「これは、すごい。知的に組み立てられていながら、ぐいぐい引っ張ってくれる文句なしに面白い娯楽だ。その上、詩的で美しい文章が随所にある!」と昂ぶりながら読み進め、最後まで昂ぶりが途切れることがなかった。 科学知識を元に矛盾や破綻なく書かれることがSF小説に求められる最低限の条件であり、知識の専門性高く、最先端の情報に通じているほど楽しく読めるというファンも少なくないだろう。彼らに気遣ってか、「ハヤカワ名作セレクション」として改訳版の形で出された本書には、クラークの「1987年版への序文」が新たに収録されている。本作執筆の1960年当時には、月面の平原が細かい塵から成り立っているという説がおおぜ…
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