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商品説明
2004年10月、ひとりの日本人青年がイラクで殺害された。彼はなぜ殺されたのか? 自業自得の死だったのか? 自己責任と切り捨てていいのか…? 「自分探し」フリーターの足跡を辿りながら、その胸の内を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
下川 裕治
- 略歴
- 〈下川裕治〉1954年長野県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。新聞社勤務を経て、旅行作家に。著書に「12万円で世界を歩く」「沖縄にとろける」など。
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紙の本
世の中をなめるな
2005/12/14 18:10
21人中、18人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
香田さんは日本のサヨクジャーナリストや池澤夏樹が垂れ流した無責任な情報の犠牲者である。サヨクはイラク人は本質的に良い人で、こちらが微笑めば、あちらも微笑み返す程度の「あまーい」認識を垂れ流し続けた。メディアリタラシーを持つ一般人は「そんなことはないだろう。イラク人の中には人殺しも沢山いる。あんな危ないところにはしばらく寄り付かない方が身のため。君子危うきに近寄らず」と常識的な判断を下すのだが、人間ピースボートの香田さんは人類皆兄弟の笹川良一精神を本当に実践してしまった。そして大方の予想通りテロリストに捕らえられ首を切り落とされて殺された。非常に残念なことは、香田さんの死は日本の大半の人には何らの感興も呼び起こさず、ただ「バカなやつだなあ」と軽く整理され急速に忘却されてしまったことだ。その死が余りに無残であっけなかったが故に、誰も気にとめず、さっさと忘れてしまった。だから本当は貴重な実物教育の教材となるべき香田さんの死は全く生かされることなく、先日も、また広島の二人のバカップルがのこのこアフガーニスタンのテロリスト地域に出かけていって二人とも眉間を打ち抜かれて殺されてしまった。そろそろアメリカ人だけが横暴な人殺しで、その他の世界中の人はみんな心優しいフレンドで、日本人と心と心のふれあいを求めてやまないんだみたいなバカな妄想にひたるのは止めにしよう。そのためにも、一見犬死の香田さんの死を、ここでもう一度クローズアップし、貴重な経験として生かして生きたい。くれぐれも「香田って、本当にアホだよね」と簡単に片付けて欲しくないと敢えて書評を書いた次第。