「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
戦前の歓楽境・浅草でおこる不可思議な事件の数々を快刀乱麻で解決—オール讀物推理小説新人賞受賞。【「BOOK」データベースの商品解説】
【オール讀物推理小説新人賞(第44回)】戦前の歓楽境、浅草。不良少年団・黄色団の頭目・神名火譲二は、紅色団の頭目である美少女・百合子(実は男)の助けを借りて怪事件に挑む! 『オール讀物』掲載2編に書き下ろし3編を加え単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
祐光 正
- 略歴
- 〈祐光正〉昭和34年東京都生まれ。都立工芸高校デザイン科卒業。CFプロダクション勤務を経て、久保田眞二名で漫画家として活躍。「浅草色つき不良少年団」で第44回オール讀物推理小説新人賞を受賞。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
帝都一の歓楽街で活躍する、不良少年たち
2008/07/16 22:06
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔、東京で一番の歓楽街といえば、新宿でもなく渋谷でもなく
池袋でもなく、浅草でした。
本書は、そこで、暗躍する不良少年団たちのお話しです。
彼らは、「浅草黒色団」「浅草紅色団」「浅草黄色団」と呼ばれ、
併せて、浅草色つき不良少年団。
主人公は、その中でも、結束が一番固かったと言われる黄色団のリーダー
神名火譲二です。
又、彼らは、実は、関東大震災の震災孤児でもあるのです。
そんな彼らの活躍をエンタメ調に描いた連作集が本書です。
著者が、よほど好きなのか、ものすごく調べたのか、
当時の東京、取り分け、浅草、玉の井なんかの情景が目に迫ってくるようで
(正に、色つきで、、)
本当に素晴らしいです。
そして、当時の有名人、江戸川乱歩こと平井太郎、川端康成、ちらっとですが、
プラモデルの箱絵で知られる小松崎茂も登場し、ノスタルジーたっぷりの作品です。
主人公が、昔を思い出して語る形式なので語りも読みどころの一つ。
全体の雰囲気としては、浅田次郎さんなんかに近いかなぁ、、と。
(ちょっと違うか)
それと、著者は、元漫画家さんだそうで、
その所為か、短編だからかわかりませんが、
すべての作品、物凄いアップテンポで、
ぽんぽん話が展開するうちに、終わってしまいます。
マンガって、(連載媒体によりますが)読者への"引き"がそれこそ、数ページに何回か、
何コマに一回っていうほど、要求されるので、その辺の影響かと思います。
ちなみに、表紙の3D制作も著者の方だとか、、、。
(どんな人なのだろう)
なにより戦前の東京を楽しみながら読める、エンタメ短編集です。