ビッグバン宇宙論 下

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そして、下巻。アインシュタインによる相対性理論の確立からビックバン仮説の誕生。当時の定説だった恒常宇宙説とビックバン仮説との対立。ビックバンの残りカスである「ゆらぎ」の発見によるビックバン仮説への観測による裏付けまで。科学における定説から新説への移行＝パラダイムシフトは如何に起きたのかを見事なタッチで描ききっている。細部の記載には疑問点もあり、この厚さで上下間に分冊する意味があったかはやや疑問だが、それでも読む価値はある十二分にある２冊。期待に違わぬ出来です。

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宇宙そのものとそれを研究するということ両方が分かりやすく描かれています。
冥王星問題で揺れる今だからこそ（？）

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今回もお見事でした。
これって、つまり文章版のBBCドキュメントだよな。NHKスペシャルとは違う。
訳者の青木薫さんもいい仕事してる、と素人のオレは思う。

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2006/10/07購入。読了。主に20世紀の成果をよく概観している。正直なところ、宇宙関連の書物は充実しているので、それらのかき集め、という風に見えてしまうところはある。ただ、一冊宇宙関連を薦めろ、といわれたら、やっぱりこの本をお薦めしておいて間違いはないと思う（まあ、二冊なんだけど）。なんだかんだ言って面白かったしね。あとは、佐藤勝彦さんに頁が割かれていればなあ‥‥。

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下巻では、いよいよビッグバン論争本格化を描いています。

ここからは実際に関係した人への直接取材も行っていたりして、人物描写が更に生き生きしてきます。前二作でも見られた魅力的な人間臭さがぐっと出てきています。敢えて載せられたP.57の2人の物理学者の議論の写真は、その人物描写と合わさってとても印象的です。例えばビッグバン理論の主役の一人でもあり、『不思議の国のトムキンス』の著者でもあるジョージ・ガモフはとてもユーモア好きな人として(全面的に好意的でなく、少しやりすぎではという感じで)描かれています。P.151の｢ジョージ・ガモフによる創世記｣は最高です。また、理論と観測、最終的な勝者と敗者へのバランスある目配りは非常に好感が持てます。
最後の付録｢科学とは何か?｣では、古今東西の｢科学とは｣が並べられていますが、これは一読の価値ありです。

サイモン・シンは、3冊の自身のベストセラーを書いたということに加えて、こういうポピュラーサイエンスという分野を、新しいベストセラーが生まれるマーケットにしたということで非常に重要な仕事をしているのではないでしょうか。次も期待。例えば、遺伝子学はJ.D.ワトソン『DNA』など既にたくさん本がありますが、サイモン・シンだと面白いものが書けそうだと思うのですが、どうでしょう。通信とかは無理かな?

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悠久の過去に生まれた宇宙誕生の証拠を探せ-。古代から20世紀に至る天才たちの知的格闘の歴史、壮大なるドラマを描く科学ノンフィクション。下巻では、ビッグバン宇宙vs定常宇宙の論争、パラダイム・シフトについて収録。

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一般人向けの宇宙論の入門書なり。
文系人間にもわかり易く噛み砕いて書いてある。

いやあ、凄いねえ〜
宇宙ってスケールが大きすぎて想像ができないや。

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上巻の続きです。

著者のサイモン・シンは最近だした３冊の本、

『暗号解読』、『フェルマーの最終定理』、そして『ビッグバン宇宙論』

がベストセラーになるほどの今、売れに売れているサイエンスライターです。

下巻はビッグバン理論vs定常宇宙モデル理論〜現代の宇宙論まで

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　宇宙の始まりは、ビッグバンであるというのが現在宇宙論の常識であるらしい。そのビッグバンの痕跡がいまだに地球でキャッチできるというのだ、その痕跡を逐一検証するというのが本書の大きな流れである。
　サイモン・シンは、決してビッグバン論を是認しているようには思えない、しかし、出てくる証拠は、ビッグバンを追認するものばかり。しかし、それでも、宇宙は無限！という論拠を捨てたくない雰囲気もある、私もそうだ。

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宇宙論の歴史を網羅的に。
堅実な内容だけど、目新しさやこれといった面白さはない。
なんだか教科書を読んでるような気も。
決して悪い本じゃないけど、何度も読みたいという気持ちにはなれなかった。

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『新しい理論が受け入れられるまでには、次の四つの段階を経る。

1. こんな理論はくだらないたわごとだ。
2. 興味深くはあるが、ひねくれた意見だ。
3. 正しくはあるが、さほど重要ではない。
4. 私はずっとこの理論を唱えていたのだ。』

J. B. S. ホールデン

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上巻同様、こちらもグイグイ引き込まれた。サイモン・シン、すごいです。ちょっと原子論的な話が多かったのが辛かったが、説明が分かりやすいので十分理解できた。それにしても地球にいながらにして、宇宙についてここまで調べ上げているのかと心底驚かされた。

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最近読んだノンフィクションではトップ。

今では、ビッグバンなんて言葉は常識の範疇だし、宇宙が膨張し続けてるなんてことも、まあなんとなくそうらしいくらいの知識は大体あるわけですが、

その「常識」がじゃあ、天動説の時代からどうやってここまで発展してきたのか、最初の発想の取っ掛かりは何なのか、ということを考え出すと、気が遠くなるわけです。

宇宙論に限らず、科学一般における観測、実験と理論の整合の問題とか、パラダイムシフトあり方とか、興味深い話はつきません。

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サイモン・シンにしては、物足りない感じがする。
二派の対立は上手く描かれているし、そこにドラマがあり十分に楽しめるのだが、そこからさらに止揚やパラダイムシフトについても描かれていれば、満足していただろう。