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- カテゴリ:一般
- 発売日:2007/07/27
- 出版社: 文藝春秋
- サイズ:19cm/254p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-16-369330-9
紙の本
パリ砂糖漬けの日々 ル・コルドン・ブルーで学んで
著者 多田 千香子 (著)
語学力こそ駅前留学レベルなれど、夢は大きくパリへとはばたき、気がつけば、おやつ漬けの毎日。フランスの「おやつ」に魅せられた著者の泣き笑い留学記。『朝日新聞』の「アスパラク...
パリ砂糖漬けの日々 ル・コルドン・ブルーで学んで
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商品説明
語学力こそ駅前留学レベルなれど、夢は大きくパリへとはばたき、気がつけば、おやつ漬けの毎日。フランスの「おやつ」に魅せられた著者の泣き笑い留学記。『朝日新聞』の「アスパラクラブ」連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
多田 千香子
- 略歴
- 〈多田千香子〉岡山大学法学部卒業。朝日新聞記者として12年半勤務。2005年フリー。サイト『おやつ新報』主宰。京都在住。
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紙の本
「おやつを作って書く人になりたい。食べる喜びを言葉で伝えたい」夢をかなえるためのパリ留学
2008/09/05 11:23
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある女性のパリ留学記だ。
ル・コルドン・ブルーでお菓子を学ぶ、
そしてソルボンヌ大学付属フランス文明講座で語学を学ぶ…。
でも、それだけじゃない、
なんとパリ滞在二年弱の間、パリのアパートを買って住んだ、
パリ市の女性だけのマラソン大会「ラ・パリジェンヌ」(6キロ)で完走した…。
しかも、彼女、パリ留学に旅だったのは34歳のとき!
10数年の新聞記者の経歴をあっさり手放しての旅立ちだ!
私は彼女の行動力に深く深く敬意を評しながら、ページをめくり続けた。
それにしても、すごい!
先日の100キロマラソンを完走したエドはるみさんではないが、
「人生、何歳からの出発でも遅くはない」の言葉が頭の中をくるくる回る。
彼女のパリ生活はなんやかやとハプニングが続き、あれこれ悩みつつも、その事実を受けとめ日々の生活を続けるあっけらかんとした彼女の対応ぶりに胸のすく思いがした。
なにしろお菓子を学びたくなってやってきたパリでの生活なのだ。
「おやつを作って書く人になりたい。
食べる喜びを言葉で伝えたい」その思い、夢を実現させるパリの生活なのだ。
しかも自分で買ったアパートに住んでいる!
友達と一緒に自室の壁をペンキで塗るのも楽しければ、
そのあとに食べるこしひかりのおにぎりも美味しいというもんだ。
厳しい菓子修行、修了試験も持ち前のパワーでずんずん片付ける。
クラスの友達から「私の店の名前を決めたいの。一緒に考えて」と相談されれば、
「私は新聞のモト見出し屋、言葉は違っても人の心をつかむツボは同じだろう」とめっぽう頼りになる。
いやはや素敵な方です。
そんな彼女が泣くシーンでは思わずもらい泣きしそうになる。
新聞社を辞めるとき、
アパートを無事買ったとき、
帰国のため、アパートを無事売ったとき、
そしてパリで知り合ったチェチェンの友達の境遇に思いを馳せるとき…。
なんだか七色のドロップのような涙、でした。
そして、今、彼女は、夢を実現するべく
いや、夢を実現させてパリから帰国後は京都で町屋暮らしをしている。
パリから京都へ続く砂糖漬けの日々、更新中…といったところでしょうか!
それにしても表紙のお菓子のなんと美味しそうなこと!
たいそう魅力的なこの表紙を見て、思わずこの本を手にとって見た人!
私に限らず、大勢いそうな感じです。
紙の本
旅好きの人はもちろん、最近いろいろ行き詰まっている内気な女性にも元気の出るエッセイ
2008/03/07 05:34
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しはる - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルや装幀から、センスはいいけどお嬢さん育ちの人の気ままなエッセイかなと思いましたがさにあらず、料理好き・スイーツ好きの私にとっては、暇つぶしに買ってみたもののなかなか良い買い物でした。
著者は40歳にもならないのに安定した大新聞の記者の職を投げ打ってパリに製菓留学をし、そのときの顛末をまとめたブログのコラムが本になったようです。
幼いときにお父さんを亡くされて母子家庭でがんばって来られたようですが、そういう人にありがちな「苦労自慢」のような所はありませんし、岡山出身だということですが、自分の「ドジ」なところを「笑ってもらって」読者を喜ばせる所などサービス精神旺盛な部分は大阪人の私も絶賛したい所です。
「元新聞記者だけあって文章が上手い」という言い方がありますが、私はむしろ新聞記者の人の文章(本)って「おもろないな〜」と常々思ってきたので、この本には良い意味で期待を裏切られました。テンポよくすいすい読めるのに内容が薄いわけでは決してない、なんとも魅力的な文章に満ちた本です。
「旅」や「留学」、「お菓子作り」に興味のない人でも、このままでは私の人生つまらないままに終わってしまうのでは、という不安や焦りを感じる若い女性には(いや、若くなくても)一読の価値有り。早く次回作を期待したいです。
それにしてもこのような才能豊かな女性が見限る「朝○新聞」って私も購読していますが、やっぱりそろそろやめ時かなあ・・・。