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紙の本
最後のテロリスト 2 鼓動 (二見シャレード文庫)
著者 谷崎 泉 (著)
氷川の指示で警察庁幹部・唐沢の養子になり、東京の大学に進んだ蓮。良家の子息を演じながらも、内面は渇き、飢えていた。そんな時、耳に入ってきた故買屋・セキの存在。ヤクザとクス...
最後のテロリスト 2 鼓動 (二見シャレード文庫)
最後のテロリスト2~鼓動~
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商品説明
氷川の指示で警察庁幹部・唐沢の養子になり、東京の大学に進んだ蓮。良家の子息を演じながらも、内面は渇き、飢えていた。そんな時、耳に入ってきた故買屋・セキの存在。ヤクザとクスリを嫌い、決して人前に姿を現さない慎重な仕事の手腕に興味を覚えた蓮は、セキの正体を突き止めようと画策する。果たしてセキは蓮の欲望を満たすにふさわしい、極上の獲物だった。追いつめ、身体を征服し、心を奪う—。抑圧されてきた蓮の激しい本性が迸る、シリーズ第二弾、蓮とセキの出会い編。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
疾走する、男達の激情。
2007/10/29 00:25
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アルビナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には、この作品は2007年のベストBL小説。
作者/谷崎泉が当初同人誌で発表していたものを商業用に大幅加筆して書き下ろしたもので、イラストレーターはシバタフミアキ。胎動編(威)・鼓動編(蓮)・鳴動編(セキ)()内を主役とした三部作構成になっている。
主要な登場人物は三人。
広域暴力団興津組財政係の一人息子で、喧嘩早く情に厚い武闘派・威。
興津組大幹部の氷川に拾われ、菅生の養子になり威と義兄弟になる頭脳派・蓮。
“錬金師”の異名をもち、裏社会で故買屋グループを率いる慎重派・セキ。(*)
【三部作あらすじ】
親である前に極道であることを優先する父親に反発し、ヤクザの世界に身をおくことを拒んでいた威。氷川の計略により蓮と義兄弟になり、恋人の凪が暴行を受けたことをきっかけに己の運命を受け入れてゆく【胎動編】。
前作から1年後、東京の大学に進学した蓮は故買屋グループのリーダーであるセキに自分の理想を重ねて激しく求める。自分を翻弄する蓮を憎みながらも心ごと引き込まれてゆくセキだが、「一緒に来い」という言葉を残して蓮は急に消息不明となる【鼓動編】。
前作から5年後、裏社会のなかで徐々に大きくなる故買屋の“セキ”という名のしがらみに限界を感じ、故買屋をたたんで日本を出ようと決意したセキ。そこに行方知れずだった蓮が現れる。義兄の威を興津組のトップに担ぎ上げるべく裏で画策する蓮は組織のキーマンになっていた。惹かれあいながらも交わることのない立場の二人。出国を迫られるなかセキが示した二人の未来は・・・【鳴動編】。
これまで三巻通して3回読んでも、毎回飽きることなく興奮した。
徹底的にドライな文体。スピードの速い展開。骨太の世界観。緊張感のある男同士の激しい恋情。まるで映画のような疾走感がある。正直スタイリッシュな男同士の恋愛を描く谷崎泉が、極道の世界を舞台にこれほど丹念にかつ疾走感あふれる描写で描けることに驚いた。鋭い人間観察でキャラクターを掘り下げた描き方は、昨今の量産されたBLとは一線を引いた奥深さがある。ライトな文体のBLではなく、どちらかといえばストイックさが逆に色気を増す耽美型。同じく耽美型の作品で花郎藤子著『禽獣の系譜』(白泉社)を思い出したのだが、この作品もハードカバーで売り出しても遜色ない作品であると思う。つまりイラストの助けが必要ないほど著者自身の筆力が優れていて、文章だけで読者を作品の世界に誘える力があるということだ。
と、前述しておいで恐縮だが、
私が一番注目したのはイラストレーターのシバタフミアキ。
BL誌では馴染みがないが、青年誌で商業漫画を描いている別名のプロ作家である。スタイリッシュなアメコミ風の線の太いイラストは、ドライな世界観に見事にマッチした。作品の内容とイラストの相乗効果が高いBL小説において、ラステロの魅力を120%に増量して伝えてくれた。BL小説における妖艶なイラスト革命を起こした奈良千春とは別の路線で、新たなウェーブとなって欲しい。次回またどこかで会えることを期待したい作家だ。
特にメディアミックスされていない(CDドラマ等)作品なので、人気がでるほど読まれていないのかと少し落胆。でもスリリングな男同士の恋愛を好む人には、十分に読み応えのある作品だと確信している。三部作構成なのだが、どの巻から読み始めてもだいたい話は分かるので、自分好みのキャラクターの表紙から選んで読んでも楽しい。(個人的には2⇒1⇒3なので【鼓動編】に書評を掲載させてもらった)
息つまる恋情と爽快な感動を味わいたい人に。
そして今以上にもっと評価されてほしい作品だという主張をこめて。
オススメです。
(*セキは胎動編未登場)
紙の本
シリーズその2
2012/09/24 13:39
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
「最後のテロリスト」第二作目です。
今回は警視庁幹部の養子になった蓮(攻め)と故買屋、セキ(受け)のお話です。
このシリーズ本当にガツンときます。
蓮とセキの食うか食われるか、みたいな鬼気迫る感じがなんとも良い味をだしてます。
蓮の過去、今の蓮、セキへの執着などなど、一冊丸ごと蓮でした。
一作目でもいきなり五年後、になったりしましたが今作でもラスト近く四年後になっちゃいます。
展開が早っっ!!、とも思わなくもないですが、これもテンポのよさなのでしょう。
次で最終巻になります。
「最後のテロリスト 鳴動」に続きます。