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中村屋のボース
インド独立運動と近代日本のアジア主義

中村屋のボース(白水社) 中島 岳志著
税込価格: ¥2,310 (本体 : ¥2,200)
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出版 : 白水社
サイズ : 20cm / 340,6p
ISBN : 4-560-02778-1
発行年月 : 2005.4
利用対象 : 一般

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コメント・書評

日本に帰化したあるインド解放運動家の伝記
あわ はちすけ
2007/09/19 11:05:53
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★★★★

20世紀初頭は帝国主義国家が覇権を争う時代であった。当然帝国はその本質上植民地や植民地化を競う。西洋列強による中国への侵略、ロシアの中国東北部への進出、フランス、オランダのインドシナ半島の制圧、またロシアへの防衛本能から帝国主義化して獲得した日本の朝鮮半島支配。そしてこの本の主人公の故国、英国領インドの実態などである。そんな歴史的背景のもと大正から戦前の昭和にかけて一人のインド解放運動家が日本での活動を展開する。その終始一貫した故国の植民地解放に対する情熱と行動力が当時の日本の政治、軍事風土や社会とどう交わったのか?それがこの著書のテーマである。内容的にはラース・ビハリー・ボースの伝記であるが…  全文読む 評価する

日本のアジア主義の虚偽に翻弄された若者
かつき
2006/10/27 19:51:12
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★★★★★

第5回(2005年)大仏次郎論壇賞受賞作。新宿中村屋のインドカリーは、インドの独立運動家ラース・ビハーリー・ボースが伝えたことは有名な話。中村屋のサイトにも載っていますし、店頭のメニューに必ずその写真と由来が紹介されています。本書はそのボースを追った秀作。1915年、ボースがやってきた日本には孫文をはじめ、アジア各国から祖国独立をアジアの中心日本の援助を必要とする革命家が集まってきていました。ボースは他のアジア諸国の革命家と知り合い、さらに日本の有力者(頭山満・大川周明ら)たちと交友し、祖国独立への協力を仰ぎます。ボース自身の人柄の良さ、日本語や日本の風習を積極的に学ぶ姿勢は、瞬く間に知り合う…  全文読む 評価する

中村屋のカレーの背景
くにたち蟄居日記
2006/09/29 01:51:35
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★★★★★

 発売以来気になっていた本だったがようやく読む機会を得た。 僕は もともと中村屋のカレーの大ファンであるが あの香り高いカレーの背景に かような劇的なものがあったと知って感銘を受けた。 ボースという インドの独立に生涯を賭けた革命家の話である。今 僕らにとって インドは案外遠い国だ。最近こそBRICSと称して 経済的に注目されつつあるが それもごく最近の話である。大半の日本人にとっては インドとはカレーや紅茶で知っている程度ではないかと思う。1970年代のヒッピー文化の際には インドは聖地だったらしいが。 それだけに戦前の日本とインドの繋がりには新鮮なものがあった。ボースは 祖国の独立を願い …  全文読む 評価する

忘れられた亡命者の復権
虚無坊主
2005/10/09 11:15:34
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★★★★★

ラース・ビハリ・ボースの名は、新宿中村屋からの連想で思い出す人もまだ少なくないであろう。しかし、日中戦争勃発以前に彼が日本論壇のオピニオン・リーダーの一人として活躍したことを、私は本書を読むまで知らなかった。また、日本に帰化してから、帝国議会議員となることを視野に入れて、差別的な国籍法の改正に動いたという事実にも驚かされた。戦後はその足跡も忘れ去られ、発表された論考はゴミ同然に扱われてきたと著者はいう。本書の白眉は、日本のアジア主義者たちと対比して描かれるボース像であり、当時同じような環境にあった孫文との歴史的・思想的な接点である。1924年の神戸高等女学校で有名な大アジア主義演説を行う三日前…  全文読む 評価する

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