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生物と無生物のあいだ  講談社現代新書

生物と無生物のあいだ(講談社) 福岡 伸一著
税込価格: ¥777 (本体 : ¥740)
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出版 : 講談社
サイズ : 18cm / 285p
ISBN : 978-4-06-149891-4
発行年月 : 2007.5
利用対象 : 一般

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コメント・書評

「生命とは何か」への答え。生命とは動的平衡にある流れ。
レントゲンのパパ
2011/07/20 00:51:31
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★★★★★

衝撃の刊行から4年が経過するも、未だおススメ棚を飾る一冊。内容も然ることながら、分子生物学者とは思えぬ美しく柔らかな文章構成は何度読んでも新鮮な感動を与えてくれます。著者は冒頭から私たちに問いかけます。「生命とは何か?」と。本書はその解答権を、DNA構造を発見したワトソンとクリック、PCR原理の提唱者キャリー・マリスといったノーベル賞受賞者たちに与えてくれません。遺伝子研究に多大な功績を残すも、日の目を見ることの叶わなかった影の立役者、3人のアンサング・ヒーローに求めています。遺伝情報を運ぶ最重要分子がDNAであることを初めて発見したオズワルド・エイブリー。DNA結晶のX線解析によってDNAの…  全文読む 評価する

幅広い読者層に向けたトピック
Genpyon
2011/05/16 22:29:25
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★★★★

分子生物学にまつわるいくつかのトピックを、著者の学問的来歴や個人的経験に絡めて、一冊の読み物にまとめた科学エッセイ。生物学に縁遠い読者にも興味が持てそうなトピックが、科学史の裏話的な内容も含めて取り上げられ、また、専門的内容についても、必要に応じて分かりやすく説明されている。本著のような科学的専門分野を扱う新書では、どのようなトピックを選択するかによって読者層が決まってくると考えられるが、本著では、より広い読者層に向けてバランスよくトピックが選択されているように思う。好き嫌いが別れるのは、エッセイ部分だろう。基本的に科学的な読み物である本著において、エッセイ部分の語り口が多分に情緒的なのだ。科…  全文読む 評価する

「生物と無生物のあいだ」は、画期的な本です。
みどりのひかり
2009/09/23 16:11:18
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★★★★★

 シュレーディンガーの「生命とは何か」で、生命は負のエントロピーを食べているというのは解っていたのですが、この本はさらに踏み込んでいって、原子の大きさに比べ動物の体がべらぼうに大きいのは何故かという理由を説明しています。そこには驚くべき科学の発達の成果が見られます。 私はかねがね動物が体の設計図をたくさん持っているのは、どうしてなのかと思っていました。つまり、一つ一つの細胞の中に、からだ全部の設計図がそれぞれあり(人の場合20兆~60兆)、何ゆえ、設計図がそんなにたくさん要るのか不思議でした。設計図は1セットあれば良いし、予備を考えても5セットもあれば十分ではないか?それが何故、生物進化の過程…  全文読む 評価する

―古典的実験思考の限界―
レム
2009/09/20 00:04:40
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★★★

  DNAは、理論上は生命活動の全てをコードしているはずである。 では、コードをじっくり読み進めば、全ての生命の謎が解けるのだろうか・・・。 この答えは、そう単純な話ではないだろう、ということを本書は物語っている。     事実、例えば特定の酵素や機能をコードしている遺伝子配列は、既に多数知られてきているし、ある塩基配列の有無や異常が特定の疾患と結びつくといったことも分かってきている。 場合によっては、たった一箇所の遺伝子の塩基配列の違いで抗癌剤の効果が劇的に異なるといった事例もある。  となれば、生命活動に重要な遺伝子を欠損させた生物は、どうなってしまうのか。 著者はGP2という膵臓の細胞分…  全文読む 評価する

私たちは不可逆な流れ
GTO
2009/06/29 19:30:08
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★★★★★

 話は、いきなりマンハッタン島を遊覧する観光船サークルラインから始まる。そして、観光船から見える風景の中から、一気に野口英世の胸像へとズームアップされていく。もうこの後は、息をつかせず分子生物学の世界に引き込まれる。とにかく、話運びがうまい。アナロジーも適切なものが多い。  そうして、読み手はオズワルド・エイブリー、アーウィン・シャルガフ、キャリー・マリス、ロザリンド・フランクリン、エルヴィン・シュレーディンガー、ルドルフ・シェーンハイマー、ジョージ・パラーディと現代生物学の偉人たちと出会いながら、現在の到達点へと案内される。  科学の世界の明るい面ばかりでなく、ダークサイドも避けず、科学者の…  全文読む 評価する

生物と無生物のあいだ
helmet-books
2008/11/14 00:50:21
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★★★★

●あー今日はよく働いたなと痛めた腰をさすりながら文字を羅列しながら生命とは何なのか?と思考してみたのだが、DNAの文字の羅列は美しい!といわれてもなんだかピンとこないぞなんでだろそうか腰の痛みのほうがDNAより生命とは何か?という問いのアンサーに近いと思われるのだがどうだろうかDNAは「A」と「T」と「C」と「G」の文字の羅列という奇跡 たった4文字今文字を羅列している僕はいくつの文字を使ってどのくらいのことを伝えられるのだろうと考えはじまると「大切なことはいつだってシンプルだ!」という青春ソングの歌詞になるシンプルさで対抗するなら、このインターネットの世界は「0」と「1」の世界で成り立ってい…  全文読む 評価する

生命へのおののきと感嘆
コーチャン
2008/08/30 11:15:15
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★★★★

 分子生物学のトップの研究者が、先人の歩んだ探求の道のりと自らの研究成果をたどりながら、「生命とは何か」という究極の問題を論じた科学啓蒙書。高度に専門的な概念をわかりやすい言葉で説明しながら、かといって決して低レベルの内容ではなく、じっくり読めば納得のいくかたちで書かれた、読みごたえのある一冊である。 物語は、分子生物学の歴史上大きな役割を果たした人々の足跡をたどりながらつづられる。DNAが遺伝子の本体であることをつきとめながらも、アンサング・ヒーロー(=縁の下の力持ち)として地味な研究生活を送ったオズワルド・エイブリー、二重らせん構造を証拠立てるX線写真をワトソンに盗まれ、自らは歴史の影に埋…  全文読む 評価する

「生命とは何か」にまつわるあれこれが語られていて飽きさせない
YO-SHI
2008/08/05 16:58:04
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★★★★

 50万部を超えるベストセラー。比較的安価で手に取りやすい新書であることを考えても、学術的なテーマであることを考えると、よくこれだけ売れたものだ、と思う。 本書は、生物と無生命との境界線(著者はエピローグで、界面(エッジ)という用語を使っている)を、著者の専門である分子生物学の知識をベースにさぐる良書だ。生物と無生物の境界線をさぐることは、つまりは「生命とは何か」を考えることでもある。 そして「生命とは何か」というテーマは、深遠でありながら、多くの人の興味を引く、抜群の魅力というか市場性のある「おいしいテーマ」だ。それを、本人の研究成果や、この分野のちょっと気の利いたエピソードを交えて、平易な…  全文読む 評価する

美しいサイエンス
ココロの本棚
2008/05/17 10:15:55
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★★★★★

サイエンスというカテゴリーに少し躊躇しましたが、読んでみての感想は・・・・・・。「読んでよかった!」分子生物学を専門とする著者。この本の中では、DNA解明への道のりや、細胞の研究、ウィルスとは何か?などが語られます。その知識だけでも十分に楽しめるのですが、この本の素晴らしさはずばり文章です。見た者だけに表現できる、生命の美しさ。研究の日々、過去の偉大な学者たちの功績。美しい表現力は、非常に文学的です。ミクロの世界は果てしない宇宙にも似て、神秘的で広大で複雑で生命力に満ち溢れています。生命とは一体何なのか。貝殻と小石をわける、その境界はどこにあるのか・・・・・・。一つ一つの細胞の躍動。生命の素晴…  全文読む 評価する

その命題に最終回答を得るための書ではなく。
yukkiebeer
2008/04/26 08:54:50
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★★★★★

 理科系の書物には興味があるものの、そちらの方面の埒外の生活を送っているためどうにも手を出すには臆してしまうきらいがあります。本書も各方面で高い評価を受けているという世評がなければ、そしてまた同じ講談社でも現代新書ではなくブルーバックスの一冊であったならば、決して手にすることはなかったと思います。 率直に言うと、「生物と生物のあいだ」に関する<最終解答>が得られたという思いは残りませんでした。しかし私は本書を大いに楽しんだのです。高校時代に手にしたある一冊の本から味わった知的興奮を再体験したような気がしました。 その本とは藤原正彦「若き数学者のアメリカ」です。研究のために渡ったアメリカという国…  全文読む 評価する

これが教科書だったらきっともっと生物に対して興味をもてたと思います
さあちゃん
2008/02/17 11:46:29
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★★★★

  高校の時生物を選択した。3年間学んだはずだが内容は既に霧散しており恩師の顔や名前すら思い出せない。(先生ごめんなさい)そんな私だからこの本を読み通すのは大変だった。読んだことが一回では頭にはいっていかないのだ。そんな私ーが興味惹かれるところは例えば日本ではお札にまでなった野口英世の業績は世界の中ではあまり評価されていないとか研究者同士による熾烈な一番争いの現実とか一般的には名前をしられてないような研究者の地道な努力だとか所謂サイドストーリー的なエピソードだ。そんな話が散りばめられていたからこそ読み通すことができたのだと思う。 本筋は分子生物学というあまり馴染みのない話である。遺伝…  全文読む 評価する

デカルトの機械論は生物には当てはまらない
仙道秀雄
2008/01/18 21:29:45
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★★★★

  現代の生物学業界の様子がよく分かり、どんな風な論理で生物学が記述されるのかもよくわかる。また著者の一番いいたいこと、生命とは何かもよく理解できる。この定義が正しいとするとやはり人類は絶滅のとば口に立っており、すでに2-3歩踏み出してしまったのかもしれない。  「生命という名の動的均衡は、それ自体、いずれの瞬間でも危ういまでのバランスをとりつつ、同時に時間軸の上を一方向にたどりながら折りたたまれている。それが動的な平衡の謂いである。それは決して逆戻りのできない営みであり、同時に、どの瞬間でもすでに完成された仕組みなのである。」p284  「これを乱すような操作的な介入(遺伝子操作)…  全文読む 評価する

ダーウィンを越えているのでは?
k-kana
2007/09/24 22:22:37
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★★★★

生命とは自己複製を行うシステムである。これは今日現在の普遍的な定義だろうか。1953年にワトソンとクリックは、DNAが二重ラセン構造であることを発見した。DNAは互いに他を写した対構造であり、この相補性はDNAが自ら全体を複製する機構を備えていることを示している。DNAが1組あれば、生命は子孫を残すことができるのだから。生命を定義するもうひとつの基準として、著者は「動的平衡」を挙げている。生命が「動的な平衡状態」にあることを最初に唱えたのは、ルドルフ・シェーンハイマーだそうだ。この「動的平衡」論をもとに、著者は生物を無生物から区別するものは何かを、まったく新しい視点から考察している。「動的平衡…  全文読む 評価する

あとがきの美しさ
くにたち蟄居日記
2007/09/02 06:46:52
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★★★★★

旅行中の機内で読み始めた。巻置くわず、一気に読了した。  本の内容は既に他の書評の方の解説があるので そちらを参照されれば良い。各種書評での 毀誉褒貶ぶりは 話題本の宿命であろう。僕がここで言いたいのは 最後のあとがきの「美しさ」である。  あとがきで著者は自分の小さい頃の 自然との関わりを述べている。秘密基地の探検、蛙を取ること、アゲハ蝶の飼育。東京の郊外で著者がやってきた子供時代の「遊び」は 紛れもなく僕自身がやってきた事と同じだ。この優れた書物の最後に 著者が静かに語る  そんな美しい自然と その自然との関わりを読んでいて 不覚ながら涙が出た。   僕らが小さい頃の自然は不思議だらけだっ…  全文読む 評価する

第一線生物研究者が「生命」を語る。この類を初めて読む人には新鮮でしょう。
銀の皿
2007/08/19 14:46:04
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★★★

  自らの経験を交えながら、生物学の来た道、生命について考えたことを書き綴る。子供時代の思い出、ポスドク時代の思い出、研究の失敗から得たもの、野口英世やDNA、PCR発見物語・・・いろいろな方向から「第一線の生物研究者はこんな風なんだ」と語りかけてくる一冊である。 著者の語り口は柔らかで静かだが、その中に「職業としての研究」の実情や、「生命の奥深さが垣間見えた時の感動」などがちりばめられている。「生物学研究の現状」を概観するようなところもあるので、この類の本を始めて読む人にはとてもよい本になっているとおもう。 ある程度生物学の現状、研究者について知っていたり読んだことのある人には物足…  全文読む 評価する

科学に介在する「人間的要素」の大きさに、あらためて気づかされる
JOEL
2007/08/05 19:04:40
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★★★★

  本書は多くの新聞の書評欄で賛辞が送られている。それも特別な枠が設けられて紹介されている。したがって、本書がすぐれた科学読み物であることは言を待たないであろう。 ただし、過大な期待を抱いてはならない。本書は、講談社の読書案内誌『本』に連載されていたものを1冊にまとめたものである。そのため、どうしても書き下ろしの書物のようなまとまりに欠けるきらいがある。著者の専門である分子生物学の知見を、一般の人向けに分かりやすく書き連ねた、科学エッセイのような読後感を与える。それ以上でも以下でもないのである。 だからといって、本書の価値が損なわれているかと言えばそうではない。すぐれた科学者は世にた…  全文読む 評価する

極上の分子生物学ミステリー
sheep
2007/06/02 23:04:59
評価 ( マーク )
★★★★★

「もう牛を食べても安心か」の続編にあたる本。広報誌「本」に連載された文章をまとめたものということで、生物と無生物の間について、肩をこらせることなく、面白く語っている。構成も語り口も実に巧み。帯にある通り、「極上の科学ミステリー、読み始めたら止まらない。」新聞にワトソン博士が自分のゲノム(全遺伝子情報)を公開するとい記事があった。個人で公開するのは世界初だという。DNAの二重らせん構造発見に対して62年ノーベル医学生理学賞を受賞した人々だ。本書を読んでいなければ、ただ素直に「偉い!」と読み流していたろう。本書6章ダークサイド・オブ・DNAで触れられている、1953年「二重らせん構造発見」の真実は…  全文読む 評価する

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