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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2007.6
- 出版社: 河出書房新社
- サイズ:20cm/431p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-309-62303-0
紙の本
アレクサンドリア四重奏 3 マウントオリーヴ
時代は逆戻りし、将来を嘱望される若き外交官マウントオリーヴが、エジプトに派遣されるところから物語ははじまる。金いろと菫いろのスクリーンを背景に、幻のように浮かび上がるマレ...
アレクサンドリア四重奏 3 マウントオリーヴ
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商品説明
時代は逆戻りし、将来を嘱望される若き外交官マウントオリーヴが、エジプトに派遣されるところから物語ははじまる。金いろと菫いろのスクリーンを背景に、幻のように浮かび上がるマレオティス湖の湖上で、かつてない幸せに溜息をつくマウントオリーヴ—しかし、美しい人妻レイラとのほろにがい恋を序章に、物語は恐るべき陰謀の渦のなか、思いもかけぬ方向へと突き進んでいく—。【「BOOK」データベースの商品解説】
将来を嘱望される外交官マウントオリーヴ。美しい人妻レイラとのほろ苦い恋を序章に、物語は恐るべき陰謀の渦のなか思いもかけぬ方向へと突き進んでいく−。ポリティカル・サスペンスにロマネスクの風味を加えた4部作第3部。〔「マウントオリーヴ」(1976年刊)の改題改訳〕【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ロレンス・ダレル
- 略歴
- 〈ロレンス・ダレル〉1912〜90年。インド生まれ。小説「黒い本」を絶賛され、作家としての地位を確立。キプロス島のルポルタージュ「にがいレモン」でダフ・クーパー賞受賞。詩集、紀行なども多数。
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紙の本
外交官マウントオリーブ
2020/02/16 13:44
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投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
アレクサンドリアが、舞台となり、物語の中心には常にジュスティーヌがいた、これまでの物語とは異なり、部外者ともいえる外交官のマウントオリーブの視点から、描かれていく。さらに、マウントオリーブを、アレクサンドリアの、これまでの物語に繋げているのは、主人公であった書き手の友人の母である。
中盤、読み手は、マウントオリーヴを追って、外交官生活をひたすら辿ることになるのだが、これまでの物語を、全く異なる視点から見るための巻であり、アレクサンドリアや、彼らの物語から、少し離れ、外側から、見つめることになる。この都市、国の政治的内情、イギリスとの関係を、考えることにもなる。そこには、特有の国民性が垣間見られ、さらに、主要な登場人物らが、ところどころで関わっていることが示されていく。後半では、驚くべき事件の真相が、明かされていく。これまでの物語の裏で流れていたことが、次第に明らかになる。
別の書を読んでいるほどでもあるが、登場人物らにより、これまでの物語との繋がりを手繰り寄せられ、それらを静かに見つめ直し、また、深めることになる。