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森は海の恋人 (文春文庫)
豊かな汽水域の恵みは森があってこそ生まれる—ダム開発と森林破壊で沿岸の海の荒廃が急速に進んだ1980年代、おいしい牡蛎を育てるために一人の漁民が山に木を植え始めた。漁師だ...
森は海の恋人 (文春文庫)
森は海の恋人
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商品説明
豊かな汽水域の恵みは森があってこそ生まれる—ダム開発と森林破壊で沿岸の海の荒廃が急速に進んだ1980年代、おいしい牡蛎を育てるために一人の漁民が山に木を植え始めた。漁師だからこそ見出し得た森と海の真のつながりとは!?「森は海の恋人」運動の火付け役となったみずみずしい一作がついに文庫化。【「BOOK」データベースの商品解説】
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小さな努力、そしてそれを継続すること
2009/06/22 23:37
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mikimaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
三陸海岸で生まれ育ち、やがて牡蠣の専門家となった著者が、幼いころからの思い出や漁に根ざした暮らしを描写しつつ、海の恵みについてつづるエッセイ。
書籍タイトルにもなっている海と森の関係を簡単に書けば、広葉樹林からの落ち葉が堆積して腐葉土となる過程を経て、雨を通じて川と海に鉄分をもたらし、最終的に海にとっての恵みとなることからきている(p.166ほか)。この考えが、よい漁場を守って育てるためには木を植えようという運動につながり、結果として宮城の新月ダム反対運動の原動力ともなった。
内容が多岐にわたっていることもあり、すべてを吸収できたかどうかはわからないが、フランスの沿岸にある牡蠣の養殖地を見学したことや、生物学者でもあった昭和天皇に海鞘をお見せしようと関係者が海鞘を生きたままで蒸気機関車で運んだ話など、興味深い逸話がちりばめられている。
小学生たちを海に招いての体験学習や質問交換の文通などを通じた、けして気負いのない地道な活動と、それを文字にしていく姿に、静かな力強さを感じた。