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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2007.9
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/397p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-455505-5

紙の本

警官の血 上巻

著者 佐々木 譲 (著)

帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。配属は上野警察署。戦災孤児、愚連隊、浮浪者、ヒロポン中毒。不可解な「男娼殺害事件」と「国鉄職...

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警官の血 上巻

税込 1,760 16pt

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商品説明

帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。配属は上野警察署。戦災孤児、愚連隊、浮浪者、ヒロポン中毒。不可解な「男娼殺害事件」と「国鉄職員殺害事件」。ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった清二は、跨線橋から転落死する。父の志を胸に、息子民雄も警察官の道を選ぶ。だが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった。ブント、赤軍派、佐藤首相訪米阻止闘争、そして大菩薩峠事件—。騒然たる世相と警察官人生の陰影を描く、大河小説の力作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【日本冒険小説協会大賞(第26回)】ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった安城清二は、橋から転落死する。志を継いで警官になった息子の民雄だったが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった−。戦後闇市から現代まで、時代の翳を描き切る警察小説。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

佐々木 譲

略歴
〈佐々木譲〉1950年北海道生まれ。「エトロフ発緊急電」で日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、日本冒険小説協会大賞、「武揚伝」で新田次郎賞を受賞。ほかの著書に「警察庁から来た男」など。

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みんなのレビュー63件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

正直、今回の直木賞の本命だったと思っていたんです。無論、桜庭に関しては当たりましたけど、佐々木もあっていいだろうって。もし問題があるとすれば犯人が当たり前すぎること。でも読み応えあります

2008/02/14 20:26

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

個人的には、今回の直木賞候補の二番手だと思っていたんです。ま、筆頭は桜庭一樹で、これについては予想があたりました。『私の男』を読んでもいないのに、受賞予想をした、っていうのは乱暴、っちゃあ乱暴なんですが、これはなにより桜庭にある勢いを評価したものでした。

で、『警官の血』、私が何処を評価したか、です。まず、長い。読書人としては、この長さが堪らない。それと、長さを感じさせない文章。これは一概に長所とは言えませんが、読みやすいっていうのは悪くない。私はこの上下本を二日で読み終わりましたが、これが高村薫作品だったら、多分倍以上、それどころか一ヶ月はかかったと思います。

にも係わらず、重厚な印象です。これは高村にもいえますが時代の描き方が丁寧で、詳細まで書かれているわけでもないのにそれがよく伝わって来ます。あからさまに書かれてはいなくても、時代を熟知している、調べこんでいるからできることでしょう。佐々木の年齢が大きく影響していることは言うまでもありません。

それと、三代にわたる話のバランスがよくて、何部の出来がいい、ということもありません。時代と人をともに描いていく、という点では桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』も、そういう世代を越えて存在する家、というか一族の歴史を魅力的に描いていましたが、年代記の壺をおさえた作品だといえるでしょう。

ただし、弱い点がないわけではありません。まず、ユーモアがない。話の運びにゆとりがない。いえ雄大ではあります。でも、これにユーモアのセンスが少しでもあったら、もっと大きな話になったはずです。結果論になりますが、最近の桜庭の小説が持つスケールの大きさには及びません。

それと推理小説であろうとしたことの限界が感じられること。桜庭の小説は、出版社の戦略的な考えで、意図的にミステリに分類されていますが、果たしてご当人にその意識がどれだけあることか。また、彼女の話の受け手が、ミステリとして読んでいるか。少なくとも女性読者は一般小説として読んでいるし、だから楽しいんだと思います。それが強みです。

だって、『警官の血』を最後まで読んでみてください。そりゃないだろ、っていう犯人です。それだけはやめてよね、っていう最悪のものです。少なくとも、ミステリとしてルールを守っているからいい、っていうもんじゃあない。やっぱりサプライズが必要なんで、それもいい意味での驚きが求められるはず。こんな安直な解決?っていうのはサプライズではありません。

でも、面白い。何故か、それはこの小説をミステリとして読まないからです。年代記として、時代小説として読む。以前、山田風太郎が「明治時代も時代小説として扱えるときが来た」みたいなことを言ってたくさんの明治ものの傑作を書きましたが、もしかすると戦後、昭和30年代くらいまでも時代小説扱いできるんじゃないか、そんな気がします。

年代記特有の重み、それが行き着くと高村薫の『新リア王』や加賀乙彦の『岐路』などに繋がっていくし、変化をつければ桜庭の『赤朽葉』になる。私はどの話も好きですが、あえて順番をつければ、トップが『岐路』、次が『新リア王』と『赤朽葉』が並んで、『警官の血』が最後になるわけですが、高いレベルで無理矢理つけたランキング、気にせず読んでみてください。

ああ、昭和30年て、平成元年の頃ってこういう時代だったんだというのがよく分ります。

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紙の本

この作品には巨悪は登場しない。防衛省事務次官の犯罪。あんな巨悪がまだいたのかとあきれ返る。ささやかな正義の積み重ねをしている人たちこそいい面の皮である。でも盗人にも三分の理、彼は彼なりの「正義」を追い求めていたんだろうね。「自衛官の血」という小説があったとしても、とてもとてもこの現実の迫力にはかなわないでしょう。

2007/12/05 23:47

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品を読み終えた先日、銀杏の黄色と桜葉の柿色で染め上がった上野の森から落ち葉を踏んで谷中の墓地を抜け、芋坂を下り根岸界隈まで歩いてみた。中学時代は日暮里駅から西に下った商店街の突き当りの木賃アパートに暮らしていたからこのあたりは懐かしいところだ。芋坂跨線橋から鉄道を見下ろすと、ここでよく煙にむせびながら蒸気機関車を眺めたことを思い出した。『警官の血』はまさにこの周辺が舞台である。私と同世代の民雄少年もここから見える鉄道が好きだったとあった。そしてプロローグ。昭和32年、谷中、山王寺五重塔の炎上である。もしかしたらあとからつくられた記憶かもしれないのだが、私はアパートの窓からたしかに燃えあがったそれを目撃していた。浮浪者、戦災孤児、傷痍軍人、救世軍、売春婦、愚連隊、ヒロポン。喧騒と猥雑がはじけていた上野。中学生の私だったがその当時の下町の名残りは体感していた。この作品、冒頭から、庶民の生活の場から見たこの上野という特殊空間のディテールには圧倒される迫力がある。

謎解きの面白さ、組織腐敗の告発、一匹狼的刑事の活躍などを追求した警察小説には数々の傑作があるが、そのいずれとも異なる。警察官の使命とは何か、正義の追及とはなにか、を問いつつ、戦後から現代までその時代とともに生きた警察官の一族、親と子と孫の人間を描いた大河小説である。

「帝銀事件が世を騒がせた昭和23年。希望に満ちた安城清二の警察官人生が始まった。配属は上野警察署。」
私的な思い入れがあるためだけではないだろう。「第一部・清二」ではもっぱら地味な警察官の日常であるが、緊張感溢れる伏線と、濃密な時代背景が描き出されている。とにかく凄い小説が現れたものだ。

ところで戦後になって警察は戦前の中央集権的国家警察体制を抜本改革、いわゆる「民主警察」が誕生した。タイトルである「警官の血」にちなめば、日本警察史上における新しい「種」の創生といえよう。「新種」警察官の使命は個人の生命、身体及び財産の保護および犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持とされた。昭和31年にだれもが口ずさんだ、曽根史郎の歌う「若いお巡りさん」がこれを象徴していた。

安城清二の夢はこの新しい使命をもって街頭に立つ制服警官だった。夢は実現し、受け持ち区域で住人や商人に慕われ、巡回すれば会釈してくれる街の「お巡りさん」となった。駐在所システムによって市民と協力関係を密接にし、生活の安全を守る、市民の生活相談にのる、場合によっては民事上の法律関係へも立ち入り騒動を収める、欲もなくただちっぽけな正義感を積み重ねる彼。民主警察の範たる親しまれる警察官の姿が詳述される。そしてなにかよからぬことが起こるに違いないと読者が不安になる時に………。
「ある夜、谷中の天王寺駐在所長だった清二は跨線橋から転落死する。」
殉死扱いにもならない惨めな死であった。

第一部の清二はいわば誕生した新種警察官の純正種であったと言えよう。純正種であったがための悲劇を暗示しつつ第一部は終結する。
ここから息子、孫へと引き継がれるものはふたつあると思われる。ひとつは「清二の死の謎」であり、もうひとつは「清二の警官としての血(純正種としての素朴な使命感)である。

ところで警察の使命にはもうひとつ、これとは全く異質のものがあると私は思うのだ。それは現体制に敵対する思想や行動とそのための諸組織=結社に対して、これを権力的に排除する役割である。
さらに警察には使命とは別に組織上の抜き差しならぬいくつかの問題点を指摘できる。今でもそうだ。業者(犯罪者あるいは内通者、情報提供者)との癒着。特殊官僚機構ゆえの歪んだ忠誠心。内部不祥事の隠蔽体質などである。

第二部は「父の志を胸に息子民雄も警察官の道を選ぶ。だが、命じられたのは北大過激派への潜入捜査だった。ブント、赤軍派、佐藤首相の訪米阻止、そして大菩薩峠事件………。任務を果たした民雄は念願の制服警官となる。勤務は父と同じ谷中の天王寺駐在所」そして民雄が父の死の謎に肉薄するが………。
第三部「そして三代目(民雄の息子)警視庁警察官、和也もまた特命を受ける、疑惑の豪腕刑事加賀谷との緊迫した捜査、追い込み、取引、裏切りと摘発。半世紀を経て和也がたどりついた祖父と父の、死の真実とは………」さて和也はこれからどのような警察官人生を送るのだろうか。いやそこは暗示されている。

読者は「清二の死の謎」を追うと同時に清二に流れていた「警官の血」がそのままに引き継がれるのではないこと、それの変質を読み取るべきであろう。
第一部はいわば種の起源である。その種は第二部・その息子の民雄、第三部・民雄の息子和也と流れていくが、警察組織のもつ異質の使命と特殊な体質は「警官の血」の純粋さに混じりを加え、正そうとすれば人格が破壊する、そして変質させていくのだ。新たな悲劇が始まる。じわじわとすすむこのプロセスは怖い。ドラマチックだ。ただしその変質あるいは変異のすべてが第一部の起源にもともと内在しているものだとも読みとれる。練りに練った構成である。

これは社会小説の傑作として戦後の政治と人間を描いた高村薫の『新リア王』にひけをとらない重厚な含意をもつ文芸大作である。

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2007/11/01 15:54

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2007/10/23 20:42

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2007/12/08 21:19

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2007/12/18 00:02

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