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商品説明
二年前の四月。新宿駅の埼京線ホームで、よろけたOLを支えようとして誤って転落した兄が死んだ。五月、皐月。一枚の風景画と“エンジェル・ウィスパー”という謎の単語を残し、弟は失踪した。地元の神社に伝わる天女伝説。残された奇妙な絵馬。自殺サイトで囁かれる謎の向精神薬。花散る山里と都会の闇が交錯し、少年の疵と天女の夢が融け合う時、最後の御伽話が秘めやかに花開き、実を結ぶ。兄さん、僕ね。生まれ変わるよ。それは、のどかな春の日に紛れ込んだ密かな予兆。【「BOOK」データベースの商品解説】
2年前の4月、誤って線路に転落した兄が死んだ。そして今年の5月、1枚の風景画と「エンジェル・ウィスパー」という単語を残し、弟は失踪した。のどかな春の日に紛れ込んだ密かな予兆…。現代サスペンス・ミステリー。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山科 千晶
- 略歴
- 〈山科千晶〉横浜出身。東京都立大学(現首都大学)卒業後、東京都庁に勤務。退職後、電撃文庫「埋葬惑星」で作家デビュー。東京在住。
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紙の本
幻想的な
2008/03/09 12:21
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:愛月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
神社にまつわる話。それがこの物語の主軸でした。現在の巫女である一人の少女と、かつて巫女であったその姉妹。そして、長兄を事故で亡くし、父の転勤に伴って、その神社のある地へと移った一家。その家族の次男が主人公です。弟は絵の才能に恵まれており、ある有名なコンテの賞を受賞する。その時から様子がおかしく、そして・・・失踪。主人公が弟を捜し、翻弄するにつれ、その地にまつわる不思議な話を耳にし、様々な奇異を体験する。
神社に奉納されている薬丸。ミイラ。そしてそれらによるチカラ。・・・オカルティックな話でした。全体的に見ても、あまり現実感のある話ではなかったです。でも、だからこそ幻想的というか、気後れせずに深入りできる話でした。
最後のクライマックスは、絵などが一切無いにもかかわらず、映像が脳裏に浮かびました。哀しい場面で、哀しいと思う気持ちがある反面、美しいと思わずにはいられませんでした。しばらくの間、その映像が残り、虚無感というか、何も頭に浮かびませんでした。
書籍としての価値が高く、一読に値します。
著者の洗練された才能を感じずにはいられませんでした。
ぜひ、読んでみてください☆☆