません。前作でもお気に入りだったナミも元気です。堀江、柿島がよく行く目黒にある小さなバー、ブルーノのオーナーの姉です。意外と若く30代です。

今回は、タイケイ飲料の元取締役、昨年まで大手流通メイマートグループ本部の執行役員の柿島隆志が四谷で集団暴行を受け、意識不明の重態から後に、死亡したこと、その犯人探しの物語ですが、柿島も堀江と同じ49歳、友人でもありました。話の中で未亡人となってしまう柿島奈穂子が魅力的です。柿島の妻で、現在ハンプトン証券日本支社副社長、30代後半の美女という設定は、男性の願望の象徴かもしれません。

そして、三上照和がいます。零細メーカーを一代で二部上場の企業にまで成長させたサンショフーズ社長です。年齢ははっきりしませんが60代。会うこと自体が難しいといわれる、ある意味雲上人ですが、堀江の要請に応じて調査に協力してくれます。こういう人物がトップにいれば日本の経済も安心だ、と思わせる理想の経営者です。そして意外なことに・・・

「別冊文藝春秋」2002年242号~2005年260号まで連載(途中休載2回)され、一章から八章までは作者の加筆・改稿が完了していて、残りは藤原逝去のため、新旧原稿が混ざった形での出版となったそうですが、素人の悲しさというか、少しの違和感も感じることなく一気に読み終わりました。

内容のせいか、前作ほど読み終わったときの爽快感はありません。そういう意味では未完であったとはいえ、『遊戯』の若い二人の恋と冒険の話のほうが出来はいい。とはいえ、これだけの小説を現存作家の何人が書けるかを考えれば、せめてあと5年は生きて欲しかったと残念でなりません。魅力的な人物造形が、物語にとっていかに大切かをあらためて教えてくれた藤原のご冥福を祈ります。

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2008/02/16 22:25

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2007/12/18 17:04

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2008/02/17 01:39

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2008/01/28 10:51

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2008/03/12 15:42

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2007/12/08 00:00

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2008/09/14 09:03

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2008/10/24 12:15

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2008/12/03 00:16

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2009/06/05 21:44

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2009/07/07 23:57

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