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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2008/02/01
  • 出版社: 河出書房新社
  • サイズ:20cm/386,4p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-309-70943-7
  • 国内送料無料

紙の本

世界文学全集 1−03 存在の耐えられない軽さ

著者 池澤 夏樹 (個人編集),クンデラ (著),西永 良成 (訳)

【毎日出版文化賞(第64回)】女性にもてもての外科医トマーシュのもとにある日、田舎町で知り合った娘テレザが訪ねてくる−。「プラハの春」賛同者への残忍な粛正、追放、迫害、「...

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世界文学全集 1−03 存在の耐えられない軽さ

税込 3,080 28pt

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セット商品

世界文学全集 30巻セット

  • 税込価格:88,000800pt
  • 発送可能日:購入できません

世界文学全集 第1集 12巻セット

  • 税込価格:34,320312pt
  • 発送可能日:購入できません

世界文学全集 池澤夏樹=個人編集 30巻セット

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世界文学全集 第1集 12巻セット

  • 税込価格:34,320312pt
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世界文学全集 第1集 12巻セット

  • 税込価格:41,580378pt
  • 発送可能日:購入できません

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商品説明

【毎日出版文化賞(第64回)】女性にもてもての外科医トマーシュのもとにある日、田舎町で知り合った娘テレザが訪ねてくる−。「プラハの春」賛同者への残忍な粛正、追放、迫害、「正常化」という名の大弾圧の時代を背景にした4人の男女の愛と受難の物語。【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー39件

みんなの評価4.4

評価内訳

紙の本

哲学的な愛の小説

2019/09/17 12:02

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:燕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る

舞台は「プラハの春」時代のチェコスロヴァキア。主人公は四人の男女だ。有能な外科医にして猟色家のトマーシュ。トマーシュをひたむきに愛する妻のテレザ。トマーシュの愛人の一人で、才能に恵まれた画家のサビナ。サビナを愛する大学教授のフランツ。
小説の題名の由来になっているのは、トマーシュの「一度のものは数に入らない」という言葉だ。「一度とは一度も、ということにひとしい。ただ一度かぎりの人生しか生きないとは、まったく生きないも同然なのだ」と。
そして、ニーチェの永劫回帰に反するかのように、「人生はただ一度しかない。だから、私たちはどの決心が正しく、どの決心が間違っているのか知ることはけっしてできない」と主張する。ただ一度きりの人生とは「重い」のか「軽い」のか、われわれ人間とは耐えられないほど軽い存在であるのか、これがこの小説の命題だ。

極めて哲学的な命題を扱いながら、この小説は紛れもなく愛の小説だ。男女の恋愛関係に潜む、弱い側(女)がその弱さのゆえに強い側(男)を制圧するという力の逆転を、そして、それ以上に、人間同士の愛情よりも人間と動物の間に生まれる愛情こそより純粋でより自由だと述べている。それは、動物に対する愛は見返りを求めないからだ。

テレザはなにひとつカレーニン[引用者注=「ちんくしゃな面」のため、トルストイの『アンナ・カレーニナ』のアンナの夫の名をつけた牝犬の名前]に求めない。彼女は愛さえも要求しない。彼女は一度も、人間たちのカップルを悩ます次のような質問を自分にしたことがなかった。彼はあたしを愛しているのだろうか? 彼はだれかをあたし以上に愛したのだろうか? あたしが彼を愛している以上に、彼はこのあたしを愛しているだろうか? 

テレザは弱く、トマーシュは強かった。しかし、テレザは自分の弱さを悪用してきたのかもしれないと、ぼんやり思う、自分の弱さが攻撃的な弱さだったために、とうとうトマーシュは強いままでいるのをやめて、野兎に変身してしまったのだと。自分が、トマーシュに何をしてきたのかを悟ったテレザは、正装用のドレスでいちばん美しい装いをして、一緒に踊り、そして謝る。

「トマーシュ、あなたの人生の、すべての悪の原因はあたしよ。あたしのせいで、あなたがここに来たのよ。このあたしが、これ以上下に行けないくらいの、こんな下にまであなたを引きずってきてしまったのよ」
「馬鹿なことを言うんじゃない」ととマーシュが反論した。(………)
「もしチューリヒに残っていたら、いまごろあなたは患者さんたちの手術をしていたでしょう」
「そして、きみは写真を撮っていただろう」
「そんな比較はできないわ」とテレザが言った。「あなたにとって仕事はこの世でいちばん大切なものだった。でも、あたしのほうはなんだってできるんだし、あんなものどうだってよかったのよ。あたしはなにも失わなかった。すべてを失ったのはあなただわ」
「テレザ」とマーシュが言った。「ぼくがここで幸福だってことに、きみは気づかなかったのかい?」
「あれはあなたの使命だったのよ、手術をするのは!」
「テレザ、使命なんてくだらないものだよ。ぼくには使命なんてものはない。だれにだって使命なんかないんだ。そして自分が自由で、使命なんかないと気づくのは、とてつもなく心が安らぐことなんだよ」

テレザはトマーシュの肩に頭をのせて、ピアノとバイオリンの音に合わせてダンスをしている。幸福で極めて美しい場面で小説の幕は閉じられる。

トマーシュとテレザにこのあとトラックの転落死が待っているのだが、その場面は描かれない。

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激動の男女

2018/05/26 06:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

プラハの春で揺れ動く、時代の雰囲気や街並みが印象深かったです。お互いを束縛することのない、4人の男女の関係には胸を打たれました。

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紙の本

くどい。

2018/11/19 20:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る

何がって、性的ワードの頻発っぷりが。
無意味な、ってことは無いんだろうけど、無意味に感じる。
ちなみに山高帽はいわゆる彼シャツのことですね?
カレーニンの最期は切なかったです。

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2008/03/18 10:29

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2008/04/26 02:47

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2008/09/09 15:25

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2010/03/17 15:56

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2008/09/13 00:21

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2009/04/20 02:52

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2010/03/27 22:34

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2010/07/23 23:05

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2010/12/13 19:54

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