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商品説明
あっちもこっちも謎だらけだけど、私、思うのよ。これら全部がすべてきれいにつながる瞬間があるんじゃないかって。蔵波奈都は小学六年生。引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、どうしても馴染めない。しかも、このお屋敷には不吉な言い伝えがあるというのだ。弱った奈都が頼ったのは、ひとりの謎めいた女子中学生だった…。優しい読後感が嬉しい、傑作ミステリー長編。【「BOOK」データベースの商品解説】
奈都は小学校6年生。引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、しかも不吉な言い伝えがあるという。弱った奈都が頼ったのは、ひとりの謎めいた女子中学生だった…。優しい読後感が嬉しいミステリー長編。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大崎 梢
- 略歴
- 〈大崎梢〉東京都生まれ。2006年「配達あかずきん」でデビュー。ほかの著書に「晩夏に捧ぐ」などがある。
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紙の本
大崎梢の読者とミステリーに対する誠実さが好き
2008/04/16 17:36
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
地方の旧家を巡るミステリー。
小学6年の奈都は父親の事業の失敗により
その実家に母とともに身を寄せることになります。
蔵波屋敷と呼ばれる古い木造の実家が
このミステリーのキモ。
御殿のような大きさと古さで、見るからに「出そう」。
でもだからこそ魅力があります。
大崎梢はどんなにひどい状況でも安心感があります。
奈都の祖父、その姉、叔父一家、
父の亡くなった兄の遺児が同居しているにも関わらず
母親が実家の母の看病に出かけてしまい
奈都は一人取り残されることになります。
お手伝いさんが三人もいる家なのに
彼女をかまってくれる人はいません。
こんなに孤独で、屋敷は怖いのに。
それでもなぜか安心して読めるのです。
同級生の姉のさゆりが奈都と一緒に
過ごしてくれることになるのですが
古いものが大好きなさゆりは探検に余念がありません。
さらにこの屋敷には
「片耳うさぎをいれちゃいけない。殺人が起きるよ」
という言い伝えがあり
うさぎが禁忌になっています。
ところが片耳を切られたうさぎが
奈都の部屋にいつの間にか置かれていて。。。
大崎梢のミステリーと読者に対する誠実な態度が
この本にも表れています。
決して誰も傷つけることなく
そして誰が悪いわけでもない。
家族の形の緩やかさが
ハートウォーミングに仕上がっています。