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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2007.9
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社ノベルス
  • サイズ:18cm/287p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-182555-0
新書

紙の本

キラレ×キラレ (講談社ノベルス Xシリーズ)

著者 森 博嗣 (著)

「この頃、話題になっている、電車の切り裂き魔なんだけれど—」三十代の女性が満員の車内で、ナイフのようなもので襲われる事件が連続する。“探偵”鷹知祐一朗と小川令子は被害者が...

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キラレ×キラレ (講談社ノベルス Xシリーズ)

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商品説明

「この頃、話題になっている、電車の切り裂き魔なんだけれど—」三十代の女性が満員の車内で、ナイフのようなもので襲われる事件が連続する。“探偵”鷹知祐一朗と小川令子は被害者が同じクリニックに通っている事実をつきとめるが、その矢先、新たな切り裂き魔事件が発生し、さらには殺人事件へと—。犯行の異常な動機が浮かび上がるとき、明らかになるものとは…。Xシリーズ第二弾。【「BOOK」データベースの商品解説】

満員電車の車内で、30代の女性がナイフのようなもので襲われる事件が連続する。「探偵」鷹知祐一朗と小川令子は被害者が同じクリニックに通う事実をつきとめるが、その矢先、新たな事件が発生し、殺人事件へと発展する−。【「TRC MARC」の商品解説】

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評価内訳

紙の本

たくさん書ける、っていうのは一つの才能であることは分かるんですが、ここまで新作ラッシュとなると、なぜそんなに書くか、その動機が気になります。ま、ミステリとしては水準ですか

2008/02/28 19:02

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

森博嗣、こんなにたくさん書く必要があるんでしょうか、って思います。質はそこそこなんですよ。西尾維新の『刀語』よりはいい。でも殆ど毎月読んでいるような感じでしょ。戦略的に正しいのかな、なんて。読み落としがあっても気付かない、もっと言えば読まなくても困らない、ま、エンタメだから困りはしませんが、それって作家として拙いんじゃないかな、なんて思います。

とはいえ、相変わらずブックデザインのキレはいいです。カバーデザイン=坂野公一(welle design)、フォントディレクション=紺野慎一(凸版印刷)、ブックデザイン=熊谷博人・釜津典之、カバー写真= Ian McKinnell/Radiograph of Knife/Photonicaはおなじみですが、相変わらず紺野慎一(凸版印刷)っていうところが気になりますね。紺野さんて独立する気?なんて。

さてタイトルですが、私なんかは娘たちが見ている『キラリン・レボリューション』を連想してしまい、可愛いのかなあ、なんて錯覚してしまいますが、カバー表の言葉を見ると

どうにか、そうならず、
誰も殺さず、
自分も生きていられるのは、
何故だろうか?
Cutthroat

なんです。Cut throatは怖いです。Deep throatはエロいけど、Cutは厭です。でもこれがひらがなで書かれてカバー折り返しの文章になると

きられきられ
きれいにきられ
ながれながれて
まっかっか
きえてきえて
しずかにきえて
だれにもみえない
やみのなか
しずめしずめ
どんどんしずめ
やみのそこまで
まっかっか

キラキラ流れ星、っていう感じで、これまた錯覚。ところがカバー後の案内になると

「この頃、話題になっている、電車の切り裂き魔なんだけれど――」
三十代の女性が満員の車内で、ナイフのようなもので
襲われる事件が連続する。《探偵》鷹知祐一朗と小川令子は
被害者が同じクリニックに通っている事実をつきとめるが、
その矢先、新たな切り裂き魔事件が発生し、さらには
殺人事件へと――。犯行の異常な動機が浮かび上がるとき、
明らかになるものとは……。Xシリーズ第2弾!!

とまあ、印象が二転三転。どっちかっていうと私一人がコロコロ引っくり返っている感はありますけど、やっぱり怖いんですよ、このお話。とはいえ、探偵・鷹知祐一朗の手先となって実質的に動いている小川令子と真鍋瞬市がまったりしているせいか、どちらかというと苛々してしまいます。

特に小川令子ですが、公私混同は当たり前、いつも男のことばかり考えている色情狂の30代のウザイ探偵助手といった印象で、相変わらず好きになれません。そういう意味では芸大生で椙田のところで働く、若いので軽く見られる天才・真鍋瞬市がいいです。こうやって見ると、前作もそうでしたが、森の描く女性って、少しも魅力ないかも・・・

本格ミステリなので内容にはこれ以上触れませんが、他の登場人物を書いておきましょう。まず、切り裂き魔だと告発されたD建設会社役員・川戸道久がいます。すぐにわかる話なので書いておけば濡れ衣です。被害者を順番に書いておきます。最初の被害者が徳山喜美子、第二の被害者が前畑昌子、第三の被害者が岸本真由、第四の被害者が安部雪枝で夫が自衛官の茂晴、息子が中学生の和輝。

ついでに書いておけば、医師の佐久間護・香夫妻、薬剤師の中野孝司・志津恵兄妹などが登場します。ミステリとしては納得がいく出来ですが、もう次の本の影が見えるとなると、なんだか追われるような気がして・・・。書き溜めておいて、少しは老後に廻しておいたほうがいいのでは?いや、お金じゃなくて作品の話ですが。最後に字数合わせをした、あまり苦労を感じない各章タイトルをご紹介。

プロローグ
第1章 不愉快な繰り返し
第2章 不連続な繰り返し
第3章 不条理な繰り返し
第4章 不用意な繰り返し
第5章 不思議な繰り返し
エピローグ

でした。

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2007/09/10 00:04

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