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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2007.4
- 出版社: 早川書房
- サイズ:20cm/510p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-208815-4
紙の本
双生児 (プラチナ・ファンタジイ)
著者 クリストファー・プリースト (著),古沢 嘉通 (訳)
1999年英国、著名な歴史ノンフィクション作家スチュワート・グラットンのもとに、第二次世界大戦中に活躍した空軍大尉J・L・ソウヤーの回顧録のコピーが持ちこまれる。グラット...
双生児 (プラチナ・ファンタジイ)
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商品説明
1999年英国、著名な歴史ノンフィクション作家スチュワート・グラットンのもとに、第二次世界大戦中に活躍した空軍大尉J・L・ソウヤーの回顧録のコピーが持ちこまれる。グラットンは、次作の題材として、第二次大戦中の英国首相ウィンストン・チャーチルの回顧録のなかで記されている疑義—英空軍爆撃機操縦士でありながら、同時に良心的兵役拒否者であるソウヤーなる人物(いったい、そんなことが可能なのか?)—に興味をもっており、雑誌に情報提供を求める広告を出していた。ソウヤーの回顧録を提供した女性アンジェラ・チッパートン(旧姓ソウヤー)は、自分の父親は第二次大戦中、爆撃機操縦士を務めていたと言う。果たして、彼女の父親はほんとうにグラットンの探しているソウヤーなのだろうか?作家の棲む現実から幕を開けた物語は、ジャックとジョーという同じイニシャル(J)をもった二人の男を語り手に、分岐したそれぞれの歴史の迷宮をひたすら彷徨していく…。稀代の物語の魔術師プリーストが、SF、ミステリにおける技巧を縦横無尽に駆使して書き上げた“もっとも完成された小説”。英国SF協会賞/アーサー・C・クラーク賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【英国SF協会賞(2002年)】【アーサー・C・クラーク賞(2002年)】第二次大戦の飛行兵J・L・ソウヤーの回想録に書かれていたのは? 同じイニシャルを持ち、歴史の流れに翻弄される一卵性双生児、ジャックとジョーの人生を、虚実入り乱れた「語り=騙り」で描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
クリストファー・プリースト
- 略歴
- 〈クリストファー・プリースト〉1943年イギリス生まれ。マンチェスター市の公立学校卒業。会計事務所に勤めるかたわらSFの創作を始め、作家デビュー。「逆転世界」で英国SF協会賞、「奇術師」で世界幻想文学大賞受賞。
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紙の本
歴史の虚構性の上に「虚構の現実」を構築し、物語をひねりつぶしながら新たな物語の理念型を塑型する、プリーストの巧緻な「たくらみ」
2007/06/10 22:53
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
プリーストという作家の魅力がふんだんな『魔法』『逆転世界』を読んだとき、これほど知的レベルの高いエンターテイメントが可能なのかと驚かされた。彼の発想の卓越している点、彼が何に挑戦しながら書いているかという点を、ない知恵しぼって一所懸命分析したつもりだったけれども、自分の感心はまだまだ甘い認識であったと思い知らされた。痛いほどに……。この『双生児』は、それら2作にも増してダイナミックで大胆な「たくらみ」の産物だ。寄木細工で作られた精巧なからくり箱のような、「芸術」を強く印象づけられるエンターテイメントの具現にひれ伏したくなる思いである。
第二次世界大戦前夜から始まる物語は、英国人双子の人生の対照だということで大づかみな紹介ができる。そして、チャーチルやルドルフ・ヘスなどの実在した人物も登場する「歴史改変もの」として書かれていると、手法を紹介できる。
だが、プリーストにとってそれは果たして「歴史改変」なのか。彼の立場はおそらく「歴史自体が改変である」というものであろう。「歴史的事実として伝えられていることも、誰かの白昼夢や悪夢と大した違いはない」という視座があるからこそ、歴史と幻想が物語レベルで溶け合い、分かち難く小説的事実として塑型される。そして、塑型されたそばから、強い握力でぐにゃり変形されていく。
不謹慎ながらも正直なところを告白すれば、第二次世界大戦をリアルタイムで生きていない私には、戦争体験者による事実の記録も、ハリウッドで作られる台本も、未知のことであればなおさら現実か虚構かの区別がつくものではない。
大衆にそのようにして受容されていく歴史の虚構性というワナを存分に利用したことが「たくらみ」の1つならば、エピソードの収斂を行わないという点もまた、「たくらみ」の1つである。ほとんどの物語は、メインストリームがあり、そこから次々と派生させていくエピソードを結末へ向けて再び収斂させていく。読者に納得の結末を用意し、作品を読んだことに対する納得や満足のプラスの感情を与えるためだ。しかし、『双生児』の作りは、それとは全く異なる。メインストリームそのものを分離させ、そこから派生させたエピソードもさらに分離させていく。系統樹の幹や根元に1本化させていく流れではなく、分かれた枝先へ枝先へと広げていく。その作者の作業は、私たちの人生の選択への悔悟、運命のいたずらへの哀惜といった「触れられたくない部分」を突いてくる。つまり、「あの日あのとき、あのような行動を取らなければ」その先に微笑んでいたはずの人生に無念を抱かせるのである。
数限りない人生の分岐点を効果的に描いていくための仕掛けが「双生児」という設定だ。1人の人物の分岐では、そう複雑でインパクト強い分岐を提示できない。そこでプリーストは、共同作業でオリンピック出場を勝ち得た双子に同じ栄冠を最初に与えておき、それからの2人の人生を弄ぶ。それは同じ女性に惹かれた若者同士の確執であり、兵士と良心的兵役拒否者という立場それぞれ付与される社会貢献の役割と挫折である。
「たくらみ」の周到さは徹底している。双生児の人生の物語に接するノンフィクション作家が、この小説の語り部役であるはずなのに、彼が扱う歴史と双子の人生の記録がぐにゃり変形させられてしまう。そして、客観的立場で歴史や人の人生を扱うはずの彼自身も、果てしない系統樹の分岐構造のなかへ投げ出されてしまう。
収拾がつかなくてこれほど満たされない物語もなかろう。しかし、収拾をつけない「たくらみ」の巧緻さに、これほど満たされる物語もなかろう。
紙の本
不思議な仕掛けよりも、それを手段に用いて描いた戦争と平和のメッセージに打たれた
2007/09/26 23:39
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二次大戦中に「良心的兵役拒否者にして戦争の英雄」という二律背反的賛美を受けたJ.L.ソウヤー。彼が残した手記に記された真実とは…。
一卵性双生児である二人のJ.L.ソウヤーをめぐる摩訶不思議な物語です。1940年代半ばの米中戦争、41年に終結した大戦、など、幻惑的記述が続きます。こうした幻夢の世界をどう辻褄あわせしていくのか、そのからくりについて想像を巡らしながら読み進めましたが、物語の終盤にさしかかっても自分なりの解答を他人に披露できるほどの自信をもつには至りません。そして497頁で迎えた結末とともに書を一旦閉じても、胃の腑に落ちるような感覚は得ることができませんでした。
巻末の大森望(評論家)の懇切丁寧な解説を読んで、自分の曖昧だった推察があながち間違いではなかったという安堵感はようやく得られましたが、この解説がなければプリーストが張り巡らした仕掛けを、確信をもって味わうことは不可能だったでしょう。
では私はこの小説を楽しめなかったかというと、実はそんなことはありません。確かに私は仕掛けを十分には見抜けませんでした。しかし作者にとって仕掛けは手段に過ぎないはず。
この小説は幻想世界に読者をいざないながら、現実世界の戦争の悲劇と平和の尊さを見事に描いていると感じさせるだけのものを持っているのです。平和を実現せんとするソウヤーの次の台詞は私の心を強く打ちました。
「ぼくは、平和が抽象概念ではなく、自分の人生において成し遂げられる現実であるという考えに雷に打たれたようになって、廊下に立ち尽くした。われわれの赤ん坊は、平和な世界に生まれてくるのだ。」(374頁)
平和を成し遂げる。平和に積極的にコミットしていく。そんな経験を果たして幾人の読者が意識的に持つことができるでしょうか。
仕掛けの読み解きに気をとられるばかりだとしたら惜しい、そう思わせる小説です。
紙の本
一瞬、一瞬ごと、無限に分岐し続ける物語
2007/06/22 21:11
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る
マンガほど、マンガ家をはじめとする制作者サイドが手間暇かけるのに反比例して、読者が費やす時間が減るメディアはないとかねがね思っていた。すばらしいマンガであればあるほど、普通に読む分には、楽に、早く読むことができる。本書を読んで、まったく同じ感想を抱いた。読みやすい。なんてすごいんだ。
1941年5月10日ナチス・ドイツ副総統ルドルフ・ヘスの「独英講和案」を抱いての「逃亡」という未だに謎につつまれた史実を軸に、同じJ・L・Sというイニシャルを持つ英国人双生児、ソウヤー兄弟が繰り広げる、「改変歴史SF」といっても、どこで何が改変されたのか、一読してもなかなか完全にはつかめない練り上げられた構成の傑作である。
その気になれば450pを楽しく、非凡なSFとしてさーっと読み通せる、読みやすさと魅力に満ちた、この作品は、しかし、いったん読み返しはじめたら、巨大迷路となり、多分きりがなくなるだろう。
双生児(2)X二つの歴史(2)=4。見過ごしがちな多くの場面がこの4つの分岐点を孕んでいるのだ。ちょっとやそっとの深読みなど飲み込んでしまう構造になっている。
食事シーンから、ランカスター重爆撃機の内部までにわたる、著者の綿密な取材に裏付けられたであろう、丁寧な描写が、逆にさらに「どっちが現実?」という幻惑の度合いを増していくのも心地よい。是非。
紙の本
頑張って読んだ甲斐があった
2015/09/15 22:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Chocolat - この投稿者のレビュー一覧を見る
英国SF協会賞受賞作!なのに、これって普通の小説では?と、つまり、作者のトリックに見事に騙されました。なので、非常に満足
結構、長い作品で、読み応えありますが、最初から丁寧に読み込んでいかれることをお勧めします
紙の本
戦争と不条理の間
2014/02/23 23:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
双子のボート選手がベルリンオリンピックに参加するところが物語の起点だ。それまで同一視され、比較され、離れようとする力に導かれていた二人は、その大会期間にそれぞれ異なる道を歩んでいることに気付く。あるユダヤ人少女との出会いが、人生の分岐を決定づける。一人は空軍パイロットとして、一人は良心的兵役忌避者の赤十字職員として。
そして第二次世界大戦は、開戦から1年後の1942年に終わった。1945年に終わった。
それはよくある架空の歴史、並行世界の物語だろうか。
英独開戦とともに、双方とも爆撃機による都市への無差別爆撃を繰り返し、1年後には主要な都市は廃墟と化していた。講和の機運が生まれたが、チャーチルは戦争遂行の意思を貫いた。講和の条件に合意した。ヒトラーは講和の使節を派遣した。派遣を認めなかった。
輻輳する歴史に双子のそれぞれが深く関わっていて、それぞれの視点から我々の知らない物語が紡がれ、双子ゆえに時に交差し、時に遠く離れながらも通じ合っているために、その二つの流れの峻別はできず、あたかも一つの空間の中のように見える。もしかしたらその通りに、それぞれ一つの歴史の表面に過ぎないのかもしれないとさえ思う。
それは政治家、軍人、一般市民それぞれの立場で、血まみれの戦争を前にして、継続か平和かの二つの道であり、決断した先の景色を右目と左目に同時に見ているようだ。戦争ならそれは、国を守るためなのか、ナチスを潰すためなのか。
爆撃機のパイロットの見るものは作戦により燃え上がる都市。赤十字職員が見るのは瓦礫の中の傷だらけの人々。からくもドイツを脱出してイギリス市民権を得たが、出身のためにスパイの容疑をかけられる孤独。どのような判断を下しても、正解かどうかはわからない。この拭えない不安は、世界の不安定さであり、シュレディンガーの猫のようにその結末も知りようが無い。
揺れ動く心理、マクロな視点との対比が、まったく緻密な構成によって、一つの連続した物語のように語られる。2002年に刊行された本作の執筆中に911の事件が起きていたのかは分からないが、少なくとも20世紀末の時点で、どのような歴史をたどったとしても無数の紛争とテロの跋扈する世界とされている。あの時代と同じ迷いは今も生きている。この奇妙な物語の主人公達の噛み合ない彷徨に見いだす共感は、カフカ的不条理というよりは、僕らの抱える不安を現していることにあるのだろう。
紙の本
面白いけれど、エンタメではないわな、これ。やっぱり戦争と、それに絡んだ恋愛っていうのは、暗いんですよ、はい
2008/03/17 20:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
プリーストといえば『ドリーム・マシン』というのが私の中の連想ゲームの答え。もしかすると『逆転世界』も我が家のどこかに積読されているのかもしれませんが、記憶は欠落。で、それからウン十年、再び手にしたのが『奇術師』。ところが数年前に読んだこの本も中身となると覚えていない。面白かったかどうかだって怪しい。要は単純な話ではない。
で、今回のお話はそれに輪をかけた感じです。大森望が解説でこの話の構造を細かく書いているので、この複雑な小説を理解できなかった人はじっくり読んでみるといいでしょう。とはいえ、それで腑に落ちる話かといえば、さにあらず。それは大森自身も書いていることで、本気で内容を把握しようとすればメモを取りながら、双子のそれぞれの話を年表形式でまとめるのが一番。でも、それで納得できるかと言えば・・・
稀代の物語の魔術師プリーストが、SF、ミステリにおける技巧を縦横無尽に駆使して書き上げた
などといういかにもエンタメ風な謳い文句に騙されてうかうか手を出したら、ボーゼンとすること間違いありません。時間は捩れ、二つの時間軸は互いに侵蝕し合い、何がなにやら、夢か現実かもわからなくなってきます。とはいえ、文章はしっかりりていますし、第二次大戦中の英独というおなじみの話が根っこにありますから、入りやすいことも事実。
しかもです、反戦運動もあれば愛国主義もあります。ドイツ機同士の怪しげな空中戦もあれば、ひとりの女性をめぐる双子+戦時下の隣人という不快極まりない情欲の話もあります。チャーチル、ヒトラー、ヘスといった有名人も当然登場します。にもかかわらず、速読が出来ません。私は無理矢理一週間で読みましたが、正直、ひと月は欲しい。
エンタメ?いえいえ、これは海外もの純文学です。SF・ミステリといった言葉は、手法の一部を表わしているに過ぎません。勿論、ジャンルを特定するものでは全くない。並行世界といっても、普通のそれに比べれば二つの世界の境界はもっと曖昧で、果たして本当に世界が違うのかも分りません。とりあえず私が無理矢理思い出した日本文学でいえば加賀乙彦の小説群でしょうか。
主人公はジャック・ソウヤーとジョン・ソウヤーという同じJ・Lというイニシャルを持った双子です。二人は英空軍爆撃機操縦士と兵役拒否者という正反対の道を歩むのですが、二人は一人のユダヤ人女性を巡って対立することになります。対立とは言っても、一人が自分の気持ちを隠すことで、表面化することはなくなるのですが。
ところが火災で死んだはずのJ・L・ソウヤーが実は生きていたり、生きているかと思った操縦士のJ・L・ソウヤーが死んでいたり、ドイツ空軍機が繰り返し自軍機を襲ったり、それにチャーチルやヘスの動きが絡んできて、話の流れに曖昧さと複雑さが加味されて、狂気の様相を見せ始め・・・
とりあえず、カバー折り返しの文を書いておけば
歴史の流れに翻弄される二人の男の人生を、
虚実入り乱れた“語り=騙り”で描く大作
1999年英国、著名な歴史ノンフィクション作家スチュ
ワート・グラットンのもとに、第二次世界大戦中に活躍
した空軍大尉J・L・ソウヤーの回顧録のコピーが持ち
こまれる。グラットンは、次作の題材として、第二次大
戦中の英国首相ウィンストン・チャーチルの回顧録の
なかで記されている疑義――英空軍爆撃機操縦士で
ありながら、同時に良心的兵役拒否者であるソウヤー
なる人物(いったい、そんなことが可能なのか?)――
に興味をもっており、雑誌に情報提供を求める広告を
出していた。ソウヤーの回顧録を提供した女性アンジ
ェラ・チッパートン(旧姓ソウヤー)は、自分の父親は第
二次大戦中、爆撃機操縦士を務めていたと言う。果た
して、彼女の父親はほんとうにグラットンの探している
ソウヤーなのだろうか?
作家の棲む現実から幕を開けた物語は、ジャックとジョ
ーという同じイニシャル(J)をもった二人の男を語り手
に、分岐したそれぞれの歴史の迷宮をひたすら彷徨し
ていく・・・・・・。
*
稀代の物語の魔術師プリーストが、SF、ミステリにおけ
る技巧を縦横無尽に駆使して書き上げた“もっとも完
成された小説”。英国SF協会賞/アーサー・C・クラー
ク賞受賞作。
となります。戦争と恋愛が絡むのですから、面白いのですが、話のずれ方が最初は微妙で、それがだんだん大きくなっていく。そこをしっかり読み取っておかないと???となります。技巧をつくした作品なので、速読はできません。やれば少しも楽しめない。痛快なお話ではなく、重苦しく考え込む、そういったものです。
そういった重々しさを感じさせない爽やかな風景を描いた装画は服部幸平、Book Designは岩郷重力+WONDER WORKZ。です。
原題は The Separation
目次は以下のとおり
第一部 一九九九年
第二部 一九三六年 ― 一九四五年
第三部 一九九九年
第四部 一九四〇年 ― 一九四一年
第五部 一九四〇年 ― 一九四一年
解説/大森望