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紙の本
ロンド 上 (創元推理文庫)
著者 柄澤 齊 (著)
実物を知る人間は数えるほどしかいない、所在不明の幻の絵画『ロンド』。交通事故死したその画家の回顧展を企画する美術館学芸員に、「ロンド」の名を冠した未知の画家の個展案内状が...
ロンド 上 (創元推理文庫)
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商品説明
実物を知る人間は数えるほどしかいない、所在不明の幻の絵画『ロンド』。交通事故死したその画家の回顧展を企画する美術館学芸員に、「ロンド」の名を冠した未知の画家の個展案内状が届いた。会場にあったのは有名な18世紀の絵画そのままの死体だった。奇怪な個展は更に続く。謎の個展を開くこの画家は誰なのか?木口木版画の第一人者・柄澤齊、渾身のミステリ・デビュー作。【「BOOK」データベースの商品解説】
実物を知る人間がほとんどいない幻の絵画『ロンド』。20年前、絵画大賞に選出されたものの、画家三ッ桐が受賞を拒否、その直後に彼は交通事故で死亡。以後、作品の所在は不明だ。その三ッ桐の回顧展を企画している美術館学芸員に「ロンド」の名を冠した未知の画家の個展案内状が次々に届く。会場で彼が目にしたのは、有名な絵画作品そのままにしたてあげられた死体……。謎の個展を開くこの画家いったいは誰なのか? 木口木版画の第一人者柄澤齊がビュランを置いて書き上げた渾身のミステリ・デビュー作。
*第2位 ミステリチャンネル「闘うベストテン2002」国内ミステリー編【本の内容】
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紙の本
男がミステリを一生に一作執筆するならば
2008/07/12 23:54
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作、凄い、凄いっ聞いていましたけど、やっぱり凄かった!。
どう凄いかというと、、、。
主人公は、"SHIP"と称される、船の形を模した美術館の学芸員です。
そして、その図版写真すら存在しないといわれる「ロンド」と呼ばれる幻の絵画。
主人公の学芸員に直接送りつけられてくる謎の個展招待状。
その個展とは、過去の名作絵画をそのまま真似たかのような猟奇殺人現場だった。
この犯人の真の狙いとは、、。
基本的には、美術界を舞台にし、
美術作品、美術品の豆知識、薀蓄なんかをふんだんに取り込んだミステリなのですが、なにやら、どこか幻想的でいて、かつ美術界の描写は当然リアル。
学芸員の過去や、アーティストの美術作品にかける熱いまでの激情。
そして、この異常なまでの緊張感を保ったまま、読者にどんどんページを繰らせます。
犯人当てと追う意味では、少し弱い気もしますが、
そんなの全然気になりません。
圧倒的迫力です。
著者の柄澤齊さんは、版画家であり美術評論の第一人者だとか。
その柄澤齊さんが、一発屋になることをそれこそ目的として
書いたのが、本作です。
正に、男子が一生に一作小説を書くならば、という感じで
書いた渾身の一作です。
奥付けを見ると意外に最近の作品なのでこれにも吃驚。
このころだときっちりミステリのランキングもフォローしてたのになぁと
思うのですが、出た当時は、ノーマークでした。
少し反省。