紙の本
自動車デザイン世界トップクラスの著者が語るデザイン
2020/08/29 21:56
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投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
イタリアの自動車工房ピニン・ファリーナでデザインディレクターを務めた著者がデザインとは何か、日米独伊のそれぞれの働き方の違いを語る一冊。特にイタリア人の働き方や生き方が詳しく記載されていて、とても勉強になります。
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良い内容の本でした。
タイトルの通りの内容ですが、面白く読めます。(内容の好き嫌いは有るでしょうが)
是非、手にとって読んでみて下さい
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最近、デザインとかブランドなどといった仕事が気になりこういう本を読む。
これらの2つに共通する自分のイメージは、それらはなくても機能的には変わらないが、感性というものに訴えかける何かがあり、それが機能以上の価値を生みだしている。
そんな仕事をしてみたいと思う自分がいる。
そう思うのも現在、そしてこれからの仕事の種類はこれまでのブルーとホワイトといった区分ではなく、月並みな表現だが、クリエイティブと非クリエイティブの2種
類になると思うからだ。
できれば前者でいたい、そういう風になりたいから無い所から何かを生み出す力をつけたいと思ってこういう本を読むのだろうと自分では思っている。(もちろん自分にはそういったセンスがないのでこんな仕事はできないが、このような仕事に携わる人から何か得られるだろうという淡い期待がある)
本書はフェラーリの限定モデル『エンツォ・フェラーリ』から鉄瓶まで幅広いデザインを手がけた著者がデザインという仕事を通じて感じたこと、社会について書かれたものです。
著者は車のデザインを長年海外で手がけてきましたが、フェラーリの御国許であるイタリアの人々の考え方、社会構造がフェラーリという手間がかかり、高コストの車を生み出したことに始まり、日本の違い、共通点などについて書く。
イタリアのものづくりの精神というのが今日のブランドと呼ばれるものを作り上げたのが分かるでしょう。
面白いのが日本は世界に商品はサービスなどを出す時に東京から出すが、イタリアは地方から出す。ローマ、ミラノ、フィレンツェ、トリノなどなど
日本はどうしての地方というとダサいや廃れたといったイメージを持ちがちであるが、地方にブランドをというのはこれからもっと押し出していくべきだろう。
なぜフェラーリは高くても売れるのか、そのビジネスモデルもイタリアの風土があってこそだと思う。
また日本人の『自分』がないというのも思わずはっとさせられてします。自分にも当てはまる部分があるので直していきたいと思った。
デザイン、ものづくりに興味がある人は手にとってみては。フェラーリ好きは必見。
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フェラーリのカッコ良さは、どこにあるのか。
本場イタリアで「カーデザイン」を手がけた作者が語る
「最高の価値」の生み出し方とは!?
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『人生を決めた15分 創造の1/10000』より、イタリアでの仕事やフェラーリのことが書かれてある。大量生産と少量生産の違い。イタリア人との会議は怒鳴り合いなので、会議の前はジョギングやロックでテンションを高めるそうだ。日本では、会議で怒鳴り合いになったら、すぐに人格攻撃に発展しそうだが、イタリアでは、みんな度を超さないように自分自身をコントロールしながらやってるらしい。
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フェラーリと鉄瓶というタイトルですが、今後のものづくりについての本。
奥山氏のものづくりに対する意識に共感。
「人よりモノ」
「チームより個人」
全てのモノは人のために作られる。
モノは昨日や今日の誰かではなく、明日の人のために作られるもの。
忘れがちだけど、その意識がとても大切。
長く愛され、人に使い続けてもらえるもの。
今日よりも明日の暮らしを、より豊かにするもの。
それがものづくりの意識の基本ですね。
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● 上の人が短い時間で決められて、しかも間違った判断をしないようにするには、下の人間がわかりやすくて正しいプレゼンテーションをする必要があります。それもまた僕らの仕事です。
● 世の中を見回してみると、ほとんどの重要な決断は素人によってなされていることに気がつきます。
● クルマの品質が一番わかる部分は、ボディでもエンジンでもなくて、このダッシュボードなんです。ダッシュボードを見れば、そのクルマがちゃんとできているか、そうでないかがわかります。
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元々ピニンファリーナという世界最高峰のところでクルマのデザインをやっていて、今山形県で日本のよいところを世界に出していこうという活動(のはず)をしている奥山さんの話です。イタリア人の仕事に対する姿勢の話とかがとても面白かった(はず、だいぶ前なので忘れた)。
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これも知人に勧められて読む
エンツォ・フェラーリなどを作った工業(主に車)デザイナーが書いたエッセイ。今は、独立して車以外のデザインもしている。
なんとこの人、日本で働いたことがない
アメリカ、ドイツ、イタリアで働いたことがあって、基本的にはフェラーリを作っている会社(ピニンファリーナ社)があるイタリアのこと、そして、働いたことをもとにして良いデザインを作るための心構えというかシステムというか、そういったことを書いている。
クリエイティブでいるためにはどうしたら良いのか、を著者の経験をもとにして書いているんだ
面白かったことは、イタリアの文化について、と、クリエイティブな仕事をうまく回すためには人よりモノを中心にする、と書いていたこと
一つめのイタリアの文化については、前半に書かれていて、後半の仕事の話に説得力を持たすために書かれているって位置づけだと思うんだけど
イタリアに対するイメージを変えさせてくれた
イタリア人というと「華やかで人生楽しんでます」みたいなイメージあがあったんだけど(多分どこぞの雑誌のせいで)、著者によると、それはかなり表面的なものでしかない
イタリアは強固な階級社会で、下層に生まれた人は一生そのままで滅多なことがない限り絶対に上層社会に行くことはできない
だから、下層に生まれた一般市民は夢を見よういう気にすらなれず、「それだったら目の前のことを精いっぱい楽しもう」という精神状態になり、それが部外者の日本人には、「生活を楽しんでいる」というように見える
と、著者は言っている
それ以外にも日本以上の官僚社会で、役所も知り合いがいない限りどんなに緊急でも必ず待たされる、とか普通にあるらしい
そのほかにも、日本とは違った種類の大変なことがたくさんあるのだけれど、結局のところ、住めば都なのか、著者はそれなりに楽しんでいたようだ
まあ、隣の芝生は青いってことだったんだなあ
イタリアはイタリアで大変なようだ
二つめのクリエイティブな仕事をうまく回すためには人よりモノを中心に考えなければいけない、というのは、著者が「管理職になってうまくいかなかったときにうまくいくためにはどうしたら良いのか?」、と考えていたときについてのくだりで大体この様な意味のことを書いていて、
人材を人財と言い換えてみたり
人権が大事とか思いやりとか
と、いったことが素晴らしいと考えている(と、思われる)現在の日本に住んでいる自分からしたら、驚きだった
もちろんこういうことが大切なのは当たり前なんだけど、管理職が管理するのは社員ではなくて、社員の仕事であり、デザイナーなどモノづくりの職場にとっては管理する対象はモノになる
考えてみたら、これも当たり前のことなのかもしれないけど、読んでいた時の僕としては、驚きだった
概念としては分かっていたけど、言葉にするとびっくりするというか
「人よりモノ��
ってちょっと衝撃だと思うのだけれど、他の人はどうなんだろうか
クリエイティブなこと、について考えるにあたって参考になるし、読み物としても面白い本だった
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カーデザイナーとして有名な奥山さんの本。
フェラーリでの仕事の話からイタリア人の性格やモノづくりへの考え方が語られています。
正直フェラーリって何がカッコ良いのか分からないのですが、そこには少量生産に特化した独特な販売哲学がある事。
また、何千万円もする車を売る為の「開発リスクゼロの生産方式」など、一見合理的ではないかもしれないがオーナーに支持されるブランドであり続ける理由が分かったような気になります。
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■ものづくり
1.イタリアのデザインが素晴らしいのは、個人を重視し、それぞれのアイデアや権限を尊重してきたらからである。ある人の考えがそのまま製品に伝わりやすい。
2.イタリアではたいして才能のない人にも、大きな権限を与える。すると、その人が仕事を通じて育っていくということがよくある。日本でも、このやり方を真似るべきである。
3.お金を出しても買えないものを売るのがイタリアのブランドである。例えばフェラーリは、「需要よりも1台少なく作れ」という創業者の言葉を今も守る。
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TOPPOINT 2011年1月号より。
著者は工業デザイナー。
フェラーリが創業55周年を祈念した車をデザインされた方だとか。
価値あるものづくりとは、を考える。
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イタリア、ドイツ、アメリカで仕事をしたからこそ言える日本のものづくりの現状、日本人の知らない世界がふんだんに書いてあってとても良い刺激になった。
山形のものづくりに新風を吹き込み、山形の地場産業を燃え立たせようとしている著者の熱意が伝わってくる一冊だった。
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この人ハンパじゃなくカッコイイ!!
アメリカ、ドイツ、イタリアと各国の自動車メーカーをデザイナーとして渡り歩いて、それぞれの国の文化に適応し、文化を学び、大きな仕事をしてきた人の言うことには説得力があります。
「デザインというのは、その良し悪しで売れるか否かが決まるもの、商品が誕生から世に出るまでの間全体の指揮を取る一番重要な仕事」と著書は語っています。
見方を変えれば、自画自賛で嫌味くさいセリフに聞こえてしまうことでも、著者の仕事に対する情熱・姿勢・心意気を知れば、全然嫌味でも自画自賛でもなく、自分の仕事に対する強い自負だということがわかります。
海外を渡り歩いたことで、海外に“かぶれる”のでなく技術・文化を含めた日本のよさを知り、著者の地元の山形独自のブランドを確立しようという取り組みには、田舎の職人文化の復興と山形ブランドの世界進出とい大きなテーマを掲げています。
“文化の弁証法”とでもいうべき困難な問題に果敢に挑戦していく姿からは、仕事に対する考え方や生き方というものが学べると思います。
学生のうちに絶対読むべき一冊です。
著者が自分の高校の先輩であることをうれしく思いますし、著者を尊敬しています。
こんなすばらしい大人になりたいです。
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クルマ、そしてピニンファリーナが好きとあらば、是非手に取っていただきたい本です。フェラーリは庶民には手が届きませんが、プジョーならなんとかなる。その神話も崩れて何年経つでしょう。
イタリア。この国は本当に面白い国ですね。イタリアなくしてフェラーリはない。では何故イタリアからはこのような素晴らしい製品が生まれてくるのか・・・そのヒントが得られます。
日本。この国を考えるのにもよい本だと思います。