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紙の本
窓の灯
著者 青山 七恵 (著)
【文藝賞(第42回)】大学を辞め、時に取り残されたような喫茶店で働く私。向かいの部屋の窓の中を覗くことが日課の私は、やがて夜の街を徘徊するようになり…。見知らぬ人たちのシ...
窓の灯
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商品説明
【文藝賞(第42回)】大学を辞め、時に取り残されたような喫茶店で働く私。向かいの部屋の窓の中を覗くことが日課の私は、やがて夜の街を徘徊するようになり…。見知らぬ人たちのシルエットが奏でるゆるやかな官能の響き。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
青山 七恵
- 略歴
- 〈青山七恵〉1983年埼玉県生まれ。2005年「窓の灯(あかり)」で第42回文藝賞を受賞。
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欲求不満にさせるなよ。
2005/11/30 00:55
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:池のワニ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「女の子のピーピンク・トム(覗き見常習犯)を描いた、本邦初の小説かもしれません」って、斎藤美奈子さんのオビの言葉につられて読みました。
どういうわけだか、「姉さん」と呼ぶアカの他人と同居することになった女の子の話。二人は親密なのか、そうでもないのか。関係がイマイチつかめない。そこが特色らしい。奔放にいろんな男と付き合っている「お姉さん」。主人公の二十歳そこそこの女の子の目からすると、どの男もイマイチなオッサンで、なぜツマラナイ男たちと姉さんが付き合うのか謎。わからなさを正直に伝えている。それでも姉さんの色香に惑わされた男たちが夜ごと隣室にやってきてはイタス声が聞こえ、つい壁に耳をあててしまっている主人公。
そのいっぽうで、最近向かいのアパートに引っ越してきた男の部屋が気にかかり、覗くのがクセになってしまっている。カーテン越しにチラチラ見える人影。壁から伝わるアノの声。エロチックなシーンは随所にあるのだけれども、しかしいかんせん、さっぱりとした文章がちっとも、その気を起こさせない。
姉さんも主人公も出てくる男たちも、さっぱり何者か身辺がつかめない。それが作品の特質なのだろうか。人間の厚みを感じさせないまま、ダラダラしているうちにページは尽きていた。盛り上がりない遊園地のアトラクションみたいな小説っていうか、まあ、斎藤さんの言葉以上でも以下でもない作品。っていうか、なんでこれが文藝賞なのか謎だね。