紙の本
とても読みやすい本です♪
2012/11/24 06:09
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投稿者:モモネコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
20万円でスーパーコンピューター作るとっは何か? とてもわかりやすく書かれています。
理系文系とわず、コンピューターが大好きな人は是非読んでみるといいです。
紙の本
コンピュータに関わる仕事をしてる人にはぜひ一読を
2008/10/12 08:38
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
あれは1996年の暮れのことだからかれこれ12年になるわけだが,東大の駒場キャンパスにお邪魔して退官まぎわの杉本大一郎先生にお話を伺った。知らないひとのために概説すると,杉本先生は93年にブルーバックス「手作りスーパーコンピュータへの挑戦 テラ・フロップス・マシンをめざして」という本を上梓された理論天文学の泰斗である。
1989年,ご自身の専門である理論天文学の多体問題を計算するために,それ専用のスーパーコンピュータ「GRAPE」を発案,指導していた学生たちの助けを借りて,約20万円で240メガ・フロップスという計算速度を持つマシンを作り上げた。専用/汎用の違いはもちろん大きいが,当時1ヶ月のリース料金が1億円もしたスーパーコンピュータ以上の計算をたった20万円で可能にしたわけで,その衝撃たるやまさに「世界中がぶっとんだ」。
オレがインタビューに行った96年にはその後継であるGRAPE-4により1.08テラ・フロップスを実現しており,先生は10億もあればペタも見えてるんだがそのお金を出すところがないとおっしゃってた。「だって世界一なのに。お金,出ませんか?」と言うオレに「『世界一』であるためにお金を出す国はアメリカだけですからね」と笑っておられたのを思い出す。
本書はその杉本研究室の一員で,最初のGRAPEの設計と作成を受け持った伊藤智義氏(当時は大学院生,現在は千葉大学の教授)が当時の経緯を綴ったドキュメンタリーである。科学を専門としながら学生時代からマンガの原作(「ヤングジャンプ」に連載していた「栄光なき天才たち」はこの伊藤氏が学生時代に書いたもの)をものしたりもしている著者だけあって,その臨場感は素晴らしい。コンピュータ・フリークとしては専門的な部分の端折り方がやや歯痒い(つうかもっと書いて欲しい)ところもないではないが,読み物としては一級品。
いや,コンピュータに関わる仕事をしてる人にはぜひ一読をお勧めしたい。なお,杉本先生は東大退官後放送大学の客員教授をなさっており,時おりテレビでそのお姿をお見かけする。ジャック・ニコルソンと同じで今年70歳になられるはずだが,そのマッド・サイエンティストっぽい(褒め言葉です,為念)オーラはいささかも衰えていない。Amazonでは品切れらしいが,上述,「手作りスーパーコンピュータへの挑戦」も併読を。
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タイトルで誤解しそうだけど、スーパーコンピューターを20万円で創る「方法」ではなく「経緯」が書かれてる。
ガチガチの研究者や工学部系統の学生が読みそうだけど、コンピュータ関連の知識がなくても読める。(が、実感がわかないかも)
やっぱり東大スゲーな、というのが読み終わった第一声でした。
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東京都の端っこで曲がりなりにも研究生活をしている身としてはとても面白いお話。研究者としての心構えや身の振り方も勉強になった。
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学生時代に『栄光なき天才たち』の原作を書いていた著者による、自らの「栄光ある」物語。著者が所属していた研究グループが、天文研究のためのスーパーコンピュータ「GRAPE」を原材料費20万円で一から作り上げてしまったというお話。おもしろいことに、著者自身を含め全てドキュメンタリー風に第三者目線で語るというのは、さすが漫画原作者だっただけのことはある。実際にこの本だけみるとえらく順調に出来上がったように見えるんだけど、陰には相当の努力があったことは想像に難くなく、是非「プロジェクトX」でとりあげて欲しかったな。(企画としてはあがっていたものの立ち消えになったらしい)。
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重力計算用スーパーコンピュータ GRAPE の作成秘話。GRAPE を作ったメンバーの一人が執筆しているので 1 次資料と言える。著者が「栄光なき天才たち」の原作者だとは知らなかった。「天は二物を与えず」と言うけれどやっぱり与えてるなと思うね[2007/08/15]。
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天文計算をするためのコンピュータを自分達で作った研究者達の開発物語。著者は研究者であると共に、ヤンジャン「青年漫画大賞原作部門」で準入選した事もあるせいか、話の盛り上げ方がうまい。いやあ、めちゃくちゃ面白かった! 2007/09/30
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■レビュー:東京大学の大学院生だった伊藤が、天文学の分野の杉本研究室に配属されてすぐ取り組んだ研究がコンピュータの開発。そのコンピュータは、ただのコンピュータではなく、当時の何億、何十億円もするスーパーコンピュータに匹敵する、天文学に特化した専門スーパーコンピュータ。当時の研究室の杉本教授、戎崎、牧野、伊藤の微妙で絶妙なチームワークがこのプロジェクトを成功を導いていく。そして、このGRAPEプロジェクトを伊藤が、自身を客観的に登場させ執筆したノンフィクション。
■購入日:2008/01/18
■読書期間:2008/01/18〜2008/01/24
■所在:自宅
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縦書きということで想像出来ようが本書を読む上で計算機の知識はいささかも必要ない。回想録ではあるが特に伊藤の立場で書かれてはおらず、ドキュメンタリー形式が取られている。漫画原作を業としていただけあって文章表現は抜群に上手い。良質なドラマが楽しめると思う。
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GRAPEの開発話。
開発の過程が読み物として書かれている。
少しだけ天文話もあり。逆にコンピュータ話はあんまりなし。
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GRAPE製作の記録。プロジェクの最初から実作業を行った人による記述という価値は高いけど、途中で時間が前後するところがちょっと混乱します。
特に、最初の方での指導教授が学生だった頃とかその前とかが出てくるところは、人名の関係を頭に入れておかないと東大の話か京大の話なのか、いつの話なのか混乱してしまいます。ちょっと登場人物と相関をメモしておくと便利かも。
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[ 内容 ]
通常のパソコンなどに比べて格段に速い計算を行うスーパーコンピューター。
数十億~数百億円をかけて、ときには国策として開発が行われるが、この分野でひときわ異彩を放つスーパーコンピューターが一九八九年に日本で開発され、話題を呼んだ。
GRAPEと名づけられたそれは、開発費わずか20万円。
天文学者たちによる手作りで、天文計算においては驚異的な計算速度を誇り、巨大楕円銀河誕生の謎を解明するなど画期的な成果を挙げた。
コンピューターの専門家のいない、たった四人の開発チームはいかにしてプロジェクトを成功に導いたか…。
無味乾燥に見える科学の世界の裏側で繰り広げられた熱い人間ドラマを、開発チームの一員だった研究者自らが活写する。
[ 目次 ]
第1章 理論天体物理学とコンピュータ
第2章 コンピュータの天才
第3章 ハーフ・フル
第4章 年収千四百万円の大学院生
第5章 宇宙のコンピューター
第6章 GRAPEプロジェクトの青春期
第7章 宇宙から生命科学へ
第8章 世界最速のコンピューターシミュレーション
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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天文学における重力多体問題のための専用スパコンの開発記。
開発の勢いや完成時の興奮が生き生きと伝わってきて非常に感動した。
お互いが能力を信じ合うことで最大限のパフォーマンスを出し合うという研究チームのあり方、何か新しいことをするために自分達でゼロから機器を作ろうという心構え、専門外の分野に対しても自分なりのアプローチで向かっていこうという探究心
など、研究を行ううえで大切なことをたくさん学んだ気がする。
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小飼弾さんのブログで見つけて買ってみました。(エントリーがみあたらない)
たった20万円で天文計算用のスーパーコンピュータをつくった4人の研究者のお話。
本を読んでいる限り、4人は決して仲がいいようには見えなくて、どちらかといえばそれぞれ自分の好き勝手やっているように見える。それでも、それぞれが自分のできることを粛々と実行していくことで事態はどんどん回転していって、やがて天文計算スーパーコンピュータGRAPEとして完成する。
もちろん、4人とも天文計算用のコンピュータをつくるという共通の目標があったんだろうけど、チームが一丸となってプロジェクトを成功に導くという一般的な形とは違う印象を本からうける。そういうプロジェクトマネジメントの教科書みたいな話ではなくて、4人の天才がそこに集まったことで普通では起きない何か科学反応のようなものがおこったような。だから、20万円という値段もすごいけれど、それ以上にその時その場に4人の天才が集まったということそれ自体が奇跡的なことだと思う。
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面白かった。読み進めるのが楽しかった。
研究者のスタイルや、未知のものに取り組む姿勢。
勉強になる。そして自分は大学の研究者には、向いてないと思った。