紙の本
凡人にもわかる内容は凡人では書けない
2006/08/17 18:54
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さいきおばさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
とりあえず、ドルだて預金をしない方がいいということがよくわかった。やっぱりユーロだな。
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最高の本
2005/04/01 18:25
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東本西走 - この投稿者のレビュー一覧を見る
国際政治の力学がはっきりと掴めました。今まではソ連が崩壊した後の事に全く興味も湧かず、いつも何で内戦ばかりやっているのだろうと、不思議に思っておりました。しかし、この本を読んだときに雲晴れるが如き錯覚を覚えました。
アメリカにせよ、ロシアにせよ、中国にせよ、はたまたEUにせよ、全て独自の世界戦略を明確に持って、激しく水面下でしのぎを削っている事が実感をもって掴めました。私はこの状況を知った感動を、得意になってみんなに話しましたがみんな納得しておりました。私的には星を10個あげても良い程の内容です。
特に現在の国家間の力関係を江戸時代末期に喩え、将軍をブッシュ大統領に、譜代大名をEUに、そして外様大名の薩摩と長州を中国とロシアに喩え、過激派志士達を国際テロリストに喩えたピラミッドには溜息が出ました。ちなみに日本はアメリカの天領だそうです。また、今、国連の常任理事国になるマイナス点の説得力やドル石油体制(ドルでしか石油を買えない現状の事)を、フセインはユーロ決済すると宣言し、壊そうとしたからアメリカが激怒、その結果イラク戦争が起きたなど、目から鱗が本当に落ちました。とにかくハンパじゃないですとにかく買って読んで見て下さい。宝になります。絶対に良かったと思うはずです!
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すごい本に出会いました!
2005/02/23 13:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:苦学生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシアで活躍する筆者の、ロシア側からの客観的な視点は、新鮮で、わかりやすく、国際情勢にあまり興味のなかった私を最後までひきつけました。
一晩で読み終わってしまい、もう3回ほど読み直しました。
一文字も見逃さずに読みたい1冊。
日本ではなかなか知りえない情報だとおもいます。
これ一冊で世界の動き、国際情勢の真実が手に取るようにわかります。
本当にすごい!!
これを読んでから、毎日のニュースに目が行くようになりました!
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編集者コメント
2005/02/16 03:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山ちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
●著者北野幸伯さんは信州・松本生まれ。ロシアに留学し、ソ連邦の崩壊を肌で体験し、プーチン大統領によるロシア再建をじっと見てきた青年です。五年に一度ぐらいはお里帰りをするそうですが、日本を客観視するという意味では、絶好のアウトサイダーかもしれません●首根っこまでアメリカ情報漬けになった日本人には、はっとさせられる指摘が多く、“これ一冊で国際情勢の真実が手に取るようにわかる”本となりました。日本ではこうした全体像を知る情報はなかなか入手できませんから●それだけではありません。北野さんのユニークさは、複雑な国際関係をナタで叩き切り、小刀でディテールを腑分けするデッサン力が優れていることでしょう●この本の急所は、米国のイラン・サウジへのさらなる侵略(オイル確保のため)、急追する中国を叩きつぶす米中戦争(覇権争い)の予測など、「世界はこう動いているんだよ」と分析した部分●こうした構図を提示されると、もやもやした霧が晴れて、先行きがさっと見えます●アメリカの無法にいらいらしている国民としては、“目から鱗が落ちる”一冊となりました。
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以前から不思議に思ってたのが何故アメリカは戦争を起こさなければならないのかということでした。 その問いかけに多少なりとも答えてくれる本がこれでした。
表向きの強いイメージのアメリカとは対照的に国家の赤字体質やさまざまな問題を赤裸々に解説している。世界の覇権を維持するためのアメリカの戦略が詳細にわかりやすく書かれており、アメリカが戦争を起こす理由を根本原因から見つめなければならないと考えさせられた。エセ平和主義者には是非読んでもらいたい。
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世界情勢をロシア側から眺めた人のアメリカ論という珍しい形態の本。アメリカは戦争をしなければ生きていけない国である。強いアメリカである限りマネーが世界中から流入してくる。世界一の消費国だがそのお金は世界中から借りている。
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世の中で今起きていること、また今後どうなっていくのかが世間に疎い女性の私でもわかりやすくとても理解できた!
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本当に今の世界状態がわかりやすい。
EUとロシアの動き、中国と台湾の関係。世界の覇権国家アメリカの今後の行方、そしてそれにたいする日本はこれからどうやって対処していけばいいのかわかる本です。
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ネット上で有名なロシア政治経済ジャーナル(RPE)の著者が自分の主張をまとめた本。「外交の目的は国益の追求である」「国益は金儲けと安全の確保である」との観点から世界情勢を読み解く。世界情勢をすっきりさせてくれる。題名からはトンデモ本ぽいが、新聞でも著作が紹介されるなど内容は意外とまとも。ただ、アメリカvsロシア、中国という単純な構図に当てはめている点は疑問が残る。
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いかに自分を含めた日本人が平和ボケしているか認識させられました。
まさに世界観が変わる”衝撃”の一冊です。
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あなたの世界が劇的に変わる本!
【この本との出会い】
その頃、新聞のロシアとウクライナの
天然ガス供給問題を読み数々の?が浮かんできていた。
・日本の新聞はロシアの陰謀説(らしき)を強調しているようにみえる。
・でもロシアの稼ぎ頭であるガス(輸入)をロシアは誰よりも欧州に送りたいはず。
・ガスプロムが悪者ならなぜ12月に格付けがよくなったのか?
・欧州いくつかの国はニュースではウクライナにペナルティを求めている。
→事実はどこにあるのか?
そんなときにこの本に出会った。
【本を読んだ後の頭の中の変化】
・北朝鮮の飛翔体。
・アメリカ軍に守られている日本。
→アメリカにさらにお金が流れる?
「ほらね、俺たちが守ってあげないとだめでしょ。
もっとお金ちょうだいよ。」と。
(陰謀説まで感じてしまうように…)
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普段、なかなか読み進まない私が2日(時間にして約10時間程度?)で読破できた程に理解しやすく読みやすい。
それで以て書かれている内容も、これからの世界情勢の動向を的確に見据える為の濃厚な知識や知恵が満載されている。
そして、それらの知識や知恵は、今の日本で氾濫し安易に接する事が出来るアメリカ視線によるものとは明らかに異にしており、アメリカ視線だけの情報のみで世界情勢を判断する事が如何に危険であるかを明白に気づかせてくれる。
これからの日本が変貌する世界情勢の渦の中で、どの様に進むべきかを的確に見据える為にも是非読むべき書の一つであろう。
(参考)
著者: 「北野 幸伯」 氏のホームページ
http://rpejournal.com/
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米ソの二極体制が崩壊し、現在は米国の一極体制となっているが、今後は中国・ロシア・EUも加わった多極世界となるだろう。石油代金などの決済も現在はドル建てとなっているが、フセインーフランス間で取り決めがあった(著者はこのためにアメリカの怒りを買ったという)ようにユーロ建ての決済も増えていき、ドルは基軸通貨としての地位から滑り落ちるかもしれない。しかし、アメリカの軍事費は年間50兆で世界全体の軍事費の4割にも達しており、経済規模も圧倒的(GDP10兆というのは3兆ドルで二位の日本の三倍)である。「金力と腕力」にまさる米国は世界各地で戦争を起こすことでその地位を維持しようとするであろう。中東情勢について、フセインはイラクでは少数派のシーア派であった。イランはシーア派が多数を占める国で、次の標的となるのではないかという。また、その後は昇り調子の中国と、米・台連合軍の戦争が起こるのではないかという。
ロシア情勢については面白かった。基本的にはエリツィンのもと、国営企業を安く手に入れた新興財閥の中に、親エリツィン派(ベレゾフスキー、チュバイス、アブラモビッチら)と反エリツィン派(グシンスキー、プリマコフら)があり、プーチンが大統領となった時点でグシンスキーは即、国外逃亡。しかし実際に大統領になったプーチンは親エリツィン派にも容赦なく、ベレゾフスキーなどは国外に退去してしまった。
全般的に、単純化しすぎのきらいはあるが、一極体制から多極世界へといたる過程にあるというシンプルな世界観がしっかりしており分かりやすい。
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アメリカと、EU、ロシア、中国などの関係の裏側、本性について分かりやすく解説。当たっているかは分からないが、なるほど、と思う視点があり、面白い。予測よりイランとの戦争が遅れているが、米中戦争まで至るのか?
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国家は、国益(=「金儲け」と「安全の確保」)を追求する存在だという認識のもと、アメリカを中心に、世界で起こる様々な事件の裏にある真の動機を解明している。
著者は、ロシアの外交官・KGB要員養成所であるモスクワ国際関係大学で学んだ在野の国際関係経験者である。著者の分析は、ロシアでの経験がふんだんに活かされている。いわば、クレムリンから見た世界情勢なのである。
著者によると、アメリカが覇権国家でいられるのは、ドルが基軸通貨であるからであり、財政赤字と貿易赤字、ユーロの台頭により、アメリカが覇権国家から転落するのは必至であるという。イラク戦争もそのきっかけは、フセインが決済通貨をユーロにしようとしたことだったという見解を披露しており、これは目から鱗だった。
また、中露の戦略は、アメリカの一極支配体制を崩壊させ、多極世界を構築することであるという。ロシアでは、「他国の争いを支援する国は繁栄する」と言われているらしく、道徳的にどうかとは思うが、現実の国際政治を考えると真理であると思った。
日本については、アメリカの天領であるとして批判的に述べられている。
2005年に出版された本書であるが、そこで予想されたイラン戦争についてはいまだに実現していない。このように、著者の世界情勢分析が的確がどうか疑問な点も多い。特に、多様なプレーヤーを抱え、必ずしも一枚岩ではない各国を、あたかも一つの意思を持つ主体として描く分析手法は、過度な単純化ともいえ、無理があるように思う。しかし、国際情勢の大まかな見取り図としては、本書の見方は概ね正しいのではないかという感触は持った。