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紙の本
τになるまで待って (講談社ノベルス Gシリーズ)
著者 森 博嗣 (著)
「超能力者」神居静哉の別荘「伽羅離館」を7名の人物が訪れた。晩餐の後に起きる密室殺人。被害者が殺される直前に聴いていたラジオドラマは「τ(タウ)になるまで待って」だった…...
τになるまで待って (講談社ノベルス Gシリーズ)
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商品説明
「超能力者」神居静哉の別荘「伽羅離館」を7名の人物が訪れた。晩餐の後に起きる密室殺人。被害者が殺される直前に聴いていたラジオドラマは「τ(タウ)になるまで待って」だった…。森ミステリィ、Gシリーズ第3弾。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
森 博嗣
- 略歴
- 〈森博嗣〉著書に「すべてがFになる」「黒猫の三角」「まどろみ消去」「そして二人だけになった」など。
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紙の本
図面のトリック
2009/09/13 08:36
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ayano - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は建築の学生ですが、巻頭の図面に「やられた!」と思いました。
普段、図面を見慣れている人ならば、2つの違和感を感じると思います(居室として窓が明らかに足りない、という点は除く)。
結局、その2つが事件の大きな鍵になっていました。
というより、そのうち片方の違和感は、そのままトリックになってました。
図面を見慣れていない人に分るのかな、と読み終わって疑問に思いましたが、これは図面でないと説明できませんね^^;
巻頭の図面と、山吹君達が描いた図面は、厳密には異なるはずです(製図課題で、巻頭のような図面を提出したら、その2点は確実に指摘されるので)。
そこんとこ、もし映画化したらどう表現するのかな~、と気になりました(笑)。
紙の本
添付の建物の図面、これが不親切で、肝心の謎解きにちっとも役に立たないんですね。ここ、まちっとナントカしたらどうなんでしょう、工学博士さま・・・
2005/11/18 20:13
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
建築学専攻の山吹早月、そして彼の友人の海月及介と加部谷恵美が登場した『Φは壊れたね』、西之園萌絵とラヴちゃんこと反町愛が活躍する『θは遊んでくれたよ』に続く新シリーズ第三弾です。今回活躍するのはシリーズ第1弾『Φ』とおなじ、全員のベクトルの向きが異なる大学生3人組、というか二人と一人というか、バラバラな3人。
カバーには、タイトルと著者名の間に、小さな字で「惨劇は、人知れず最初の小さな亀裂を生じさせる。」と書いてあります。カバーデザイン=坂野公一(well design)、フォントディレクション=紺野慎一(凸版印刷)、ブックデザイン=熊谷博人・釜津典之
巻末に
「冒頭および作中各章の引用文は『存在と時間』(ハイデガー著、桑木務 岩波文庫)によりました。」とあります。今までの小説ですと、ケッ!ハイデガーかよ、哲学者の名前をミステリに出して気取るなよ、てなことを思うんですが、今回はあまり気になりません。ま、意味不明ではないですけれど冗長な言い回しだな、哲学者、とは思うんですが違和感はないです。
で、人物紹介をしましょう。
赤柳 初朗 探偵、加部谷 恵美 C大学2年生、海月 及介 C大学2年生、山吹 早月 C大学大学院M1、西之園 萌絵 N大学大学院D2、国枝 桃子 C大学助教授、犀川 創平 N大学助教授、佐々木睦子 西之園 萌絵の叔母、諏訪野 西之園家の執事。
神居 静哉 超能力者、富沢 健太 新聞記者、鈴本 倫子 カメラマン、登田 昭一 不動産業者、山下 美枝 信者、平井 綾 信者、近藤&鵜飼 愛知県警刑事。
がはは、結局登場人物リストを全部書き写しちゃったんですが、今回に関しては致し方ないですね。それなりに、皆、役割をもってますから。で、ちょっと見て欲しいのが萌絵の叔母である佐々木睦子です。他の人物は苗字と名前の間に一字分のブランクがあるんですが、彼女だけはありません。字数の問題ではないですね、だって西之園 萌絵と同じ五字ですから。写し間違いじゃないかと確認しましたが、一目瞭然。これは謎です。まっさかデザインじゃないですよね。
内容は、ここまでしか紹介しませんが、謎解きについて一言。巻頭にある建物の図面と、犀川のいう部屋がピッタリ来ません。そのせいでしょう、言っていることは簡単というか眼からウロコなんでしょうが、私などはポカンです。建築家の夫に言わせると、よくあるように平面図に死体の位置を書いておくだけで、問題は解決したのに何で手を抜いたんだろう、とのこと。私もそう思います。
それはともかく、マンネリズムにドップリ浸かったシリーズだけに、読んでいてほんとうにマッタリしますね。特に、加部谷の一見もっさりしながら、気が利かないことを武器にごり押しをしていく冒頭のあたりなんかは、こういう人間にだけは身の回りを歩いて欲しくないなあと思わせます。ま、加部谷は女の子ですが、ブリッコしているのは正直、気持ち悪いです。
それにしても、こういう恋愛学園というのが森の願望なんでしょうか、荻原浩『さよならバースディ』にも似た研究生活がありましたが、常軌を逸したとしか思えない学府事情、とでも書いておきましょう。
紙の本
ああやっぱり・・・
2005/10/20 11:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
SMシリーズは貪るようにして読んだ私。Vシリーズでは少々減速。そして、最近の森作品にはあまり魅力を感じなくなっていた。女王シリーズで、トリックというよりなんだか言い訳がましいもって行き方に、かなりがっくり来てしまっていたのだ。
もう森作品は手にとるまいとさえ思っていたが、なんとSMコンビ復活。それは手にとるしかなかろう・・・とこのシリーズ前作2作を読んでみた。やはり・・・以前ほどの魅力は無い。SMコンビが登場するこのシリーズでさえ、もう次作は手にとるまいかと思っていた。
が、本作品を本屋の平積みで目にすると「森ミステリイが館モノに!?」の文字。反射的に購入してしまった。だが考えてみれば、過去館モノの森ミステリイなど、いくらでもあったではないか。うーむ。
早速ページを開く。館モノに付き物の館内平面図。ここでがっくり。2階建ての屋敷の2階に、あからさまに怪しい空間。何の説明も無い、広い部屋。まさかこれがトリックとはならんだろうとは思ったが、ミスディレクションを誘うにしてもチープ過ぎ。そしてつぶさに平面図を見ると、これまたあっからさまにおかしい点がすぐ分かる。館ファン?なら誰でも気が付くだろうそのおかしい点、モロに命中だった。驚き。
本編に入る。・・・何も起こらない。・・・しょも無い超能力ショーが終わって、すでに物語りは半分を過ぎている。飽きてくる。やっと死人が出る。色んな布石が見え過ぎ。「ああっ!ああ・れが!?そうだったのかあ!」感、0。大体、超能力者とする必要性、あったかな。天才マジシャン、で良かったと思うけど。不思議な「裏組織」への布石?10冊読んでから考えろって事なのかな・・・。本作品単体で考えたら、チープに感じるだけだと思うのだが。
SMコンビは本編ちらほら、顔を出すが本格的には絡んでこない。そして、最後の最後にヘリに乗って、じゃじゃーんと登場。まるで水戸黄門だ。犀川助教授、トリックをほぼ一目で見破ってしまう。その説明、2ページも無い。だってトリックが・・・うーん・・・。
んで、犯人はあ??
物語の最後にオマケのようにある、エピローグ。強いて言えばこの部分は、森ファンに取っては興味そそられる個所・・・10ページ足らずだけど。だけど逆を言えば、森ファンでは無い、森ミステリ初読の人間には全く面白くない。シリーズ3作に付けられたギリシャ文字「φ」「Θ」「τ」。これにはどうやら、秘密がありそうだ、続いて行きそうだ、間賀田四季が絡んでいそうだー、と何気なくチラつかせて読者を次作に誘っているのだろうが・・・どうなんだろう。確かに四季はスーパースターだけど、その威光を今更チラつかせるってのはあざとい感じさえする。
ヒマ潰しには上々だけれど、それ以上でも以下でも無い。問題は・・・
次作を手にするかどうか、である。