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紙の本
トリプルプレイ助悪郎 (講談社ノベルス)
著者 西尾 維新 (著)
岐阜県の山奥—裏腹亭。偉大な作家・髑髏畑百足が生活していた建物に、その娘であり小説家である髑髏畑一葉はやってきた。三重殺の案山子—刑部山茶花—が送りつけた予告状から事件は...
トリプルプレイ助悪郎 (講談社ノベルス)
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商品説明
岐阜県の山奥—裏腹亭。偉大な作家・髑髏畑百足が生活していた建物に、その娘であり小説家である髑髏畑一葉はやってきた。三重殺の案山子—刑部山茶花—が送りつけた予告状から事件は始まる—。気鋭・西尾維新が御大・清涼院流水の生み出したJDCワールドに挑む!維新×流水=無限大。【「BOOK」データベースの商品解説】
岐阜県の山奥、裏腹亭。偉大な作家・髑髏畑百足が生活していた建物に、その娘であり小説家である髑髏畑一葉はやってきた。三重殺の案山子・刑部山茶花が送りつけた予告状から事件は始まる−。『少年シリウス』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
裏腹亭で始まった惨劇――。稀代の大泥棒に盗まれたものは!?
岐阜県の山奥――裏腹亭。偉大な作家・髑髏畑百足が生活していた建物に、その娘であり小説家である髑髏畑一葉はやってきた。三重殺(トリプルプレイ)の案山子――刑部山茶花――が送りつけた予告状から事件は始まる――。気鋭・西尾維新が御大・清涼院流水の生み出したJDCワールドに挑む!維新×流水=無限大!
【商品解説】
著者紹介
西尾 維新
- 略歴
- 〈西尾維新〉1981年生まれ。「クビキリサイクル」で第23回メフィスト賞を受賞して作家デビュー。
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紙の本
してやられた……
2008/09/29 00:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:華雅美 由沙 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私がこの本を読み終わって、一番最初に持った感想はソレでした。
なんというか、久々に西尾維新さんのマジメな推理小説を読んだ、というか。
いや、まぁ、確かに戯言シリーズの最初の方は、結構マジメに推理小説書いてあったんですけど、私はあれは、ってか、後半はモロに人外バトルの小説だと思ってるので。
まず、この『トリプルプレイ助悪郎』ですが、この著作の前には『ダブルダウン勘繰郎』と言う、いわばシリーズの1作目が存在します。
もっとも、シリーズといっても、共通しているのは、どちらも『JDC』が存在する、清涼院流水さんとのトリビュート作品だ、ということくらいで、登場人物などに一切のかぶりはありませんが。
で、正直、『ダブルダウン勘繰郎』については、そこまで深い感想を持ってはいませんでした。
読んだ感じ、なんかすごいなぁ、くらいの感想は抱いたのですが、それだけで、それきり読み返すこともなく……といった感じでしたが。
やー、今回はすごかった。
なんというかね、なんというか。
すっごい、『してやられた感』があるんですよねぇ。
推理小説はとくに興味もなく、コナン・ドイルも江戸川乱歩も読んでません。シャーロックホームズも、金田一耕介も、話に聞くだけです。だから、もしかしたら簡単なミステリーなのかもしれませんが。
何がいいたいか、って。
要するに、推理しながら推理小説を読むのが好きではない私ですが。
あまりしないし、だから、得意でもない私ですが。
……50点くらいはとれたと思います。
ただ、何が悔しいかって。
そのテストの答えが問題文に書いてあったからです。
すっごく優しい推理小説なんです。
すっごく易しいんではなく、優しい。
答えが全部書いてあるんです。推理の必要ないんです。
でも、答えを明かされないと、それが答えだって気づかない。
『答え、ここに書いてあったのに』なんていわれて、初めて気づいて、すっごい悔しい思いをする、テスト終了後の気分を味わいました。
なんか、もう、その度合いがいっそ、小気味よくって。
完全に完敗。日本語おかしいけど。
白旗ー。って感じ。
さすが、西尾維新!ってな感じでした。あ、これ、微妙にヒントだけどね。
読み終わったあとは、すっごく感動したんです。
マジでよかった。お勧めだから、ぜひぜひ読んでみてください。
一作目とか、飛ばして読んでもぜんぜん平気だから(こら
紙の本
これは、っていうキャラはいません。ミステリ部分は、おっそろしくオーソドックス。でも、嫌いじゃありません、正統派推理小説、こういうのも書ける西尾維新
2007/11/17 20:12
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近お気に入りの西尾維新、今年は講談社BOXで毎月一冊『刀語』が出版されているのと、昨年末に傑作『化物語』上下を出しているので、物凄い出版量という感があります。つい今日も西尾維新『不気味で素朴な囲われた世界』を読み終えたところなので、この一年で15冊(『刀語 第12話』は除く)というのは、読者が偉い!ま、『刀語』は内容的には、三冊分かな、とは思いますけどね。
で、カバー折り返しの言葉は
「さめない夢はなく、またさめない現実はない」
とか。いやまあ意味はわかりますけど。
カバー後の案内ですが
岐阜県の山奥――裏腹亭。
偉大な作家・髑髏畑百足が
生活していた建物に、
その娘であり小説家である
髑髏畑一葉はやってきた。
三重殺(トリプルプレイ)の案山子――刑部山茶花――が
送りつけた予告状から
事件は始まる――。
気鋭・西尾維新が御大・清涼院流水の生み出した
JDCワールドに挑む!
維新×流水=無限大!
となっています。個人的には最後の「維新×流水=無限大!」っていうのがいいです。なんていうか、北海道で流氷の向こうのロシアを見る感じ?私、見たことないですけど、なんだかクールで、それでいて冗談ぽくて。ま、流水=流氷、維新=五稜郭、っていうだけの語呂合わせなんですけど・・・
で、今回はミステリしてます。はっきり書いてしまえば、私が読んだ維新作品のなかで最もミステリしていて、しかも意外性があって、オーソドックス。キャラに頼っていないのは、この物語だけではないのかしら。ま、そのせいで萌え萌え、っていう感じはあんまりありません。なんていうかクランプのコミック見ているような・・・
西尾維新大好き高二次女と話したんですが、彼女は「スケアクロウに助悪郎、っていう字を与えちゃうのが凄いよね」といいます。ま、私は岐阜を舞台に「三重殺」っていうのが「三重県」とダブって、なかなかやるな、と今になって思うんですが、次女と話した時は全く考えもせず、フニャフニャと答えただけ・・・
でも、こうしてみると登場人物たちの名前がいいですね。海藤幼志、刑部山茶花、髑髏畑一葉、髑髏畑二葉、髑髏畑百足、切暮細波、別枝新ですから。無論、読めますよ、ルビなしで。カイドウヨウジでしょ、ギョウブヤマチャカでしょ、ドクロバタケイチヨウ、ニヨウ、ヒャクソクにキリクレサイバ、ベツエダシンね。誰だ!ルビ不要なんてえ奴は・・・
一応彼らの人となりを書いておくと
海藤幼志 :探偵。日本探偵倶楽部第三班所属。特別知能窃盗犯罪S級担当部、部長。二〇歳を越えながら、それ以上には全く見えない男。
刑部山茶花:泥棒。通称スケアクロウ。五年前に一度逮捕されたが、逃亡。以降行方知れず。一回盗みに入るたびに三人殺す、三重殺の案山子。
髑髏畑一葉:純文学系の小説家。百足の長女。
髑髏畑二葉:エンタメ系の小説家。百足の次女。
髑髏畑百足:乱歩正史に続く三人目とまで評価された小説家。五年前から消息不明。
切暮細波 :編集者。講談社社員。
別枝新 :執事。百足が裏腹亭に住むようになって以来の雇われ。屋敷の管理人。
です。ふむふむ、切暮細波の講談社社員、ていうのが生々しい。でも、結局は髑髏畑一葉かな、って思います。イメージ的にはホリックに登場する「ミセ」の女主人・壱原 侑子。ま、これも髑髏から侑子の着物の柄を連想したっていうだけの薄弱な連想ではあるんですよ、実際は・・・
ついでに脱線しますが、娘が偶々いなかったので、壱原 侑子のことがわからず、Wikipediaで探してみたんですが、記事が充実しています。正直、私が今まで見たWikipediaの記事のなかでも、質・量ともに群を抜いている感じ。一見の勝ちあります。そういえば西尾維新は『xxxHOLiC アナザーホリック ランドルト環エアロゾル』をノベライズ化しているし・・・
とりあえず、この本で萌えを期待した向きには一抹の不満(不安、ではないよ)を抱くのでしょうが、ガマン、ガマン。ちなみに、『少年シリウス』連載時には、かなりいいイラストがついていたとか。うう、だれじゃい!そのイラストをそのまま転載しないと結論付けたぼんくらは!切暮細波か?バカカ・・・
最後はデータ。
目次
第一回 『唯一』
第二回 『二人』
第三回 『第三』
第四回 『四季』
第五回 『五々』
最終回 『終落』
カバーだけの illustration NOGARUWAKO
Book Design Hiroto Kumagai Cover Design Veia