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商品説明
「俺、何かに対して本気になれるのかな?」何事にも本気になりきれない高校生・高村コウ。そんな彼は一人のゲーマーに出会い、“己の本質”と真剣に向き合うことになる。将来の進路を考え決めていく友人や幼馴染み。変わっていく周囲の人間関係の中で、彼の答えはどこにあるのか—。「—敢えて問いますが、君は、ゲームが好きですか」。『終わりのクロニクル』『都市シリーズ』の川上稔が贈る最新作。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
発射オーライ。
2007/03/20 20:50
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:放浪紳士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何事に対しても本気になれない野球部員の主人公が、ゲームセンターで出会った『大連射』というシューティングゲーム(以下STG)。
難易度が高いといわれるSTGをワンコインで、しかもVERY HARDをクリアした“竹さん”。
主人公は“竹さん”のプレイを見て、遂には自分の本気をゲームに見つける…
ゲームを題材にした、少しゆがんだ青春物語。
主人公は類稀なる野球の才能を持つ野球部員。
彼を中心にしたあらゆる人間関係がリアルに描かれており、本当に現実の町の中であるんじゃないかと思えてしまう。
作品の随所にはSTGへの解説があり、ゲーマーでなくても作品を楽しめる。
この作品の魅力は『ゲーム』ではなく、『ゲームを中心に展開される人間模様』だろう。
序盤では主人公が『大連射』に惹かれて行く様を、中盤では『大連射』を巡るあらゆる人間模様を、そして終盤では『主人公の想い』が前面に押し出されている。
話は変わるが、作中の登場人物に主人公の幼馴染である“岩田 蓮”という女性がいる。
彼女と主人公のすれ違う感情、不器用な二人。
中々素直になれない二人に対して読者はこう思うこと間違いなしだ。
「あぁ、じれったいな!」と。
川上 稔氏の作品には『終わりのクロニクル』が有名であるが、『終わりのクロニクル』を面白いと感じた方には是が非でも読んで頂きたい作品だ。
あからさまなギャグも、無敵キャラも存在しない。
故にこの作品は面白く、心に響くのである。