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商品説明
【谷崎潤一郎賞(第21回)】静寂な幻想世界と波乱万丈の冒険劇、2つの物語が織り成す、パラレル・ドラマ。村上春樹、80年代の記念碑的傑作長編。85年刊の新装版である99年刊の改装版。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
世界の終わりとハードボイルドワンダーランド
2016/08/23 00:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JD - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の話の構成方が独特であることにひきつけられました。
読んでいくうちにどんどん物語の世界に入っていく感じでとても面白かったです。
紙の本
村上春樹さんの文章だなとすぐに思います
2023/06/27 09:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公、僕と私。壁を挟んでのパラレルワールドです。今読み返しても言葉が生きています。登場人物の設定が良いですね。
紙の本
村上春樹80年代の傑作長編
2010/05/30 21:01
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K・I - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の初版が刊行されたのは、1985年だ。著者、村上春樹は36歳。
28でデビューして、36だから、作家生活が8年。
36でこれだけの物語を描くのだから、村上春樹は、すごいとしか言いようがない。
この本を読んだのは2回目だ。
最初は、文庫本で読んでみた。今から3年前。
3年経って、ある部分は鮮明に覚えているのに、
ある部分はまったく記憶から抜け落ちていた。
今回の新装版は、
町の本屋さんで買った。
そのとき、手持ちのお金があったので、
何か単行本を買おうと棚を見ていると、
本書が目に入ったのだった。
装丁、挿画、地図。
すべてがこの物語の雰囲気にぴったりだった。
「私」の属する「ハードボイルド・ワンダーランド」。
「僕」の属する「世界の終わり」。
それらが最初はどのような関係にあるのかは読者にはまったく分からない。
しかし、当時30代の村上春樹は、
その卓越した小説技術で、これらの2つの世界が、
どんな関係にあるのか、ということを徐々に明らかにしていく。
それ自体がスリリングだし、
「世界の終わり」の静謐な雰囲気に浸るのもいいだろう。
音楽など出てくる「小道具」にこだわるおもいい。
僕は『1Q84』の書評に、
「今までは、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が一番好きだったが、『BOOK3』が出たことで、『1Q84』が一番、好きになった」と書いた。
しかし、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を再読した今では、
両者とも甲乙つけがたい。両者ともすばらしい。
2つの世界が進んでいくにつれて、
だんだんと2つの世界の「共通アイテム」が出てくる。
その「手法」は、アンドレイ・クルコフというウクライナの作家の、
『大統領の最後の恋』でも用いられている。
『大統領の最後の恋』は、主人公の、青年、壮年、そして、「現在」という3つの時間が平行して物語られていく話なのだが、
同じ作者の『ペンギンの憂鬱』という作品の「訳者あとがき」で、アンドレイ・クルコフという作家は、
村上春樹の『羊をめぐる冒険』が好きだ、と書いてある。
そう考えると、もしかしたら、『大統領の最後の恋』の書き方、というのは、
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』に影響されたものかもしれない、とも思えるのだ。
とにかく、圧倒的な物語だ。
僕が初めて、村上春樹作品を読んだのは、『ノルウェイの森』で3年前。
そして今、今まで読んできたすべての彼の長編を一つずつ、
読み返していこう、と思っている。
今読むなら、新装版が出たばかりの文庫がいいかもしれない。
新装版の文庫の挿画などは、この単行本新装版と同じ方の作品のようだ。