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商品説明
【渋沢・クローデル賞(第24回)】【サントリー学芸賞(第29回)】作品を「切断」するという破壊的な身振りとあらゆる要素の綜合という、相反する極の間を揺れ動くコラージュが、20世紀美術にもたらした可能性とは何か? コラージュが物語る20世紀美術の地平を考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 第1部 コラージュの受容の地平
- 第1章 コラージュの挑発
- 第2章 アメリカの批評におけるコラージュとアッサンブラージュ
- 第2部 コラージュと切断
- 第3章 分割と再構成
- 第4章 「偶然の法則による」パピエ・デシレ
- 第5章 偶然によるコラージュから絵画へ
- 第3部 拡張するコラージュ
- 第6章 「綜合芸術作品」の変遷
- 第7章 クルト・シュヴィッタースとメルツバウ
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紙の本
シャープな美術批評
2008/06/08 21:49
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、すでに業界で有名な賞を2つもいただいているそうだけれど、そうした社会的評価が実にふさわしいものであると思わせるほどに、魅力的な美術批評である。内容はといえば、タイトルとサブタイトルにあらわれたとおりのものなのだが、本の厚さに象徴されるように、とにかくこの書物では、ごくごく限定されたテーマにあって、実に広い視野を確保し、しかもそれぞれの局面において、的確な先行研究の紹介・検討をふまえて、批評的な分析が著者の観点から切り開かれていく。その速度と、文献探査・美術鑑賞の誠実さとが、ツインターボよろしくうまくかみ合って、実にシャープな、それでいて実のある研究となっている。美術に限らず、文学、写真、音楽など、さまざまな芸術に興味を持つ人にも、門戸を開いた示唆的な書物である。